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立方体の思い出 第1016話・11.8

半年前の戦場では兵糧攻めの最中。敵を包囲するだけなので退屈な二人の武将は、立方体でできたサイコロを手に双六をしていた。
「2が出たぞ」武将Aは嬉しそうに駒を進める。武将Bの駒よりもひとつ前に進んだ。あと2マスでゴール。それを見ていたBの目も真剣。なぜならばこの双六では互いの領地の一部を賭けている。

次にBが立方体のサイコロを振った。「3だ」こうしてBはゴールし、見事にAに勝ち領地の一部が貰える。

ところがAがBに言いがかり。「まて、お前の袖に立方体が当たったから3になったぞ。本当ならば1のはず」「ば、馬鹿な、ありえない。約束は果たしてもらうぞ」もちろんBは反論したが、Aは納得できず突然刀を抜くと「卑怯者!」といきなりAに切りかかった。

咄嗟にBは避けてすぐに反撃。Aに刀で一撃をくらわすとAは絶命した。周囲は双方の家臣の切りあいの末、Bとその家臣はその場を離脱。

「あれから半年か」ふとBはあの時を思い出す。

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シリーズ 日々掌編短編小説 1016/1000

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