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日々掌編短編小説(そよかぜの千夜一夜物語)

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2020年1月1日から、ほぼ毎日掌編小説を執筆中。東南アジア小説をはじめ、興味のあるあらゆるジャンルをネタにして作品を発表しています。ちなみにこちらには「書き下ろし」としてしばら… もっと読む
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2022年2月の記事一覧

猫のいるしあわせ 第766話・2.28

「エドワード、やっぱり船の旅は素敵ね」日本語が達者な英国人ジェーンは、船のデッキから感じ…

巨人の住む星? 第765話・2.27

「こりゃあ、すげえ星に来たようだ」とAは思わずうなった。Aが所属する宇宙調査隊は、遥か10万…

枕と布団 第764話・2.26

「しかし、昨日の客、ありゃひどかったなあ」「ほんとだぜ。寝相が悪かったんだろうけどさ。途…

ピアノの前で 第763話・2.25

「さ、頑張って!その調子よ」ピアノの前でふたりの少女がいた。ピンクの服を着た方が白い服の…

モチーフになった監視員 第762話・2.24

「ああ、良かった!夢か」私は目覚めた。背中にびっしょりと汗をかいている。私は2日に1度は夢…

赤子転生 第761話・2.23

「ここは?」意識を回復した俺は、今どこにいるのかわかない。相当長く眠っていたのかもしれな…

進路への分岐点 #第二回絵から小説  第760話・2.22

「石見さん、進路はどうするの?」石見葵は今後の進路について、放課後に担任に呼び出されていた。 「え、いや」葵は進路については何も考えていない。高校3年になった石見は、小さいときから漠然と自由というものに憧れていた。とにかく縛られるのが嫌い。義務教育などはさすがに従ったが、高校進学すらも迷ったほどで、両親からの説得で進学したほど。それもわざわざ私服が認められている高校を選んで入学。  だから高校卒業後の進路について、全く何も考えていない。普通に考えればどこかの大学に進学するのが

ピュアな創作心 #第二回絵から小説  第759話・2.21

「陽太君のおじさんて、今海外で働いているの?」石見真央は同じ1丁目に立っている団地で、仲…

少女の洞窟舞踊 #第二回絵から小説  第758話・2.20

「この奥で、本当に踊っているのか?」横田は洞窟の前に来ていた。横田は6か月前から東南アジ…

闇の先の光は昼?  第757話・2.19

「おお、あれって昼っていうのではないでしょうか?」暗闇の水の中を漕いでいる船に乗っている…

雪の中に突入 第756話・2.18

「間違いないようだな。では今から作戦Xを開始する」隊長の命令により、山田ら隊員一同は身構…

梅干しのような島 第754話・2.16

「これは、梅干し?」僕は思わず目を見開いた。古くから小説やSFアニメの世界の宇宙旅行で利用…

口がない? 第753話・2.15

「........」突然の異変に気付いたのは起きてから10分後のこと、いつものようにベッドから目覚…

ふたりで作るチョコレート 第752話・2.14

「楽しかったなぁ。けどこれって!」高校生の尾道拓海は、目の前にあるお世辞でも形が良いとは言えないチョコレートの塊を前に昨日のデートを思い出す。 ーーーーーー 「おい、なんだよ。あれは明日だぞ」拓海は前日の日曜日同じ年の恋人、今治美羽に家まで呼び出された。「拓海君、あれって何よ?」「美羽、決まっているじゃないか、チョコレートをもらう日のこと!」 「もらうって」美羽は少し笑いをこらえる。「何笑ってんだ」「だって、あれ、バレンタインデーは告白のためのものじゃなかった」「え?」思わ