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モザイク

こんばんは(^ ^)クマです!

昨日は着床前スクリーニングについてお話しました。

そこに何度か出てきたモザイクと言う言葉。

一体モザイクって何?と言うことやその影響についてお話していこうと思います。



◎モザイクって何?

モザイク胚とは、採取した細胞の中に、染色体正常の細胞と異常のある細胞が混在している状態のことをいいます。

モザイク胚を移植しても妊娠する確率はゼロではありません

ある研究によると、着床率はモザイク胚で53%、正常胚で70%とやや正常胚が高くなると言う結果でした。

また流産率はモザイク胚25%、正常胚10%とモザイク胚の方が倍以上高くなっています。

最終的な継続妊娠率はモザイク胚40%、正常胚63%とやはり正常胚の方が高くなっています。


モザイク胚では生検細胞の解析結果が胚全体の情報を反映されているとは言えず、PGT−Aへ影響を与えることが指摘されています。




◎モザイク胚の頻度

分割期胚のモザイク頻度は30〜70%ほどと胚盤胞に比べると頻度が高いです。これは解析精度に悪影響を与えるのではないかと指摘されています。

胚盤胞でのモザイク頻度は3〜16%と言われています。

なぜ分割期胚に比べて頻度が低くなるかと言うと、胚の中の異数性細胞あるいはモザイク胚そのものが分割期胚と胚盤胞の間に淘汰されることによるものであると言われています。

また、胚盤胞生検では複数の細胞をまとめて解析するため、少数の異数性細胞が含まれていても他の正数性細胞に紛れてしまい、モザイク率が過小評価されている可能性はあります。





◎モザイク胚の取り扱い

PGT–Aで正数性胚が得られなかった場合は通常、再度採卵することになると思いますが、再度採卵をできない場合や、希望されない場合、卵巣予備能が低い患者様ではモザイク胚の移植も選択肢の一つとなります。

上記でも書きましたが、実際にモザイクと診断された胚を移植することで生児を得た方もいらっしゃいますので、移植をするかどうかの選択はご自身でしっかりと行った方が良いでしょう。

せっかく検査したのに異常があるとわかっているものを移植するのは怖いと思いますが、継続妊娠率は40%と低すぎる結果ではないので、自分の気持ちに素直になって決めて良いと思います。



PGT–Aは万能な検査ではないので、結果を全て信じると、本当は妊娠できたはずの胚を破棄してしまうことにも繋がりかねません。

検査をするしないの判断も難しいですが、モザイク胚だった時に、それを移植するか否かの判断はもっと難しいと思います。

実施にあたってはかなり悩むと思うので、カウンセラーや病院スタッフともしっかり相談し、不安要素を取り除いた上でやっていくべきだと思います。

こんなことを言うと余計に悩んでしまわれると思いますが、皆様がより良い選択をできることを祈っております。


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