長野・諏訪旅|朝から晩までレイクビューの旅館しんゆ
旅先を長野県諏訪市に決めた理由は、観光スポットがあちこちにあり喫茶店やカフェもたくさん、さらに諏訪湖の美しい景色を拝めるという街そのものに惹かれたから。そして宿探しのときにみつけた、旅館「しんゆ」がいいなと思ったのも影響しています。
しんゆでのすごし方は、先に投稿した1日目・2日目の旅の記録と同じように時系列にそってご紹介します。
諏訪湖を望むお部屋 光神 和室
16時頃にチェックイン。お部屋に案内されドアを開けて室内をみたとき、諏訪市をあちこち巡った疲れでそれほど感動がなく…… ひと休みして頭がクリアになると、ようやく窓越しに望む景色の素晴らしさに感動できました。
選んだお部屋は、諏訪湖に面した和室「光神」です。主室と広縁を水墨画が描かれるレースカーテンが隔てるモダンなお部屋。12畳あるので、2人で宿泊するわたしたちには十分な広さです。
ちなみに光神には和室ベッドタイプもあり、こちらは高層階のレイクビュー客室。景色を重視して和室ベッドタイプと迷いましたが「旅館は敷布団で寝たい」という意見が一致し和室を選びました。
正直、光神の和室は正真正銘のレイクビューとはいえず、駐車場が視界に入ってきます。あらためて公式サイトをみてみると、和室ベッドの部屋とは異なり光神の和室にはレイクビューの記載がなく、細かな部分を見過ごしていたことを後悔…… もしかしたら5階和室ベッドの光神のほうがきれいに見渡せるのかもしれません。
理想的なレイクビューではありませんが、夕日に照らされてやわらかなオレンジ色にそまる諏訪湖の姿を眺められたのはよかったです。
夕食は創作和会席 美湖膳
夕食時間は17時30分。1階の個室料亭でいただきます。
しんゆの創作和会席「美湖膳」は、トップクラスの健康長寿県である信州の人々が食してきた、滋味豊かな健康食をベースに考案されています。古の暦である二十四節気にあわせて食材や調理方法に工夫をこらしており、宿泊した日は冬の献立のラインアップです。
お口はじめの「生姜の擂り流し」にはじまり、5種類の前菜が木箱にまとめられ、美菜玉手箱としてレイアウトされていました。献立と照らしあわせながら、一つひとつ味わいます。
こちらは珍味 美湖彩珍のプレートです。なかでもタルト生地にのった「山葵チーズ」がおいしく、スイーツ感覚でいただけました。良質な湧水が豊富でわさびの生産に適した土地である安曇野産の山わさびが使われているため、風味豊かな味わいが濃厚なチーズに負けず相性抜群です。旅行で安曇野市に訪れた思い出が浮かんできました。
おそばは冷たいものでつるっとのどごしがよく、あっという間に完食しました。朴葉焼きを開けると花豆の存在感にびっくり。好物なのでうれしいサプライズです。
ここまでひっきりなしに運ばれてくる料理。通路でせわしなく動く旅館スタッフの姿をみかけ、個室の外は慌ただしい雰囲気です。各個室に配膳する分、いろいろと大変そうな印象を受けます。
お茶漬けはすでにお出汁が注がれた状態でやってきます。熱々のお出汁を注ぎ、湯気がたつ様子をみながらお出汁で満たすひと手間がなんとなくいいと思っていたのですが……
最後は水菓子がやってきました。ひと口大のりんごも添えられ、色のコントラストがきれいです。
以上、約1時間半かけていただく夕食でした。写真を見返してみるとたくさん食べたように思えますが、意外と腹6~7分目くらいの食事量。宿泊先ではもう食べられない! となるくらいお腹を満たしてお部屋でくつろぐのが好きなので、ちょっと物足りないのが正直な感想です。
自家源泉 美翠源泉を引く大浴場
個室料亭からお部屋に戻り、ここからは自由時間です。夕食前、温泉に入りそびれたので、なるべく早く入りに行きたい……! 30分くらい休んだあと大浴場に向かうと、先客はおらず気兼ねなく入浴できました。
しんゆでは、淡い翡翠色の自家源泉「美翠源泉」を引いているのが特徴です。泉質は単純温泉ながらも、とろりとしたお湯でなめらかな肌あたり。何度も肌をなでたくなるほど、すべすべになる感覚がします。
畳敷きで歩いていてもひやっと冷たくないのがいいですね。タイルや石だとぬめりが気になりどことなく不衛生な印象。畳ならふかふかでほんのり温かく、気持ちよく歩けました。
ちなみに大浴場がある2階は、色鮮やかなデジタルアートが設置されていて華やかな雰囲気です。館内が和モダンで統一され、リニューアルを経てきれいに整えられているなと感じます。
【番外編】旅館での定番のすごし方
旅行先で泊まるホテルや旅館では、どのようにすごしていますか? わたしは数年前から変わらないすごし方が定着しています。
その土地ならではの食べ物とお酒を楽しむ
温泉に入り体が温まったところで、買ったものを食べながら宴スタート! 普段めったにつけないテレビをみながら、ツルヤ購入品を吟味。もちろん諏訪の地ビール「諏訪浪漫」も用意しています。
食べたのは3つ。
スイーツチーズサンド 九州産紅はるか
ポッポジャージー牛乳 たまごパン
ニュータッチ 信州味噌ラーメン
上2つはツルヤオリジナルの商品です。おつまみとして人気のスイーツサンドは今回初購入。食べてみると期待以上のおいしさで、今まで買ってこなかったことを後悔しました…… サンドされている紅はるかのグラッセは、しっとり・ねっとり食感をきちんと感じられる大きさで、クリームチーズとの相性抜群! 魚肉シートが主張してガッツリおつまみの味かなと思いきや、紅はるかの存在感があるのでスイーツ感覚で食べられます。
ポッポジャージー牛乳のたまごパンは、連れも絶賛したお菓子です。ころんと丸いシルエットから蒸しパンのようですが、食べてみるとむぎゅっと密になった生地がもっちり・しっとりとしていてクセになる食感。ジャージー牛乳とたまごのミルキーなコクが強く、ひとつふたつと手が止まらないおいしさでした。
毎回ツルヤでは、信州ならではのカップラーメンをチェックしており、今回見つけたのがニュータッチの信州味噌ラーメンです。信州味噌100%、八幡屋礒五郎の七味唐辛子小袋入りが特徴です。透き通った白い麺がツルシコで食べごたえのある好みの食感。お味噌のコクだけではなく、野沢菜やきのこの旨みが溶けたスープが抜群においしくて、カップ麺とは思えないクオリティでした。
すっかりお腹が満たされたあとは、眠くなる前に身支度を済ませて22時に就寝。乾燥対策としてぬれマスク、疲れを持ち越さないようホットアイマスクを装着し万全な状態で眠りにつきます。
早起きして一番風呂をいただく
早く寝た理由は、早起きして一番で温泉に入るため。しんゆの大浴場は朝4時から開いているので、オープン時間にあわせて4時起床です笑
朝早いのでわたしたちのみ。昨夜に引き続き独泉です。昨夜はぬるめで冬にしては物足りない湯加減でしたが、朝は昨夜より熱めでちょうどいい湯加減に。半身浴で芯までしっかり温まりました。
部屋に戻ったのは朝5時前。ナイトモードで撮影したので明るくみえますが、まだまだ日の出まで時間があり外は真っ暗です。街灯が少ないので出歩くのが怖いくらい暗く、遠くの諏訪湖沿いに灯りがちらほらみえる程度の明るさでした。
この頃、連れは気持ちよさそうに二度寝中。わたしはお茶を淹れて広縁の椅子に座りながら、旅の予定をあらためてチェックすることに。行く予定のお店が急遽お休みになるなんてこともありますよね。
お茶を飲みながらすごすうちに、太陽が昇ってきました。朝5時から窓の外を眺めていると、日中よりも早朝の方がいい景色だと気づきます。日が昇りきらない時間帯だと、地が暗く湖のほうが明るいので、日中気になっていた諏訪湖前の駐車場に目がいかずにすみました。
この日はくもりの予報でしたが、ラッキーなことに朝は雲が少なく、きれいに色が移り変わる様子をみることができました。諏訪湖に朝焼けが映り、オレンジやピンクにそまっています。青とのグラデーションが幻想的でうっとりするほど目を奪われてしまいました。
実はこの景色を見る前、ちゃっかりこの日2度目の温泉に入っています。7時頃は朝食に向けた身支度で人が少ないんじゃないかなと思い向かうと、予想が当たって先客ゼロ! ひとりっきりで温泉に浸かれました。しんゆの大浴場は内風呂しかありませんが、ガラス越しに朝焼けのグラデーションがうっすらと伝わり、外が見えなくても開放的な雰囲気です。
朝食はお漬物ビュッフェ付
温泉に2回入ることができ、朝焼けに燃える諏訪湖を眺められ最高のスタート。心も体もホカホカに温められ、向かうのは朝食会場です。
朝食は夕食と同じ個室料亭でいただきます。野菜が盛りだくさんで健康的な和食です。
九谷焼は石川県を代表する色絵の磁器です。色鮮やかな豆皿に目を奪われますが、盛り付けられた料理も負けていません。
朝食はお漬物ビュッフェを利用できます。あいおい結びが施された紅白なますがおめでたい。かぶの甘酢漬けやしば漬けなどがあり、ごはんのお供にぴったりです。
長野県産のナカセンナリ大豆を使用した、素朴な味わいのお豆腐を熱々の状態でいただけます。朝食は信州の野菜をふんだんに使った、体にやさしいラインアップでした。
エレベーター前にあるお土産コーナーを抜けて階段に向かう途中、壁にずらりと掛けられたポストカードのようなものを発見しました。自由に組み合わせてカードリングでまとめられるとのこと。立石公園や諏訪大社などの名所が描かれ、裏面にはそのスポットに関する情報が書かれています。
部屋に戻り帰りの支度をして、最後目に焼き付けるように諏訪湖を眺めました。先に精算を済ませていたので、チェックアウトは鍵を返却するだけ。スムーズにチェックアウトし、旅館をあとにします。
長野・諏訪旅の観光スポット巡り、カフェや喫茶店巡りは前編・後編にわけて記録しました▼
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