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2022年NPB ユニフォーム変更・追加一覧【パ・リーグ編】

プロ野球界では毎年新作ユニフォームが発表されています。
一体、誰がユニフォームを見張るのか?
一体、誰がユニフォームをウォッチするのか?
ということで、2022年シーズンに向けて新たに発表された新ユニフォームの概要を球団ごとにご紹介いたします。

各球団ごとに通常ユニフォーム/企画ユニフォームに分け、それぞれに「サクッと解説」という形でコメントを寄せております。
なお、特に変更がない場合は「変更なし」とのみ記載しております。

変更が発表され次第随時更新する予定です。

最終更新:2022年5月19日

セ・リーグ編はこちら

オリックス・バファローズ

・通常ユニ
 ・サードユニフォーム

画像1

引用:2022年新サードユニフォーム発表

=サクッと解説=
2年ぶりとなるサードユニフォーム変更。ストライプはそのままに、ネイビーベースから白ベースに。ヤンキースのようなネイビーをメインカラーにしたピンストライプのユニフォームは近年のNPBでは意外と例がなく(阪神もロッテも黒)、安定感と同時にどこか品格や新しさも漂う素晴らしいユニフォームだと思います。個人的には、このユニフォームをベースにして侍JAPANのユニフォームを作って欲しい(願いは叶わなかったですが)。
両サイドにかけて広がるブロック体の胸ロゴも、決して奇抜ではないのに「新しい」。帽子やストッキングのOBマークも含め、オリックスのこういうセンスは本当に素晴らしいと思います。球界の宝ですね。
マーキングがちゃんと刺繍なのも高ポイント。公式YouTubeに動画が上っていますが、動いているところを見ると改めて刺繍マークの良さを痛感できますよ。

・企画ユニ
(coming soon...)

千葉ロッテマリーンズ

・通常ユニ
(変更なし)

・企画ユニ
 ・ALL FOR CHIBA

引用:スポニチアネックス
=サクッと解説=
球団の公式Twitterにて「#CLM30th」のタグ付きで連日投稿される歴代ユニフォームの画像に様々な憶測が飛び交う中、満を辞して発表されたのが今回の「ALL FOR CHIBA」ユニフォーム。
胸に「CHIBA(Chiba)」をあしらったユニフォームを着用する「ALL for CHIBAシリーズ」は今年で10年目。千葉移転30周年記念として開催される今年、3年ぶりにモデルチェンジされることとなりました。
2012-15年はストライプのない白、2016年からは「サンライズレッド」と呼ばれる赤を基調としてきた「CHIBA」ユニフォームですが、今回はなんとグレーが基調。ただし、上下グレーではなく、シャツはグレーでパンツは白という珍しい組み合わせになっています。
何でも、「白のホーム、黒のビジターのレガシーを継承」というコンセプトからグレーが選ばれたようで、ということは昔採用されていた上下グレーのビジターユニフォームのオマージュということではなさそう。だから、あくまでもグレー色のカラージャージ、というイメージなのでしょう。
胸のマークも従来の「CHIBA」ではなく、移転直後に帽子マークとして採用されていた「CLM」マークを現代的に再構築したものを左胸マークとして採用。このマークの出来がなかなかに良いのです。海外のファッションブランドっぽいという声も見かけましたが、「ニューヨーク・ヤンキースの『NY』マークは実はティファニーが手掛けたものである」という有名な話とも何となく付合するな、と。
ただ、グレーのシャツ、白のパンツ、黒の帽子・ソックスという組み合わせに対しては、違和感を禁じ得ないと言わざるを得ないのが現状。色合わせ的には全くおかしくないはずなのに、何とも言えない居心地の悪さ。見慣れてきそうではありますが、ひと目見て文句なしに「かっこいい!」とは言えなくて。
また、ロゴとネームが黒字で背番号が白字というのも、変とまでは思わないが一瞬頭に「?」が浮かぶ感じが何とも言えない。それに、胸番号はあってもよかったのでは?
個人的に上下グレーのユニフォームが好きということもあり、どうせグレーを採用するのなら上下グレーが見たかったというのが本音。そうすれば、ロゴのカッコよさも相まって相当かっこいいユニフォームになっただろうなと思います。
まあ、上下グレーのユニフォームに関しては、あの18連敗に象徴される暗黒期に採用されていたユニフォームを彷彿するものなので、眼差されないのは致し方ナシでしょう。公開されたスペシャルムービーでもその時代に全く触れてないのもご愛嬌ということで。
これは言ってもしょうがないけど、ベタ色で昇華プリントはちゃちいな〜

・MOTHER'S DAY

引用:スポーツ報知
=サクッと解説=
正直に言います。嫌いです、コレ。
このユニフォームについてアレコレ考えることに脳みそのリソース割きたくない、っていうレベルですね。
ダサいユニフォーム、カッコ悪いユニフォームなんていうのはたくさん見てきましたが、見て怒りが湧いてくるユニフォームってなかなか珍しい。
去年から取り入れている「母の日」使用のピンクユニフォームに、今年からスポンサー契約を結んでいるフランク・ミュラーによるデザイン監修が入ったという大義名分で製作されたこのユニフォーム。
…デザイン監修?デザイン?監修?デザイン監修?
いや、フランク・ミュラーが使ってるデザインそのまま乗っけただけでしょ。
「フランク・ミュラーが野球ユニフォームをデザインした」のかと思いきや、ただ、あり物にあり物を乗せただけ、足しただけ。どういう神経?
あまり理解されないかもしれませんが、個人的には野球のユニフォームを馬鹿にされたような感覚です。
それに、この母の日にピンクのものを身につけるというムーブメントの発端には、乳がん撲滅を啓発する「ピンクリボン運動」のPRという目的があるわけですよね。いわゆるチャリティ活動なわけですよ。使用した道具をチャリティオークションにかけたりね。
そういう試みにスポンサー案件を被せてくるってマジどういう神経してるんでしょうか。
なんか全方位に無神経だなって思います。
そもそも出来上がりもダサいですしね。

・BLACK SUMMER WEEKEND 2022

引用:千葉ロッテマリーンズ
=サクッと解説=
昨年大好評を博した「BLACK SUMMER WEEKEND」の第2弾。
今回は「ライトパープル」をテーマカラーとしていますね。この色がめちゃくちゃエロい
ユニフォームデザインは昨年と同様にシンプルでスタイリッシュな、ある意味「プロ野球離れ」したデザイン
シンプルに、めちゃくちゃかっこいいしセンスがいいです。
昨年はアーチ型ロゴだったところを、今年はロゴの上辺のみがアーチ型を描くようなロゴになっていると同時に、日本ハムの新ユニフォームのような文字の中に線が入っているタイプのフォントとなっており、単に色違いにしただけではない、というのが非常に好印象です。
「0(ゼロ)」や「O(オー)」がまん丸になるのも今回のフォントの特徴で、背中に「T.OGINO 0」とマーキングされる荻野貴司選手のユニフォームなんかは非常に面白いユニフォームになりますね。
「BLACK SUMMER WEEKEND」というイベントに関しては、個人的にユニフォームデザインからコンセプトから何から何までケチの付けようがないと思っています。
野球が大好きな人も、普段そこまで野球に興味ない人も、みんな一緒になって野球場に遊びに行こう、なんていう大それたコンセプトですが、このユニフォームがあればそれが可能になるかもと思わせる説得力がありますよね。
ただ、やはりそう思われてくれるデザインだけに、レプリカユニフォームや配布ユニフォームに初めからガンホーのワッペン貼るのは本当にやめて頂きたい。
はっきり言って、この数センチ四方のワッペン1つで全部台無しです。

東北楽天ゴールデンイーグルス

・通常ユニ
(変更なし)

・企画ユニ
・EAGLES
EARTH GREEN

引用:東北楽天ゴールデンイーグルス
=サクッと解説=
2012年以降、大岩Larry正志さんが企画段階から携わって来られていたことから、基本的にハズレなしの良デザインの宝庫だった楽天の企画ユニなんですが…
何と、まさかまさかのグラデーションを採用
前日に発表会開催のアナウンスがあり、しかも、「SUMMERユニフォーム発表!」みたいな感じで、色やコンセプトが伏せられた状態でのアナウンスだったため、どんな色で来るのかな?などと、俗に言う「全裸待機」みたいな状態で非常に期待感が高まっていたのです。
それだけに、完全に期待を裏切られた、というのが正直な気持ちです。
グリーンをチョイスしたことについては何の文句もないというか、むしろいいことだと思います。新鮮味こそありませんが、2013〜15年の「TOHOKU GREEN」を彷彿する縁起の良いカラーでもありますし、やはり緑のユニフォームというのは非常に美しい。
ただし、それだけに、よりによってグラデーションを使ってしまうというところがとても残念でなりません。なぜせっかくの美しいグリーンをぼやかし、あまつさえ面積を狭めてしまうのでしょうか?
それに、私のnoteをいくつか読んでくださっている方ならお分かりだと思いますが、グラデーションというのは今私が個人的に最も嫌っている「斬新な要素」の一つでもあります。グラデが入っているだけで、その他の要素がどれだけ魅力的であっても、「ああ、ダメ」ってなってしまう。
確かに夏の爽やかな感じは出ていると思えなくもありません。過去のTOHOKU GREENユニでは「グリーン地にロゴや番号はゴールド」という組み合わせでしたが、今回は「グリーン地に白字」という仕様になっているところを見ても、東北らしい清涼感みたいな部分は表現できているのでしょう。ファン向けの応援用ユニフォームとかだったら最高の出来です。
ただ、何よりもまずは「プロ野球のユニフォーム」だということを忘れてはいけないと思います。
それと、もう一つ気になるところがあって、公式のリリース記事にラリーさんのクレジットがないことです。
2012年の「イーグル・スター」ユニ以降、毎年楽天の企画ユニに携わっておられ、公式のリリース記事には必ず「デザイナー:大岩Larry正志」と記載されていたのですが、今年のリリースにはそれがない。
グラデ採用と分かった瞬間、「あれ、ラリーさん降りちゃった?」と冗談交じりに思ったりしたのですが、もしかして本当に降りてしまったのでしょうか?
もしそうだったとしたらとても残念ですし、それと同時に、安易なグラデーションの採用や通常ロゴの流用にも合点がいくような気もします。
ラリーさんは「プリントでデザインした柄は採用しない」というポリシーの持ち主ですから。

福岡ソフトバンクホークス

・通常ユニ
(変更なし)

・企画ユニ
・鷹の祭典2022

引用:スポニチアネックス
=サクッと解説=
個人的に毎年注目しているイベントユニフォームなんですが、今年の注目トピックは「黄色のアンダーシャツ」「胸番号の採用」でしょうか。
アンダーシャツを黄色にするのはいいんですが、シャツが薄いせいでアンダーシャツの黄色が若干透けて見えており、シャツとパンツが「同じ白」に見えない、という問題点があるように思います。
マーキングが黄色であることも要因の一端かもしれませんが、トータルのコーディネートとしてイケてるかどうかっていうと…
胸番号の採用は、「福岡ソフトバンクホークス」になって以来初めてなんですね。
それって結構重大なことだと思うんですが、こんな年に数試合しか着用しないイベントユニフォームでサラッとやってしまっていいのでしょうか。ポリシーとかないの?って思います。
今まで胸番号採用してなかった理由って何だったの?
ただの思いつきで、そんで今回の鷹祭で採用したのもただの思いつき?
それとそもそもの話ですが、そろそろハンを押したようなピンストライプ一本槍は卒業してもらいたいですね。
百歩譲ってピンストライプにするとしても、それなら腕の2本ラインの仕様をもう少し工夫してほしい。
デザイン担当の人がどう考えてるかわかりませんが、このラインにピンストライプを重ねるのって本当に相性悪いし野暮ったいです。

北海道日本ハムファイターズ

・通常ユニ

引用:新庄ビッグボスから選手へ「お客さん」禁止令「みんな、ファンね
=サクッと解説=
北海道3代目となる、11年ぶりの新ユニフォーム。
率直な感想を言うと、あまりNPBっぽさがないユニフォームだと思います。
ダサいとかカッコいいとかの前に、日本プロ野球っぽくないなと。
詳しくは個別で記事を書いておりますので、是非ご覧ください。

・企画ユニ
(coming soon...)

埼玉西武ライオンズ

・通常ユニ
(変更なし)

・企画ユニ
 ・ライオンズクラシック2022

引用:週刊ベースボールONLINE
=サクッと解説=
4年ぶりの「ライオンズクラシック」。
今回は「青き新時代、変革の鼓動」とのコンセプトで、1996-2001年に使用していたビジターユニフォームを復刻。
世代的にリアルタイムでの記憶はギリギリありませんが、松坂投手や松井稼頭央選手の西武時代の映像と言えばコレ、みたいな感じで馴染みのあるユニフォームです。
前モデルが上下ブルーの重厚感に全振りしたユニフォームであっただけに、余計に爽快さ・軽快さを感じさせる良作ユニフォームですよね。
「ライオンズクラシック」におけるライオンズブルー時代の復刻は、2009年、2014年、2018年に続いて通算4度目。
さらに、'19年のライオンズフェスティバルズ、'20年・'21年に着用した70周年ユニフォームを含めると、5年連続でライオンズブルー基調のイベントユニフォームを採用することになりますが、何となくライオンズブルー復活の気運の高まりを感じるような、感じないような。
いや、むしろこういうすることでライオンズブルー派を牽制しつつ、「限定」という言葉によってファンの購買意欲を煽ろうとしているのであろう、という見方はさすがに意地悪でしょうか。
復刻ユニフォーム企画ではかなり忠実に当時のデザインを再現する西武ですが、今回はユニフォームが昇華プリント仕様になってから2度目の「ライオンズクラシック」。残念ながら2018年に続いて昇華プリントでの復刻となりました。
せっかく当時のデザインが忠実に再現されているだけに、ペラペラ感が邪魔をしてどうしても「本物感」が出てこないのは本当に残念です。特に今回はラケットラインのユニフォームだけに、余計にそう感じます。
復刻ユニフォームを昇華プリントでやるのはやめてほしい。

・ライオンズフェスティバルズ2022

引用:スポニチアネックス
=サクッと解説=
個人的にあまり好みのデザインが出てこない「ライオンズフェスティバルズ」ですが、今年になってようやくマシっぽいのが出てきたな、と思えるデザインとなりました。
「WILD WILD SUMMER 野性に還る夏」というコンセプトに沿い、ライオンが生息するサバンナ(そう、ライオンはジャングルではなくサバンナに生息しているのです!)をイメージしたカーキ色で上下を統一
この「同色で上下統一」というのが本当に大事なポイントで、NPBのイベントユニフォームに対して個人的に最も不満に思っていることの一つが「安易に(もしくは機械的に)上下セパレートのデザインにしてしまう」ということ。
もちろんその方がデザインの幅が広がるのはよく分かります。ただ、幅が広がりすぎた結果、生まれるのは野球ユニフォームの本来のかっこよさとはかけ離れた、取ってつけたようなデザインばかり。
制約の中での試行錯誤、創意工夫こそが野球のユニフォームをカッコいいものに仕上げるのです。
そういう意味では、今回の「WILD WILDユニフォーム」にも不満点はたくさんあります。袖だけ色を変えたのは何でだとか、爪痕をイメージしたというダメージ加工風のプリントが余計だとか、「Lions」ロゴを掠れた感じにしてしまうのはどうなんだとか…
特にロゴに関しては、縦縞をグラデーションでぼかしてしまった阪神の2008年交流戦ユニフォームを思い出しました。
とにかく、上下カラーを統一したところまでは良かったものの、全体的に草野球っぽいイメージが拭えない、というのが正直なところです。
パンツの広告ワッペンが浮きに浮いているのも…
ただ、そういう余計なプリントとか加工が適用できない分シンプルなデザインになるヘルメットに関しては、神懸かり的にかっこよくなっていると思います。
ブラウンベースにツバはカーキ、Lマークがゴールドという非常に渋い配色にマットな質感が非常にマッチしていて、めちゃくちゃカッコいい。
金があったらプロコレクション買ってしまうかもしれません。
この配色でニューエラキャップ出してくれたら3つ買います。

・L-FRIENDS シリーズ

引用:埼玉西武ライオンズ
=サクッと解説=
それまで別々の活動として行なっていた「SAVE THE EARTH Lions GREEN UP! DAY」「SAVE LIONS DAY」「SAVE THE HOPE ライオンズオレンジリボン運動デー」を『L-FRIENDSシリーズ』に統合してしまうという、なかなかに攻めた企画で、それぞれのテーマカラーをこれまた一つのユニフォームに落とし込むという暴挙に出たのが今回のユニフォーム。
暴挙とは言いましたが、こういうタイプの「カラフル」は比較的受け入れやすいと個人的には思っています(現行のビジターユニフォームみたいなのはどうしても受け付けませんが)。
ベースのデザインは通常のホームユニフォームと同じで、ラインのみをテーマカラー仕様に変えているだけなので、ちゃんと存在感がありながらもコテコテな感じはせずあくまで控え目に、というおしとやかな雰囲気がありますね。
ユニフォーム本体は変えずに、試合によって帽子やアンダーシャツのみ変えていくというのも粋な感じがします。
ただ、ラインの色構成はもう少し考えてもよかったのかなとは思っていて。
「右側:赤+オレンジ」「左側:青+緑」で分けるのではなく、例えば「ラケットライン:青+緑」「袖ライン:赤+オレンジ」という分け方にするとか、せっかくライオンズブルーの帽子&アンダーシャツに合わせるのですから、「緑+赤」「青+オレンジ」のように黄金期ユニフォーム風の配色にしてみてもよかったのでは、とか。
ストッキングにライン入れたりしてもよかったんじゃないかなぁとも思います。

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