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やべっちFC→やべっちスタジアムへ。TVはマスメディアではなくなるか。

やべっちFC→やべっちスタジアム

 もはや説明不要と思いますが、やべっちFCとはテレビ朝日で放映されていた、お笑い芸人のナインティナイン矢部浩之さんがMCを務めていたサッカー番組でした。

 私もサッカーに対して特別思い入れがあるわけではありませんが、ふとJリーグの結果を観たいときに日曜深夜にポチリとチャンネルを回していました。

 18年も続いた番組であったようなのですが、今年の9月で番組終了となり、スポーツ動画配信サービス大手のDAZNがやべっちFCを引き継ぐ形でやべっちスタジアムという番組を始めるようです。

TVはマスなメディアなのか

 各所で話題にはなっていますが、既に趣味や興味が多様化が激しく進んでおり、マスに対して同一のコンテンツを垂れ流すといったモデルが成り立たなくなってきています。私が言うまでもありませんが、様々なコンテンツで可処分時間の奪い合いが起きており、その中でもこれまでメディアの王様であったTVの凋落ぶりが凄まじい状況にあるかと思います。

 TV番組の劣化という問題もあるとは思いますが、皆さんTVを家で付けていますか?そもそも家にTVありますか?我が家では1日の稼働時間で言うと1時間程度でしょうか。子供たちが学童保育から帰ってきて、夕食までの1時間に教育TV(天才テレビくんなど)を見る程度です。

 在宅勤務により、家に居る時間は長くなりましたが、休憩のタイミングでTVを付けることはありません。夜に子供が寝静まった後も付けることはほぼありません。自分のタイミングで観たい番組がやっていることはなく、TVの放映時間に自分のタイミングを合わせなければならないので、かなり厄介な存在と言えます。

 こうなってくると、TVはマスメディアと呼べるのかどうか疑問に感じてきます。マスとは「大衆」や「大量」といった意味がありますが、マスのメディア→媒体なので、多くの人が触れる媒体と訳すことができると思いますが、もはやそれも崩れかかっているのではないでしょうか。

 総務省の情報通信白書(H30年版)を見ても分かる通り、もはや言うまでもないかと思いますが、若い世代を中心にTVをリアルタイム視聴する層は圧倒的に落ち込んでおり、ネットが主なメディアとなっています。
※コロナ禍において、若い世代でもTVが盛り返しているという報道もありますね。ですが、一時的なものでしょう。

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 確かに40代以上が日本の人口のボリュームゾーンであるので、まだまだTVがマスとしての媒体であることに変わりは無いと思いますが、我々現役世代(30代以下)からすると、マスメディアとはTV・ラジオ・新聞・雑誌と表現されるとかなりの違和感を感じます。

 「テレビとか誰も見ていないのに、なんでマスなの?」と私は感じます。※もちろん、人口ボリュームゾーンが「マス」であると理解しているうえで。

 ですので、私の中ではマスメディアという言葉の本来の意味は形骸化しており、「マスメディア」という固有語化しTV・ラジオ・新聞・雑誌の4媒体を指す単語であると理解するようにしています。

別にコンテンツの奪い合いが起きているわけではないと思う

 極端な言い方かもしれませんが、やべっちFC→やべっちスタジアムとなったことから推察するに、もはやTVという媒体では視聴が稼げなくなってきていて、相性の良いでDAZNに番組を移籍させたのだと思っています。

 日曜日の日付が変わろうとしている深夜に見る人よりも、スマホで隙間時間や健全な時間帯に見たいというユーザが圧倒的に多いのでしょう。

 いくつかの報道記事を見ていると「芸能人や芸人など、コンテンツの争奪戦」と書かれていますが、争奪戦というほどの激しい攻防なく、水が上から下に流れるが如く、しかるべき方向にコンテンツが動いているだけに過ぎないと感じています。

 今後もTVはどうでも良い内容の番組が垂れ流され続け、優良なコンテンツはインターネットを中心に有料で配信されていくのだと思います。観る側も、どうでも良い内容を無料で見続けるのか、有料で優良なコンテンツを観るのか、問われきているのだと感じています。

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