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自分と戦え


そもそもの話。
人間は感情が優先されるようになっています。

偏桃体から前頭連合野内側部へと向かう上行線維の数が、下行線維のおよそ<3倍>にも及ぶ というsystemになっています。

簡単に言います。
冷静さを司る<前頭連合野>が指令する下行線維よりも
感情を司る<偏桃体>が情報をあげる上行線維の方が3倍神経線維が多いって事です。

つまり、人間という動物は<感情>を優先するようにできています。

冷静に冷静に。とは世間的にも言うし、みなさんも思わず冷静さを失い感情的になってしまった経験はあるかと思います。
僕も、もちろんあります。
それは、解剖学的に言えば「当たり前」な事なので、冷静さを欠いた自分をあまり自分を責めないでください。

なぜ大脳様の司令よりも、感情の情報が3倍も優先になっているのかも理由があります。

例えば、
山に登っていて<落石>があったとしましょう。
あなたは冷静には考える事なく、急ぎ逃げるはずです。

「これは逃げるべき?いや、自分の頭上にまではこない?この場にいるべきか?いや、あの落ちている角度ならば・・」
と思考している間に死ぬかもしれませんからね。
落石を確認してから自分の方に来るまでそこまで時間の余裕もないでしょう。

<命に危険>が及んだ際には、
絶対に命を守る事を最優先にするために
感情は<3倍>も神経の線維が多いのです。

夜中に誰もいない暗黒な場所で、
目の前からナイフをもった全身血だらけの人間が立っていたら、
「これは逃げるべき?もしかしたら知り合い?あのナイフは自分に向けられている?自分は恨みを買う事はしていないはず・・」
と思考する前に、我々は逃げるようにできています。

このもともとは<自分の命を守る>為に存在しているこのsystem。
食うか、食われるか?
殺すか、殺されるか?
やるか、やられるか?
という動物として生きるならば問題は特になかったでしょう。

が、ありがたい事に人間界はそこまでの無秩序な動物世界ではない
この社会生活という世界では、このsystemが往々にして裏目にでてしまうのです。

偏桃体は簡単に代表的な仕事を言えば
<快か不快か>
を選択する部位です。
不快と判断すれば、あなたを守るためにストレス体制をとらせて命を守ろうとします。

つまり、あなたが<不快である>という因子が多ければ多いほど
<ストレス体制>が多くなる。
あなたの身体内では、常に「戦闘状態」「食うか・食われるか」の状態になるのです。
それは当たり前ですが
「疲労」はすさまじいです。
「エネルギー」も枯渇します。
思い出してください。
そもそも偏桃体が不快と判断して命を守ろうとする時ってのは、落石やら殺されかけたり、事故にあいそうになっている時に発生する状態なのです。

社会生活において
あの人も嫌い、あいつも嫌い、あの人も苦手、この人も苦手
あれも嫌、これも嫌、あそこも嫌、とにかく嫌
という思考をしている人は、常に戦闘状態なわけです。

ず~~っと、偏桃体が前頭連合野に対して3倍の神経線維をもって<危険です><命が危ないです><逃げないといけません>
と伝達し続けるのです。

これを繰り返すと、前頭葉がいずれ崩壊します。
前頭葉も偏桃体もそこまで強い器官ではありません。
使用しすぎると、壊れるのは当たり前です。

今日何が言いたいかというと

①人間は感情を優先されるようになっている。それは命を守るためである。
②そのsystemが<社会生活>では裏目にでてしまう
③不快な事が多い人はストレス状態が持続され、前頭葉が破壊されていく

特に問題は③
いちいちイライラする人は精神的に弱くなっていきます。
細かい事が許せずに不快な人は前頭葉が壊れていきます。
それは冷静に考えられなくなっていくという事です。

病気にもなりやすいです。

なんせ3倍も線維が多いのです。
これが続けば
冷静さよりも、感情でしか生きれない人になります。

見た事あるでしょう。
すぐに切れて、暴れて、大声を出して、わめく大人を。

僕もあなたも他人事ではありません。
誰もがこの負のループに入る危険はあります。

まずは、ストレスやとかイライラするとかじゃなくて
その根本原因を自分で探って考えるしかありません。

その作業を軽視していると、取り返しのつかない事になります。

自分が何に苦しんでいるのか
何が不快なのか

それはあなたにしか分からないんです。
自分と戦いましょう。



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