2020年の耳がひかれたベストアルバム16枚(クラシック・ジャズ・ポップス)
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新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
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2020年の耳がひかれたベストアルバム16枚(クラシック・ジャズ・ポップス)

2020年はこれらのアルバムを聴きました。
どれもいいアルバムでした。

忙しい人向けにまとめたSpotifyプレイリストはこちら
主に1曲目を入れてあります。

はじめに

今回のアルバム16枚のジャンルの内訳は
Classicalが 6枚
Jazzが 5枚
J-POPが 3枚
R&B / Soulが 1枚
Singer/Songwriterが 1枚 となっています。
(※分類はApple Musicに準ずる)

また個人的な関心と親しみのあるジャンルとして
合唱が 5枚
古楽が 4枚
日本語詞が 5枚 含まれています。
(※重複あり、※分類は個人の裁量に準ずる)

選ぶ指針は
「(書いてる今)何度も聴きたいか・何度聴いても音の会話が心地いいか」
(書いてる今)音に集中して意識が研ぎ澄まされるか・耳を澄ますことで頭の雑音が消えて癒やされるか」
です。

あくまでも自分本位です。肉体的に分かりやすいのを好みます。アルバムを通しての読後感も大切にしています。

音楽の効能・効果、用法・用量は人それぞれですが、もし興味が湧いて参考の一つとなれば幸いです。

あと、今までのブログに取り上げた中で今回入ってないのがありますが、選択は今日の気分的なもので質的な差はないです。今年聴いたアルバムはどれもいいアルバムでした。

以下、順不同に感想とメモ。
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01. フェーベル: J.S.バッハの「フーガの技法」による18の練習曲 (J.S. Bach & Reinhard Febel: 18 Studies on 'The Art of Fugue') - Tal & Groethuysen

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Release date : 2020/8/14
Label : Sony Classical
Genres : Classical

現代の手法で再構成された2台ピアノによるバッハの「フーガの技法」。

なにこのフーガの技法。耳を疑った。重複する鐘の音のような高音や、バグったノイズのような高音が挿入されている。時には音がズラされ、どれも音響的に心地がいい。原曲の魅力はそのままにフーガはフーガしてるのだが、パラパラとまぶされた音のおかげで環境音のような、アンビエントミュージックのような趣が出ている。そう聴くように耳が動かされる。この音の緊張感によるイタ気持ちよさと、心地よさいい。

個人的に印象深かったアレンジはDisc1の06, 08とDisc2の04, 07。ちなみにこの曲はこのアルバムが世界初録音とのこと。

作曲家はReinhard Febel。1952年生まれのドイツで活動する現代音楽家。
このアルバムの曲は2014年に作曲された。
演奏はTal & Groethuysen。1985年に結成されたピアノ・デュオ。
前者のヤアラ・タールはイスラエル出身、後者のアンドレアス・グロートホイゼンはドイツ出身のピアニスト。

原曲はフーガの技法 BWV1080。J.S.バッハ後期の作品。個人的にJ.S.バッハの中で1、2を争うぐらい好きな曲。そして1、2を争うぐらいその立体的な音の動きに頭が整理され癒やされる曲。音楽の快楽の一つに、音がくっついたり離れたりするその緊張と弛緩が波のように繰り返される悦びってあるよね。好き。いいよね…。

録音空間はドイツのケルンにあるWDR放送局のクライナー・ゼンデザール(WDR Funkhaus, Klaus-von-Bismarck-Saal, Cologne, Germany)。

[参考]アルバムの詳細はこちら(TOWER RECORD)

(作曲家フェーベルは)1982年にはパリのフランス国立音響音楽研究所でエレクトロニック・ミュージックのコースに参加

経歴を見た後に聴くと、この曲で使われる急に挿入される高音、ズレたりブレる音の演出が電子音楽っぽい発想だなと思った。

[参考]奏者へのインタビューはこちら(FONO FORM)※ドイツ語

(前記事 : 2020年7月8月の耳が惹かれたアルバム12枚とフーガの技法いいよねって話)

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02. 音楽と密談 - 浦上想起

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Release date : 2020/10/23
Label : 美しすぎた牛レコード
Genres : J-POP

音が跳ね回る楽しさに溢れたポップソング集。

最高。面白い。響きの移り変わりが幸せすぎる。どの曲も響きの色味と密度が琴線にくる。エモい。

どれもベースがいい。ベースの動きと音色が好み過ぎる。あとコードごとの響きの満たし方がいい。内声の響きを満たすコーラスはもちろん、きらびやかな高音の金属音を所々に入れてるのも音の快楽、かつ音の欲求へのサービス精神が旺盛でいい。楽しく聴けてありがたい。

[参考]アルバムの詳細と本人のコメントはこちら(CDジャーナル)

[参考]インタビューはこちら(Tokion)

――特に影響を受けた音楽家は誰でしょう?
浦上:1人は、アラン・メンケン。例えば『美女と野獣』(1991年)とか『アラジン』(1992年)とか、小さい頃からディズニー映画が大好きでよく見ていたんですけど、映画の内容そっちのけで音楽自体にすごく惹かれてしまって。彼の音楽ならではのめくるめく展開というか、シリアスなクラシック音楽とも違ったきらびやかな和声が魅力ですね。『ウェスト・サイド物語』(1961年公開。音楽:レナード・バーンスタイン)とかミュージカル映画も大好きでした。いわゆるフィルム・スコアには昔からとても惹かれまし、映画館に行って映画を観ること自体もずっと大好きです。
もう1人は、ジョニ・ミッチェルです。最初はおそらくラジオ番組の洋楽特集的な企画で知ったんだと思います。あの独特の声にまず興味を惹かれました。曲自体も、「A、A、B、A」みたいなよくあるポップスの構成の型にはまっていない不思議な魅力を感じました。どの時期も素晴らしいですけど、ジャコ・パストリアスとやっていたジャズ色の強い時期は特に好きです。

Alan Menkenとウェスト・サイド・ストーリーとJoni Mitchellとかよすぎる。いいよね…。

[参考]収録曲のMVはこちら(Youtube)↓

(前記事  : 2020年10月の耳が惹かれたアルバム16枚(クラシック・ジャズ・ポップス)と天穂のサクナヒメいい…って話)

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03. From This Place - Pat Metheny

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Release date : 2020/02/21
Label : Nonesuch
Genres : Jazz

聴けば聴くほど音楽体験が面白くなる、ジャズギター奏者パット・メセニーの集大成。

6年ぶりのスタジオフルアルバム。メセニーはまだまだ現役。アルバムを聴いたら今も音楽探求の前線を走っていた。初めはいつものメセニーだなあ、普通にいいなあ程度で流していたが、二回目以降は無数の楽器が縦横無尽に絡み合い、それらが調和し合っている心地よさに耳が奪われた。今ではもしかするとメセニーの最高傑作なのでは、とも聴くたびに考えがよぎる。

演奏メンバーは、ギターがPat Metheny、ドラムがAntonio Sanchez、ベースがLinda May Han Oh、ピアノがGwilym Simcock、そしてオーケストラとして指揮者Joel McNeelyの率いるハリウッド・スタジオ交響楽団が参加している。(余談だが、ベースのリンダ・オウは記事下のNo.11のアルバムにも参加している)

オーケストラがいいのかな。オケがメセニーのギターを主張しすぎないように響きで包み込んでいる。
アントニオ・サンチェス(Dr)もリンダ・オウ(Ba)も好きな奏者なのだが、今回はどの楽器も曲の完成された構築の中に溶け込んでいる。もちろんそれぞれの特徴的な演奏は聴こえるのだが、調和がそれに勝り一つの完成された個となっている。

[参考]アルバムの詳細はこちら(TOWER RECORD)

[参考]アーティストへのインタビューはこちら(Mikiki)

(曲を書く時に)僕が常に基準にしてきたのは、バッハなんだ(笑)。ウェス・モンゴメリーもそうだな。つまり、バッハやウェスの音楽が何度も繰り返し聴くに値するのはなぜかということを、常に考えているんだ。肝腎なのはそれが信頼できるもの、つまり、それを作った人にとっての真実だということだと思う。
(中略)
僕はそういう真実を見出す方法は無限にあると考えているし、常にそれを探っている。コード進行やものの考え方、共演するミュージシャンの中に、その瞬間でなければ二度と発見できない真実は何なのか、ということをね。

急にバッハが出てきて吹いた。時々バッハの曲を演奏していたが、そこまで気に入っていたとは。そしてウェス・モンゴメリーもなのね。もそっと聴いてみよ。

[参考]収録曲のMVはこちら(Youtube)↓

(前記事  : 2020年上半期のベストアルバム12枚 _クラシック・ジャズ・ポップス)

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04. ハンマーシュミット: モテット集(Andreas Hammerschmidt: Ach Jesus stirbt) - Lionel Meunier, Vox Luminis

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Release date : 2020/09/25
Label : Ricercar
Genres : Classical

歌声の掛け合いを重視したコンチェルタート様式によるバロック期ドイツの作曲家ハンマーシュミットのモテット集。

合唱がふくよか。声が柔らかく透き通った音色で落ち着く。曲もいい。これを機にハンマーシュミットの曲を片っ端から聴いている。いい…。

作曲家はAndreas Hammerschmidt。1611年、もしくは1612年生まれのドイツで活動したバロック中期の作曲家、かつオルガニスト。

演奏はVox Luminis。2004年に集まったベルギーの古楽声楽演奏団体。ちなみにNo.10で紹介するアルバムでも演奏している。
団体の創設者はLionel Meunier。1981年フランス生まれのバス(声楽家)。リコーダーにも精通している。

録音空間はベルギー、ガディンヌにある聖母教会(Gedinne, église Notre-Dame, Belgium)。

[参考]アルバムの詳細はこちら(TOWER RECORD)

作曲家ハンマーシュミット。作曲家としての名声は絶大で、ドイツ三十年戦争の頃から室内楽や声楽など数多くの作品集が出版され、ポスト=シュッツ世代のドイツ中部で最も成功した作曲家のひとりでした。本人の没後、音楽の世間的な好みが大きく変わった18世紀にもハンマーシュミットの教会音楽はドイツ各地で根強く愛され、そのことについての後続世代の音楽家たちの驚嘆の声も残っています。その作風はシュッツがヴェネツィアからドイツに持ち込んだコンチェルタート様式を継承したもので、各声部、クワイアが金管楽器と共に掛け合い、たいへん華やかです。
17世紀ドイツでは必ずしも広まっていなかったチェロを使わず、ヴィオローネ(コントラバスの前身)とドゥルツィアン(ルネサンス・ファゴット)だけが鍵盤と通奏低音を支える編成も効果的で、青年バッハにつながる17世紀ザクセンの音楽を生々しく追憶させる演奏内容になっています。

このコンチェルタート様式は、シュッツがベネチアからドイツに持ち込み広まったものだったのね。へええ。

[参考]インタビューはこちら(ClassicalMusic) ※アルバム発表前の2018年 ※英語

In a funny way, the financial crisis helped us. There was a tradition of using big choirs, and when the crash happened, smaller ensembles started cropping up more and more, because it was cheaper. But we’d already been doing it for many years, so we were really ready. We beat them to it.

金融危機(2007~2010年あたりのかな)で大規模な団体が立ち行かなくなり、小規模な団体が増えたというのはへええと思った。インタビューでは、その時代の流れにVox Luminisが上手く乗れたと言っている。
コロナ後もサバイバルできる演奏団体の傾向がまた変わってきたりするのかな。そしたらその共通条件はなんじゃろ。

[参考]演奏動画はこちら ※アルバム収録曲ではない(Youtube)↓

(前記事  : 2020年9月の耳が惹かれたアルバム10枚 _クラシック・ジャズ・ポップス)

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05. モラレス: 哀歌集(Morales: Super Lamentationes) - Capella De Ministrers & Carles Magraner

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Release date : 2020/03/01
Label : CDM
Genres : Classical

弦と声の繊細な重なり合いが落ち着くルネサンス期スペインの哀歌集。

音の重なりが心地いい。ヴィオラ・ダ・ガンバの倍音が効いて気持ちいい。祈るようにゆっくりと音楽が進んでいく。

作曲家はCristóbal de Morales。1500年頃にスペインで生まれ、その後スペインとローマにて活動。そしてトマス・ルイス・デ・ビクトリアが出てくる前の16世紀スペインにて敬愛されていた作曲家とのこと。
古楽演奏団体はCapella De Ministrers。1987年にスペインで設立された。
団体の音楽監督はCarles Magraner。スペインで活動するヴィオラ・ダ・ガンバ奏者。

録音空間はスペイン、バレンシアにあるラ・マレ・デ・デウ・デルス・デセンパラツ(孤児たちのための聖母)教会(Church of the Escolania de la Virgen de los Desamparados, Valencia, Spain)。

[参考]アルバムの詳細はこちら(TOWER RECORD)

今回の最新アルバムは、彼らの故郷スペインで16世紀に最も敬愛されていた作曲家のひとりモラレスの「哀歌」を集めた1枚。モラレスは対位法芸術の粋をゆく多声音楽で才能をぞんぶんに発揮し、諸芸術に通じた皇帝カール5世(スペイン王カルロス1世)の宮廷でさまざまな教会音楽を残しました。神に背いて滅ぼされたエルサレムについて嘆いた預言者エレミアの悲しみの詩、旧約聖書の『哀歌』に歌詞をもとめ、復活祭前の節制期間などに唱えられていた本盤の音楽に、音楽監督マグラネルは弦楽合奏を折々添えてみせました。
彼らアンサンブルの活躍地バレンシアはガンバ発祥の地とも言われ、独特の再現モデルによる玄妙なガット弦の響きの重なりは、各パートひとりずつのマドリガーレ編成で再現される教会歌の幽玄さとあいまって、500年前の音楽世界の生々しい悲痛さをあざやかに「いま」に甦らせてゆきます。

独特の再現モデルによるガット弦ってなんじゃろ。このアルバムの弦の音が気持ちいいから気になる。

[参考]演奏動画はこちら ※アルバム収録曲ではない(Youtube)↓

(前記事  : 2020年上半期のベストアルバム12枚 _クラシック・ジャズ・ポップス)

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06. 武満徹ソングブック コンプリート - ショーロクラブ with ヴォーカリスタス (Choro Club with VOCALISTAS)

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Release date : 2020/10/21
Label : 日本コロムビア
Genres : Jazz

ショーロによってアレンジされた現代音楽家の武満徹の歌モノ集。

うわああ来たああ。Disc1は2011年にリリースされたもので、Disc2は新しい収録となっている。アン・サリーが歌うDisc1の02.「めぐり逢い」良いよね。当時は事あるごとに聴いて精神をリセットしてた。最近録られたDisc2も暖かい雰囲気でいい。どれもいい曲、いい演奏。

ゲストの歌い手はアン・サリー、おおたか静流、沢知恵、おおはた雄一、松田美緒、松平敬、tamamix、畠山美由紀、優河。ポップスからジャズ、クラシックと様々な歌い手が参加している。歌い手はどなたも歌い方の味が溢れて聴き応えがあった。
Disc2の11. 「3たす3と3ひく3」では詩人の谷川俊太郎が参加している。谷川俊太郎のポツンポツンとした詩のような喋り方いいよね…。

楽器演奏はショーロクラブ。1989年に笹子重治(アコースティック・ギター)、秋岡欧(バンドリン)、沢田穣治(コントラバス)の3人によって結成された弦楽ユニット。
アニメオタクへの説明としてはARIAシリーズ(2005年~)や、ヨコハマ買い出し紀行(2002-03年)のサントラに関わってることで有名。※なおヨコハマ買い出し紀行の1998年のセル画な方はショーロクラブではなく、ゴンチチが手掛けている。

話がそれるが、漫画「ヨコハマ買い出し紀行」いいよね…(宣伝)


閑話休題。
作曲家は武満徹。1930年の生まれ。合唱としては混声合唱のための『うた』(楽曲集)が有名。響きがキャッチーながらも繊細に重なり合っていて、旋律が抒情的でどれもいい曲。ちなみにこのアルバムでもその曲のいくつかが演奏されている。
あと個人的には管弦楽曲の系図が時々聴きたくなる。検索してたら2018年にのん(能年玲奈)による語りで系図を演奏というのがあった。へええ。後で聴いてみよう。

[参考]アルバムの詳細はこちら(TOWER RECORD)

[参考]インタビュー動画はこちら ※2013年(Youtube)

[参考]演奏動画はこちら ※2011年(Youtube)↓

(前記事 : 2020年10月の耳が惹かれたアルバム16枚(クラシック・ジャズ・ポップス)と天穂のサクナヒメいい…って話)

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07. Asteroid and Butterfly - やのとあがつま(Yano et Agatsuma)

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Release date : 2020/03/04
Label : Speedstar
Genres : J-POP

ピアノ弾き語りの矢野顕子と三味線奏者の上妻宏光によるアルバム。

矢野顕子いいよね。ピアノ弾き語りのしようよ(原曲:SMAP)と、フロッタージュ氏の怪物狩り(作曲:坂本龍一)を幼い頃に聴いて以来ずっと矢野顕子ファンです。弾き語りでの歌詞の自由なリズムの置き方、楽器と呼吸を共にするような距離感、歌声のアーティキュレーションと奏でる音の全てが好きです。日本語レチタティーヴォ感ある(適当)。
実は初めはピアノと三味線の響きは合わないだろうと違和感を感じてたが、意外とすぐに慣れた。心地いい。

01~07の曲に参加しているシンセサイザーの深澤秀行がいい仕事をしている。ピアノと三味線の間に柔らかい音色を挿入して不思議な世界観を生み出している。このMVのロボットアームが滑らかな動きで和食を食べる映像はその世界観に少し近いかもしれない。
深澤秀行、どこかで聞いたことある名前だなと思ったら、様々なアニメやゲームの劇伴を担当してる人だった。例えばMARVEL VS. CAPCOM 3がある(昇龍拳するデッドプールはMvC3だけ! )。脱線オワリ

三味線の上妻宏光、歌声と歌い方がすごく格好いい。01.こきりこ節とか特に。このアルバム以外で歌ってるのはあるのだろうか。歌を全面に出したアルバムを聴いてみたい。

そういえば矢野顕子の過去の民謡曲のカバーを色々と探していたらこんな記事があった。そこの内容にある、1stAlbumのレコーディングにてアメリカのロックバンドのリトル・フィートのメンバーにねぶたのリズムをリクエストして演奏させたというエピソード好き。

そういやアーティスト名のやのとあがつま、アルファベット表記はYano et Agatsumaなのね。フフッとした。

[参考]アルバムの詳細はこちら(TOWER RECORD)

[参考]インタビューはこちら(RealSound)

(上妻宏光 : )レコーディングを前に矢野さんが資料として聴いている音源を見たら、どれもセンスがいいんですよ。たとえば、有名な津軽三味線の高橋竹山と組んでいた歌手の成田雲竹とか、この人は津軽民謡に大きな功績があった人なんですけど、そういう名人を自然と選んで聴いている。

気になって歌手の成田雲竹を聴いた。格好いい…。

(上妻宏光 : )民謡には独特の音階もありますけれど、きっちり何分の何拍子ではわりきれない独特の間というか、ノリ方、リズムの取り方があるんですね。それが自然と生活から出てきたのが民謡なので、その脈々と続いてきた部分は大切にしながら、今の自分たちの生活の中から生まれるリズムも取り入れたい。それが矢野さんとならば表現できたと思います。
(中略)
矢野さんと組んだことで、若い世代や海外の方にも「他にはないメロディ」や「他にはないグルーヴ」を伝えられたらなと思います。

ここ好き。「今の自分たちの生活の中から生まれるリズム」っていいよね。

そういや55年前の会話の音とリズムすら今とは別次元だよね。これ見て改めて思った。90年代のTV番組や声優、歌謡曲の声も今から見ると異世界に感じるのが時々ある。不思議じゃよね。脱線オワリ。

[参考]アルバム収録曲の演奏動画はこちら(Youtube)↓

(前記事 : 2020年上半期のベストアルバム12枚 _クラシック・ジャズ・ポップス)

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08. Just Chilling at Home - SUKISHA

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Release date : 2020/05/08
Label : SUKISHA
Genres : R&B / Soul

コロナ禍の生活を歌ったグルーヴ感溢れるコンセプトアルバム。

かっこよ。グルーヴ感いい。どれも寄せては返す波のようなノリが心地いい。身近に感じられる歌詞もいい。どれも洒落ていて、キャッチーなのがいい。。02.「おうちであそぼう」の歌詞の身近さと面白さ好き。それと05.「Just Dance」の歌詞の『夜は踊るだろう部屋にいても踊るだろう』 の言葉の持つ力強さも好き。

SUKISHAはHiroyuki Ikezawa(池澤寛行)によるソロ・プロジェクト。2017年8月に“SUKISHA”(数奇者)として始動。

【参考】アルバムのコメンタリーはこちら (Spotify)
こういうSpotifyに解説音声を載せる試みありがたい。勉強になる。
いくつかの曲はorigami Home Sessionsのトラックを使ってるのね。これはコロナ禍でライヴができず収益が当面見込めないアーティストによる、インストトラックやアカペラのデータを無償提供する企画。面白い。

[参考]インタビューはこちら ※2019年アルバム発表前(THE MAGAZINE)

——ビートメイクポリシー
グルーヴしてることは最低限の条件で、これまでの曲でしていないチャレンジをしているかどうか、音楽における驚きと喜びをちゃんと提示出来ているかを大事にしています。

いいこと言うなあ。自分もこの言葉を指針としてお借りしようっと。

あと最も影響を受けたプロデューサー/ビートメイカーにMoonchildを、影響を受けた楽曲にD’Angeloのを上げている。いい…。

[参考]演奏動画はこちら ※アルバム収録曲ではない(Youtube)↓

格好よ。そしてROLIのSeaboard(音程が半離散的なキーボード)だ。わおわお。いつの間にか一般販売してた。

(前記事 : 2020年9月の耳が惹かれたアルバム10枚 _クラシック・ジャズ・ポップス)

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09. Grand Plan - Dan Croll

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Release date : 2020/08/21
Label : Caroline International (P&D)
Genres : Singer/Songwriter

空間の広がりを感じられる甘く優しい雰囲気のポップソング。

音の響きが広くて落ち着く。音場の中の楽器の配置が絶妙でいい。メロディもキャッチーでいい。裏声成分多めな柔らかい高音も落ち着く。全てに渡って優しい曲調で心が落ち着く。 音の輪郭がはっきりと浮き上がってる立体的な録音と編集もいいよね。全てがいい。

07~09のアルバムの流れ好き。07のSo Darkの歌詞好き。基本的に自分はサビでシンプルな歌詞を繰り返す曲が好きなのかもしれない。

ダン・クロールは1990年生まれのイギリスのシンガーソングライター。

[参考]アルバムの詳細はこちら(TOWER RECORDS)

ジョン・メイヤーをポール・マッカートニーがプロデュースし、さらに西海岸の太陽に溶かしたような、ソフトロック~AORを横断したスウィート&メロウ&ロマンティックな極上ポップミュージック!

この文、音楽の形容を詰め込みすぎててインパクトに笑ってしまった(いい意味で)。分かるような分からないような。

[参考]インタビューはこちら(PRS for Music)※英語

[参考]演奏動画はこちら(Youtube)↓

移動する車の中での演奏動画いい。狭い車内で反響する響きと外の環境音(ノイズ)がいい塩梅で混ざってる。好み。

(前記事 : 2020年9月の耳が惹かれたアルバム10枚 _クラシック・ジャズ・ポップス)

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10. シャルパンティエ: オルフェ、冥府へ(Charpentier: Orphée aux enfers) - Vox Luminis, A Nocte Temporis, Reinoud Van Mechelen, Lionel Meunier

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Release date : 2020/01/10
Label : Naxos
Genres : Classical

幽玄な演奏に聴き入るバロック期フランスの作曲家シャルパンティエによるオルフェウスの冥府下り(ギリシア神話)

歌声いい。起伏と緩急のアーティキュレーションが心地いい。楽器のゆったりとしたグルーヴと共に音楽が進んでいく。

作曲はMarc-Antoine Charpentier。1643年生まれのバロック期フランスの作曲家。

演奏はVox Luminisと、Anocte Temporis。
Vox Luminisは古楽声楽団体。詳しくは上記04を参照。
A Nocte Temporisは2016年にベルギーで設立された古楽演奏団体。
団体の創設者はReinoud Van Mechelen。1987年生まれのベルギーで活動するテノール。

録音空間はベルギー中部フラームス=ブラバント地方にあるケイホフ礼拝堂 (Keyhof Chapel in Huldenberg, Belgium) ※礼拝堂の画像は9枚目。

[参考]アルバムの詳細はこちら(TOWER RECORD)

ルイ14世の宮廷で王室音楽総監督リュリが活躍しているあいだ、シャルパンティエは王室での仕事から遠ざけられ、リュリの妨害のもと大がかりなオペラは作曲できなかったのですが、そのかわりに小編成・小規模の声楽曲で名品を数多く残しています。早世した恋人ユリディスを冥府まで取り返しに行く竪琴の名手オルフェ(オルフェウス)の物語では長短二つの作品を残しましたが、ここで両作品の対比をきわだたせながら、精彩あざやかな古楽器演奏でファン・メヘレンの歌を彩ってゆくア・ノクテ・テンポリスのアンサンブルはみごとなもの。

リュリの妨害で笑ってしまった。リュリおまえ…。

[参考]インタビューはこちら(Presto Classical)※英語

[参考]アルバムのプレスキット動画はこちら(Youtube)※フランス語 ↓ 

(前記事 : 2020年2月のよかったアルバム15枚)

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11. Embrace (feat. Linda May Han Oh and Tim Keiper) - Chris Dingman

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Release date : 2020/03/06
Label : Inner Arts Initiative
Genres : Jazz

響きにこだわったビブラフォンジャズ

ビブラフォンの響きいい。ビブラフォンの響きがいいのは当たり前だが、このアルバムは特にその余韻にこだわっている。重なっていく残響音が気持ちいい。

リーダーはビブラフォン奏者のChris Dingman。
他、演奏メンバーはベースがLinda May Han Oh、ドラムがTim Keiper。

ベースのリンダ・オーの演奏いい。安定した低音の運びが胸に染み込んでくる。上記03のメセニーのアルバムでの共演もよかったしで自分はリンダ・オーのベースが好きかもしれない。少し前だがライブで聴いたとき演奏も印象深かった。派手な感じではないが心地よく感じる演奏には大体リンダ・オーがいる印象。

[参考]アルバムの詳細はこちら(Bandcamp)※英語

[参考]インタビューはこちら(JazzBluesNews)※英語

I’ve always been very interested in many types of music. Listening to music is a therapeutic and very emotional practice for me.

この人の音楽、どれも癒やされると思ったら本人も己の癒やし(therapeutic)として音楽を聴いてる人だった。

I’ve been inspired by specific players, especially Bobby Hutcherson, dnd more recently I’ve been heavily influenced by the kora music of Malian griot musicians Toumani Diabate, Ballake Sissoko, and others.

影響にはヴィブラフォン奏者としてBobby Hutchersonが挙げられている。他に最近ではToumani Diabateや、Malian griotなどのマリのグリオのコラ音楽に影響されているとのこと。へええ。確かにこの残響音の快楽はこのアルバムと共通するとこある。いい…。

 I studied mridangam and South Indian classical music in college. 

ちなみに大学ではインドの古典音楽とムリダンガム(南インドの太鼓)も学んでいたとのこと。わお。

[参考]収録曲の演奏動画はこちら ※ソロ(Youtube)↓

(前記事 : 2020年12月の耳がひかれたアルバム(クラシック・ジャズ・ポップス)12枚)

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12. Michael Harrison: Just Constellations - Roomful of Teeth

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Release date : 2020/08/21
Label : New Amsterdam
Genres : Classical

純正律(just intonation)の響きに癒やされる現代音楽家による合唱曲。

落ち着く。響きがふつくしい。声の重なりに耳を澄ますのいいね。癒やされる。自分は音の響きの丁寧な重なりだけを聴いてれば満足なのかも知れない。音楽の原始ってそういうものなのかな。適当に言ってみた。

これは純正律のために書かれた曲であり、演奏も純正律でハモってるとのこと。さすが純正律ね。響きの心地よさと、繊細な音の重なり合いの緊張感が共存してる。

純正律は3度と5度がピュアで美しい代わりに、転調や主要三和音以外の複雑な和音には基本合いにくいというのがある。なので使われるときは固定した音律としてよりも、自由に音程を変えられる声や楽器で臨機応変にその曲の瞬間瞬間に半ば無意識的に折り紙の節目を合わせるように純正律にする(純正の響きにする)という場合が多い。しかしそんなピーキーな音律もやっぱりそれにハマった曲で使われると強い。美しい。凄いと思っちゃう。つまりはうなりのない無垢な純正の響きいいよね…。

余談だが、うなりのないピュアな純正律の響きはもちろん美しいし、またヴェルクマイスターⅢのうなりからもたらされる濁った暖かい響きや音程の広さ狭さからもたらされる味のある旋律や調も美しい。ピタゴラス音律の旋律もいい。キルンベルガーⅢやミーントーンなどの様々な音律の透き通ったピュア具合や濁りの癖も、どれも美しいと思う。(もちろんどの音律も曲次第だが)
でもふと思ったが、美しいってなんだろう。直感的にビビッときたり目が開きニヤける「音の図形がハマった」瞬間が音楽を聴いたり演奏したときにあるけれど、なんだろうねこれ。何らかの規則ぽいのや物理現象を感覚で理解した時にでるのかな。人って難しい。
とぼんやり考えながらググってたら面白いコラムがあった。「芸術表現に寄与する音楽情報科学(菅野由弘)」。個人的なピュアと濁りの響きの感覚と感触に近い。

閑話休題。
作曲家はMichael Harrison。1977年から現在まで曲を書き続けているアメリカの現代音楽家。詳細は下記のコメントにて。

演奏はROOMFUL of TEETH。2009年に設立され、アメリカで活動するボーカルアンサンブル。
この団体の創設者はBrad Wells。指揮者兼、歌手兼、作曲家。
公式サイトを見ると、この団体には固有のサウンドエンジニアさんもいるのね。あまり公式サイトでこういうの見ないから珍しいと思った。

[参考]アルバムの詳細はこちら(Bandcamp) ※英語

“I was also singing and studying classical Indian vocal music, which relies on just intonation tunings. Over the years, I often imagined how the sustained harmonies I produced on the piano might translate to the voice, but this could only be achieved with an ensemble of voices.”

作曲家のマイケル・ハリソンはインドの古典声楽を学んでいたとのこと。純正律を使おうと思った経緯もそのインドの古典声楽からの影響であるとのこと。西洋音楽からではなかったのね。あと他に調べたら、1オクターブ24音のHarmonic Pianoを作った人でもあった。へええ。

[参考]収録曲のライブ映像はこちら ※2015年アルバム発表前(Youtube)↓

PCだと上記の動画は灰色になってるけど見れるよ!
リリースされた録音より倍音がジャリンジャリン鳴ってる。クラシックなよくある溶け合う合唱というよりは民族音楽、もしくは一部の現代音楽な個がぶつかった演奏になってる。すごい。この音と音が擦り合わさる感じいいよね。合唱の醍醐味の一つだと思う。こういうのを聴くと口の周りがそわそわ、ワクワクして歌いたくなる。

(前記事 : 2020年12月の耳がひかれたアルバム(クラシック・ジャズ・ポップス)12枚)

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13. Satin Doll - Sam Gendel

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Release date : 2020/03/13
Label : Nonesuch
Genres : Jazz

音響的に加工されたサックスによる再構築されたスタンダードジャズ

うねるグルーヴいい。ダウナーに身体が揺れる。加工したサックスのズモモとしたくぐもった響きも気持ちいい。音の快楽のままにスタンダード曲を大きく再解釈してるのが楽しい。もちろん元を知らなくても加工で歪ませた音によるグルーヴがただそれだけで気持ちよく、楽しい。

リーダーはSam Gendel。現在ロサンゼルスで活動するサックス奏者、兼ギタリスト。なおこのアルバムではギターは使用していない。
あとこのアルバムではレコーディング・エンジニアもサム・ゲンデルが担当している(ミキシングとマスタリングのエンジニアはそれぞれ別の人)。

他のメンバーはベースがGabe Noel、パーカッションがPhilippe Melanson。
ベースのGabe Noelがいい働きをしている。音響一辺倒の音楽だと得てして単調になりやすく飽きてしまいがちだが、このベースが欲しいところに入りボンボン鳴らしてくれるお陰で飽きない。合唱のベースだったら美味しいところだと思う。ハモりやすい柔らかい音色の低音で曲の進行の舵取りができるなんてコレ演奏中に気持ちよくなるやつだ。

[参考]アルバムの詳細はこちら(TOWER RECORD)

『SATIN DOLL』からのリード・トラックとなるのは、アルバムの1曲目でもあるモンゴ・サンタマリアの「Aflo Blue」。古くはジョン・コルトレーン、最近ではエリカ・バドゥをフィーチャーしたロバート・グラスパー・エクスペリメントなど、様々なアーティストによってカヴァーされている曲だ。これをサムは、エレクトロ・ビートを全面に押し出したアンビエントなサウンドへと再構築した。

これらの曲の他に12.で名曲スパルタカス愛のテーマも演奏してる。原曲は映画スパルタカス(1960年)より。

[参考]インタビューはこちら(Mikiki)

――“Goodbye Pork Pie Hat”では、電子エフェクトをかけた人間の声らしきものが聞こますが、歌手名の記載はありません。一方で、2017年作品の『4444』では歌っていましたが。
「あれは人間の声じゃなくて、コンピュータで作った声なんだ。 ゲイブがジョニ・ミッチェルの歌詞をソフトウェア・プログラムに打ち込んで、MIDIキーボードを使ってライヴで演奏したんだけど、そのオーディオ入力は僕がその場でペダルボードで操作し、それをチューブ・レコーディング・コンソールへ送ったんだ。それは美しくて最高に笑える瞬間だったね。

なるほど。ちなみに元のJoni MitchellのGoodbye Pork Pie Hatはこちら。

[参考]アーティストの演奏はこちら ※収録曲ではない(Youtube)↓

面白い。こんな風にリアルタイムで演奏してたんだ。

(前記事 : 2020年上半期のベストアルバム12枚 _クラシック・ジャズ・ポップス)

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14. Soley - Grégory Privat, Chris Jennings, Tilo Bertholo

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Release date : 2020/01/22
Label : Buddham Jazz
Genres : Jazz

とことんメロディックなジャズピアノトリオ

叙情的でメロディック。ピアニストによる裏声的なボーカルもいい。不思議と何回聴いても飽きが来なかったので今回ベストに入れてみた。裏声ボーカル、エレピな音色、民族調の分かりやすいメロディという3つの組み合わせが琴線にどストライクだったからかもしれない。

リーダーはGrégory Privat。1984年にカリブ海のマルティニーク島(フランス領)で生まれ、現在フランス本土で活動しているジャズピアニスト。
他にメンバーはベースのChris Jennings、ドラムのTilo Bertholoがいる。

[参考]アルバムの詳細はこちら(TOWER RECORD)
[参考]アーティストの詳細はこちら(コットンクラブ)

カリビアンのアイデンティティが息づくジャズ・ピアニスト
カリブのエモーションとフランスのエスプリが融合
フレンチ・カリビアンのリズムを採り入れたエキゾチックかつ叙情的な音作りが話題を呼び

ほうほう。そうなんだ。

[参考]インタビューはこちら(francetvinfo)※フランス語

[参考]アルバムのプレスキット動画はこちら(Youtube)※フランス語 ↓

(前記事 : 2020年2月のよかったアルバム15枚)

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15. ジェズアルド: テネブレ(Gesualdo: Tenebrae) - Graindelavoix and Björn Schmelzer

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Release date : 2020/04/17
Label : Glossa
Genres : Classical

野性味あふれる演奏で興奮と落ち着きを生み出すジェズアルドのテネブレ。

野性味という言葉を聴いた時に思い浮かんだ。計算された野趣味と言ってもいい。
響きが綺麗なのだが、同時になんかワイルドな演奏だよね。丁寧な演奏であると同時に、奏者の内面で抑え騒いでる熱量や情熱も感じられる。それが生々しい野性味を思わせたのかもしれない。

ほどよい音程の距離感。鋭すぎずほどよくマットな響き。疲れることなく聴ける。心地いい。

作曲家は「カルロ・ジェズアルド」。1566年(説の一つ)生まれの後期ルネサンスのイタリアの作曲家。人殺し作曲家で有名。また当時では異質な不協和音と半音階の使い方でも有名。
アルバムの曲は「聖週間のためのテネブレ・レスポンソリウム」。ジェズアルド晩年の作品。

演奏団体は、古楽アンサンブル団体Graindelavoix。1999年にベルギーで設立された。
団体の創設者は人類学者および民族音楽学者のBjörn Schmelzer。

録音空間はベルギー、ボーフェにあるサン=ジャン・レヴァンジェリスト教会(Eglise Saint Jean l'Evangeliste, Beaufays)。

[参考]アルバムの詳細はこちら(TOWER RECORD)

ルネサンス後期のもっとも急進的な作曲家の一人であり、異端の天才カルロ・ジェズアルド(1566-1613)の音楽。
(中略)
(テネブレは)晩年(1611年)に書いた、ジェズアルドの記念碑的、遺言的な大作。朗誦(レクティオ)を含め3時間超に及ぶ「聖週間のためのテネブレ・レスポンソリウム」を、個々人が圧倒的な技術を誇るグランドラヴォアの歌声で録音。
ブックレットには、スロヴェニアの著名な哲学者、文化理論家、音楽評論家であるムラデン・ドラー氏のエッセイを掲載。(※日本語訳:生塩昭彦)

このブックレット読みたい。あとできっと読む。

[参考]インタビューはこちら(KASK en Conservatorium)※オランダ語

[参考]レコーディング動画はこちら(Youtube)↓

(前記事 : 2020年上半期のベストアルバム12枚 _クラシック・ジャズ・ポップス)

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16. あの人が歌うのをきいたことがない - 堀込高樹

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Release date : 2020/02/28
Label : ホリプロ
Genres : J-POP

KIRINJI堀込高樹による絵本と共に楽しむ童謡にもなり得る抑制の効いたポップス。

楽しい。面白い。落ち着く。こういう抑制が効いた癒やされる小品いいよね。全部で12分。歌詞や曲の雰囲気が学校用合唱の組曲として編曲されて存在してそう。最近の合唱曲はシンプルかつ軽妙洒脱な曲が多いのでそう思った [要出典]。

音楽は堀込高樹。KIRINJIではなく個人名義。
童謡になり得る曲といえばKIRINJIの台風一過いいよね。逆に、童謡になり得ない曲といえば個人名義の涙のマネーロンダリングいいよね。どちらも歌詞好き。

書いてる時に気付いたのだけれど歌詞をそのまま文章にした絵本もあったのね。
作は堀込高樹、絵は福田利之が担当している。
絵の福田利之はイラストレーター。スピッツのジャケ絵を手掛けている。

この絵の色味いい。部屋に置きたい。

[参考]アルバム(絵本)の詳細はこちら(HMV&Books)

あの人が歌うのをきいたことがない。でも、本当に歌わないのだろうか。
ひょっとして僕にはきこえないだけで、歌っているのかもしれない――。
(中略)
人づきあいに悩んだことのあるすべての人々に捧げる、小さな気づきを感じさせる絵本です。

とのこと。歌詞の内容も同じ。

[参考]インタビューはこちら ※このアルバムではなくKIRINJI活動8年間の振り返り(音楽ナタリー)

(前記事 : 2020年5月のよかったアルバム12枚)

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以上。

おわりに : 1年間ひたすら新譜を聴いてどうなったか

2020年は1年間ひたすら前情報なしで新譜を聴き、自分と波長が合うアルバムを毎月何枚か選ぶという試みをしました。

動機は3つあります。
1つ目は琴線に触れる音楽傾向をより細かく知るために、
2つ目は欲する音楽への嗅覚を鍛えるために、
3つ目は今のサブスク録音音楽(要はアルバム)の最前線と裾野を知るために、
というのをぼんやりと考えながらやってました。元から音楽自体は聴くのが好きなのでその延長線上でもあります。

Spotifyによると今年は6,250人のアーティストの曲を聴いたそうです(1曲で2~4人カウントする曲も含む)。レーベルの新譜やジャンルの新譜を片っ端から聴きました。具体的にはここのクラシックの新譜情報(ナクソスのサブスクと提携してないレーベルは含まれないので注意)や、MikikiのJ-POPの新譜情報や、SpotifyのJazzの新譜情報Amazonでのレーベル毎の新譜情報などその他諸々を片っ端から聴いていきました。全てと言っても数十秒聴いて直感でやめたアルバムも多いです。Spotifyは30秒未満は再生にカウントしないので数に含まれなかったのもありますし、また1分だけ聴いて数に含まれた曲も多いです。

このむさぼるように音楽を消費し選ぶ聴き方、音楽か一期一会の神がいたら「おめえ驕り高ぶった聴き方してるなブハハハ」と言われ、因果応報な天罰が下りそうですね。せめても感謝の念だけはこれからも忘ずに抱いていきたいと思います。
まあそんなこんなで1年間、空き時間と休日はこの試みをしていました。中々にいい音楽体験だったと思います。

そういえば感想って難しいですね。
前どこかでとあるマエストロが言っていた「演奏会の感想に時々謎ポエムがあるのはなんでだろうな。これ意味分からんガハハ(意訳)」という言葉をふと思い出しました。当時は笑ってそうそうと頷いていましたが、いざ実際自分が書くとなると意味分からんポエムばかり量産しています。難しいですね。下の画像は自分自身。(作者は不明の詠み人知らず。詳細希望券。)

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それと固定観念に縛られないよう、下書きをブログに書くまではそのアルバムについての情報をなるべく見ず、耳を澄まして何度も聴くという謎のルールを課してました。結果的にその過程を経ることで、改めて音楽的な知識や歴史・文脈の情報は大事だなと再認識しました。当たり前ですが知識は音楽の面白さを増やしますね。調べる前と調べた後、一粒で二度美味しいです。

あと、もう一つの決め事に自分本位というのがあります。
これは自分にとっての音楽を聴くことと感想を書くことは、己の思考を整理するためと癒やしのためという初心を忘れないように書きました。
よく利他的な衝動のままに我を忘れ行動し、その結果空回りし失敗することが多かったので、自分の出来る範囲で、自分の足元を見つめ、自分が今必要なことだけをする、ということを基本として忘れないでいこうと思っています。少なくとも今は。(つーかこれが限界(ノブナガ)

とまあこのようにスタート地点は己の頭を整理し、癒やすためにと始まったブログですが、回り回り、巡り巡ってこのブログが音楽と、音楽を奏でる人、届ける人、聴く人へのささやかな恩返しになれば幸いです。オワリ

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顔のパンパンには夢と希望がつまってるんぬ。ハモリの響きとうなり、多声的な旋律の会話が好きなんぬ。音楽はラーメンなんぬ。芹沢達也・汐見ゆとり・どきゅん武田の3つの魂を合体ロボさせるんぬ。ウィーンガシャウィー。シッ、これは作り話なんぬ。誰にも話してはならんぬ。約束なんぬ。ぬああ