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2020年上半期のベストアルバム12枚 _クラシック・ジャズ・ポップス

上半期はこれら12枚を聴きました。どれもオススメです。
忙しい人のためのSpotifyプレイリストはこちら。(主に1曲目を封入)

12枚の内訳は
Classical 6枚
Jazz 3枚
J-Pop 2枚
Dance & Electronic 1枚
※Amazonのジャンルより

また
古楽 4枚
合唱 3枚
日本語詞 2枚
が含まれています(重複あり)

選んだ基準は「(自分が今)何度も聴きたいかどうか」です。
以下、順不同に感想とメモ。
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01.
Tenebrae
Graindelavoix and Björn Schmelzer

Release Date: April 17, 2020
Label: Glossa
Genres: Classical

落ち着くジェズアルド。

落ち着く響き。ほどよい鋭さ。ほどよい音の距離感。疲れることなく聴ける。心地いい。

作曲家は「カルロ・ジェズアルド」。彼は後期ルネサンスのイタリアの作曲家。人殺し作曲家で有名。また当時では異質な不協和音と半音階の使い方でも有名。
アルバムの曲は「聖週間のためのテネブレ・レスポンソリウム」。ジェズアルド晩年の作品。
演奏団体は、古楽アンサンブル団体「Graindelavoix」。この団体は1999年に音楽学者「Björn Schmelzer」によって設立された。Björn Schmelzer氏は団体内では指揮をしている。

(2020年5月のよかったアルバム12枚)

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02.
From This Place
Pat Metheny

Release Date: February 21, 2020
Label: Nonesuch
Genres: Jazz

楽器の絡みに落ち着く。

6年ぶりのスタジオフルアルバム。メセニーはまだまだ現役。無数の楽器が縦横無尽に絡み合ってるが、聴いてる人を置いてけぼりにさせずキャッチーでポップ。
演奏メンバーは、ギターのメセニーの他に、ドラムはAntonio Sanchez、ベースはLinda May Han Oh、ピアノはGwilym Simcock、そしてオーケストラ、ゲスト奏者が参加している。
アントニオ・サンチェスもリンダ・オウも特徴的で好きな奏者なのだが、曲の完成度が個の演奏を包括して溶け込ませている。それぞれの楽器が調和していて、落ち着く。

メセニーはこのアルバムについて、「『From This Place』は、幅広いカンバスに無限に広がっていくような、様々な表現法を組み込んでいるんだ。僕の人生の中でずっと制作を待ち望んでいた作品の一つだよ。洗練されたミュージシャンと、数えきれないほどの回数共に演奏したことで、様々な表現法を身に着けることができたんだ。そんな素晴らしき音楽の集大成と言える作品だよ。」と語ってる。メセニーさんUnity Band組んだ時から、いやデビュー当時からそんなアルバムばかりじゃないですか。良いと思います。

(2020年2月のよかったアルバム15枚)

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03.
Translations
Portland State University Chamber Choir feat. Ethan Sperry

Release Date: March 13, 2020
Label: Naxos
Genres: Classical

響きが落ち着く。

この地鳴りのような音響効果を聴くと大人数アンサンブルもいいもんだなって。特に6. Legend of the Walled-In Woman-と7. In paradismが好き。癒やしと緊張感に胸を締め付けられるような響きで、落ち着く。

このアルバムに収録された7曲は、神話や伝説から素材が採られており、それぞれの曲において、ロシア語、ラテン語、英語、ドイツ語が自由に使い分けられ、神秘的な世界を表出しています。アルバムタイトルの曲である「Translation=移りゆくもの」ではハンドベルを効果的に用い、また「城壁に囲まれた女の伝説」ではアルバニア民謡の旋律を採用(原文ママ)

作曲者はエリクス・エセンヴァルズ(Ēriks Ešenvalds)、1977年生まれのラトヴィアの作曲家。2014年の世界合唱オリンピック(World Choir Games
)にて公式アンセムを作曲した。気になって聴いてみたところフュージョン風味のある歌謡曲だった(My Song)。
演奏はポートランド州立室内合唱団。指揮はイーサン・スペリー(Ethan Sperry)。団体の人数は動画や写真を見るに40人前後。

{2020年4月のよかったアルバム12枚}

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04.
It Is What It Is
Thundercat

Release Date: April 3, 2020
Label: Brainfeeder
Genres: Dance & Electronic

ベース音の揺れとハスキーな裏声が心地いい。

このアルバムのリーダー兼プレイヤーのサンダーキャット (Thundercat)は1984年生まれのアメリカ、ロサンゼルス出身のベーシスト。
個人的にサンダーキャットのジャンルはジャズだと思ったが、Amazonではエレクトロニカに分類されてた。

Flying Lotusによるこのアルバムの楽曲コメント記事を読んでいたら「(12. Unrequited Love) カウボーイビバップの渡辺信一郎からキャロル&チューズデイ用の曲を書いて欲しいって連絡をもらったんだ。」と書いてあり驚いた。確かにキャロル&チューズデイというアニメの6話で「unrequited love」が使われていた。作詞・作曲・編曲はFlying Lotus、Thundercat。アニメ今度見てみよ。

{2020年4月のよかったアルバム12枚}

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05.
Super Lamentationes
Capella De Ministrers & Carles Magraner

Release Date: March 1, 2020
Label: CDM
Genres: Classical

ヴィオラダガンバと声の調和が落ち着く。

弦と声の重なり合いが落ち着く。心地いい。倍音マシマシ。

曲はクリストバル・デ・モラーレス作曲。1500年スペインの人。
このモラーレスはトマス・ルイス・デ・ビクトリアが出てくる前のスペインにて当時影響力があった人。
Capella De Ministrersは1987年にスペインで設立された古楽演奏団体。設立者兼演奏者のCarles Magranerはヴィオラ・ダ・ガンバ奏者。

{2020年3月のよかったアルバム15枚}

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06.
Barricades
Jean Rondeau, Thomas Dunford

Release Date: May 29, 2020
Label: Warner Classics
Genres: Classical

チェンバロとリュートのグルーヴある掛け合い。

チェンバロとリュートによるデュオ。このチェンバロのアーティキュレーション(節回し)好き。デコボコ坂道を転がる岩のようないびつな円運動のタイム感とリズムが心地いい。
アルバムではフランスのバロック期の曲が演奏されている(ルイ14世とルイ15世の治世中のヴェルサイユ宮殿の音楽)。有名所ではクープラン、ラモー。後半にはいくつか声楽曲もある。

演奏しているのはジャン・ロンドー(Jean Rondeau)、1991年生まれのフランスのチェンバロ奏者。そしてトーマス・ダンフォード(Thomas Dunford)、1988年生まれのフランスのリュート奏者。
関係ないがトーマス・ダンフォードはこのアルバム絵が好きで2018年個性的ジャケット私的ベスト10に入っている

{2020年6月のよかったアルバム12枚}

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07.
Asteroid and Butterfly
やのとあがつま

Release Date: March 04, 2020
Label: Speedstar
Genres: J-POP

落ち着く。

ピアノボーカルの矢野顕子と三味線奏者の上妻宏光によるアルバム。

矢野顕子いいよね。
普通に矢野顕子ファンなので思いが溢れすぎてなにも語れることがない。
ただ響きに落ち着く。
ピアノと三味線は合わないだろうと思っていたがそれは最初だけですぐに慣れた。心地いい。

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08.
私は月には行かないだろう
踊ってばかりの国

Release Date: February 19, 2020
Label: FIVELATER
Genres: J-POP

声と演奏がトリップするように混ざり合って落ち着く。

音の洪水が心地いい。それにしてもすぐ自殺しそうな浮遊感のある曲を作るなあ。いい意味で。
3.クロール、4.サリンジャーのアルバムの流れ好き。

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09.
'Tis too late to be wise
Kitgut Quartet

Release Date: January 17, 2020
Label: harmonia mundi
Genres: Classical

ガット(羊腸)弦の響きに落ち着く。

古典派以前の弦楽四重奏の形態を探求するプロジェクト。編成は通常の弦楽四重奏と同じヴァイオリン×2、ヴィオラ、チェロ。曲はパーセル、マシューロック、ジョンブロー、途中ハイドンもある。

団体名からガット弦を使ってるのかな。音の線が複数あった(音が厚かった)。こういうのいいよね。落ち着く。
ガット弦の響きは声とハモりやすくて個人的に好みどストライク。聴いてると旋律を口ずさみたくなる。

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10.
Satin Doll
Sam Gendel

Release Date: March 13, 2020
Label: Nonesuch
Genres: Jazz

うねるグルーヴが落ち着く。

スタンダード曲がどれも楽器と演奏の快楽のままに大きく再解釈してるのが楽しい。もちろん元を知らなくてもグルーヴと加工で歪ませた変な音が気持ちいいので楽しめる。

リーダーのサム・ゲンデル(Sam Gendel)はロサンゼルスで活動するサックス奏者。メンバーは他にベースのゲイブ・ノエル(Gabe Noel)、パーカッションのフィリップ・メランソン(Philippe Melanson)。

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11.
True Design
Giveton Gelin

Release Date: April 19, 2020
Label: 2020 Giveton Gelin
Genres: Jazz

トランペット格好いい。ドラムも格好いい。全部格好いい。

勢いがある。同時に堂々とした落ち着きがある。若さとベテランの風格があるってなんだこりゃ。特にトランペット。トランペットとアルトサックスの合わせの部分好き。ドラムは大胆で欲しいとこに音を入れてくれる。好みのドラム。ベースもピアノもいいバランスで絡み合ってる。どれも調度いい。
3.Grand Street(原曲はソニー・ロリンズ, 1958年)かっこよ。

リーダーは「Giveton Gelin」。1999年もしくは2000年生まれの米国のトランペット奏者。他のメンバーはアルトサックスImmanuel Wilkins、ピアノMicah Thomas、ベースPhilip Norris、ドラムKyle Benford。

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12.
Belle Époque
Daniel Hope

Release Date: February 7, 2020
Label: Deutsche Grammophon (DG)
Genres: Classical

弦の音が空気感まで録音されていて心地いい。

バイオリンのハスキー具合がちょうどよい。落ち着く。
アルバムではベル・エポック時代の曲が演奏されている。
この頃の作曲家は個性豊かなので、いくつかの曲はその世界に慣れて浸れるようになるまで少し時間がかかった。ラヴェル、アルバン・ベルク、ヴェーベルンは大好き。ドビュッシーの分かりやすい方の曲も大好き。

《ベル・エポック》では、普仏戦争と第一次世界大戦勃発(1914年)に挟まれた華やかな時期にヨーロッパで生まれた名曲と知られざるレア曲をお楽しみいただけます。後期ロマン派、印象派と新ウィーン楽派の初期作品が組み合わされ、シェーンベルク、ラフマニノフ、エルガーなどの作曲家による珍しい傑作、そしてマスネの《タイスの瞑想曲》、ドビュッシーの《夢想》、R.シュトラウスの《明日!》などの人気曲が収録されています。(原文ママ)

奏者のダニエル・ホープは1974年南アフリカのダーバンに生まれたイギリス人ヴァイオリニスト。

{2020年2月のよかったアルバム15枚}

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以上
番号は便宜上つけた数字です。順不同です。
リリース日、レーベル、ジャンルは可能な限りamazon.com(米国)に従っています。情報がなければ日本のamazon.co.jpより参照。

EP盤は外してあります。

いくつかの感想とメモは前回紹介時のコメントから加筆・修正してます。

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以下雑談ポエム

選ぶ基準は「(自分が今)何度も聴きたいかどうか」です。
私的ベスト ほんと私的。
聴きすぎて飽きていたり、緊張感の高い劇薬のようなアルバムは何度も聴くには精神が堪えるので優先順位は低くなります。(そういうのも好きですがあまりにも私の精神は脆い)

身体的に分かりやすいノリのある音楽いいよね。響きの美しさに耳を澄ませて落ち着く音楽もいいよね(響きには不協和音も含む)。そして単なる響きの魅力だけだと飽きる人なので、対位法的な演奏もいいよね。対旋律が常にジリジリ迫ってるのいいよね。フーガを歌うと胸キュンで頭沸騰になるよね。各声部がくっついたり離れたり会話してると萌えるよね。対位法的な音楽に集中する快感はバードウォッチングで鳥がくっついたり離れたりするのを眺める快感と似ていると思う今日このごろ。そうなると響きはさしずめ鳥の羽根や羽ばたきの美しさか(ポエム)。

が、改めて思い返すと単に曲の最初の響きの印象だけで決めてる気がする。私は演奏の第一声(旋律or和音)の美しさに宿る神を信奉する信者です。なーむあーめんあくばる

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そういや布教ですが、FPSゲーム(Insurgency: Sandstorm)用に購入したCreative社のSound Blaster X3(USB DAC)と、Aurvana SE(ヘッドホン)の組み合わせよかったです。リンク先はアマゾンですが公式で買うと1,000~2,000円安いです。
このヘッドホンは各楽器の位置がはっきりしてます。持ってるお高いヘッドホンよりも音がごちゃらず分離して聴こえるのがいい。この値段でここまでの性能なのすごい。安い!分類としてはモニターヘッドホンに近いのかな。特にSound Blaster X3の組み合わせが刺さります。バランス重視のヘッドホンが極上のヘッドホンに様変わりします。さすがゲーム用機材を手掛けてきた会社だけある。もちろんこれらの機器でゲームをやった時の音像もクリアでいいです。足音、爆発音、発砲音の位置と規模が明確に分かります。だがこれについては他のゲーミング機材と比べたことがないので至上かどうかは分からりません。
あと熱気のままに書きなぐりましたが、他のヘッドホン、DAC、サウンドカードとの比較サンプルが少ないので熱に浮かれたキチガイの叫び声のように受け取ってもらえると幸いです。

今月のアルバムの曲をまとめたプレイリストはこちら
選曲面倒なので大体1曲目か2曲目を封入

以上雑談おわり。かしこ

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これは冬毛なんぬ。太ってないんぬ。ふくよかな合唱の響きとポリフォニックな旋律の会話が好きなんぬ。音楽はラーメンなんぬ。芹沢達也と汐見ゆとりと武田の親父を宿すんぬ。シッ、これは作り話なんぬ。誰にも話してはならんぬ。約束なんぬ。ぬああ

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コメント (2)
モラレスにハマり一日エンドレスで聴いてます。眠っていたポリフォニー魂再び。ジャン・ロンドーも何度聴いたかわからない。今まで、フレンチバロック特にチェンバロは耳に響いて聴けなかったのですが、これは!!耳からウロコものです。ありがとうございました。これからもたくさん聴いてまた教えてくださいね。
ポリフォニー、ジャン・ロンドーいいですよね…!こちらこそ感想ありがとうございます!
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