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瀬尾まなほ『おちゃめに100歳! 寂聴さん』を読んで

 瀬戸内寂聴さんの秘書である瀬尾まなほさんが、
寂聴さんとの日々を 自分のことも交えて書いた本。
 
 寂聴さんのことは知っているようで、
なんとなくしか知らなかった私も、実はこんな人だったのかと、
素顔の寂聴さんを見たような感じがした。
題名の通り、おちゃめな場面も しばしばある寂聴さん。
きっと66歳も年下の瀬尾さんだからこそ 気楽になれる時も多いのかと思う。

 寂聴さんが入院して、手術した時のこと、闘病のことも書いてある。
お坊さんとはいえ、やはり一人の人間だ。
(寂聴さんは、元々、とても人間臭いお坊さんだけれど)
時に弱気な言葉を発する寂聴さんを励ます瀬尾さん。
寂聴さんは瀬尾さんが側にいてくれて、
ものすごく心強かっただろうと思う。

 瀬尾さんが「人生経験はないし、頼りにできる存在なんて
思えないかもしれないけれど、本当に何か困ったことが起きたら、
いつでも言ってね。いつでも、どんなことでも、
気をつかわないでいいから。わたしに打ち明けて。
いま言ったことは頭に入れておいてね。」と言うと、
 寂聴さんは、こう答える。
「頼もしいね。」
「あんたがいなくなったらどうしよう。どこへも行けないよ。
おらんかったら、なんか心細いよ。
あんたがいなかったら……..。まなほがいないときは、笑わないんだから」
寂聴さん、本当に頼りにしているんだなと思う。

 何度かの手術、闘病を乗り越えて、寂聴さんが元気に活躍しているのは、
瀬尾さんがいたから、二人で二人三脚で頑張ってきたからなのだ。
 また瀬尾さんの才能を見抜いて育てた寂聴さん、さすがだと思う。
二人の関係は、作家と秘書という上下関係ではなく、
フラットな関係であって、いいパートナーなのだ。
いい仕事をする人には、頼りになる いい参謀がついている。

明日、10月26日の夜、『さんまのまんま秋スペシャル』に
寂聴さんと瀬尾さんがゲスト出演します。
10月26日(金)午後7:57~午後9:55
カンテレ / フジテレビ系 全国ネット放送!
https://www.ktv.jp/mamma/

読んで下さって、どうもありがとうございます。
何度か瀬尾さんのご両親の助言が記されているのですが、
さりげなく、深い愛情を持っていらっしゃるのを感じます。

よい毎日でありますように (^_^)


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