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転職エージェントの私が面接対策を提供したらこうなる【ロープレ書き起こし】

面接の日時が設定できたら、面接対策を提供しています。今回は、そのおおよその型を書き起こしてみます。

なお転職希望者Aさんに対して、事前に下記3点準備するよう伝えておきます。
・自己紹介(1分程度の分量で)
・転職理由(2分程度の分量で)
・志望動機(1分程度の分量で)

当日は、電話または対面で1時間目安で実施します。


それでは、面接対策を始めていきましょう。対策はお伝えした通り、3点についてどんな言葉にするかを作っていきます。そのほか、面接に関する疑問とかもあれば、私の知りうる範囲で答えますので、もしあれば、おっしゃってください。

では初めに自己紹介です。なぜわざわざこれを取り上げるかというと、まあだいたい必ず聞かれるからです。必ず聞かれるので、何を話すか事前に決めておきましょう。

面接当日、特にまだ場の空気が暖まっていないスタート時は緊張しがちです。だから逆に、しっかり準備したとおりに自己紹介を進められれば、緊張もほぐれてすんなり乗っていけます。

ではさっそく模擬的にやってみましょうか、私が面接官として問いかけますね。Aさんは作ってきたものを、カンペ見ながらでいいので読み上げてみてください。
「では、かんたんに自己紹介からお願いできますか?」

(回答)

はい、ありがとうございました。ではAさん、ご自身でいま口にしてみて気になるところはありますか?

あ、長さですね。実はいまの測っていました。40秒くらいですね。分量としては良いと思いますよ。そのほかはどうです?いったんいいですか。はい。

ではフィードバックしていきますね。まず良かったなと思ったのは、冒頭お名前を名乗るところです。そう、これ当たり前なんですが、当たり前すぎてうっかり忘れがちなので、しっかり名乗りましょう。

あと構成も良かったです。名前、大学卒業後からの社会人歴、どんな仕事をしてきたか、という流れですね。改良するとすれば、何を何年やってきたかの年数があると、面接官としては聞いていてメモがしやすいです。

あ、そうですそうです、自己紹介で話すことは、職務経歴書の冒頭に書いた職務要約とほぼイコールの内容になりますよね。それでいいんです。

あと、最後の締め方ですね。いま「以上です」と締めていましたね。べつに悪くはないんですが、少し言いづらそうでした。おすすめは「本日はよろしくお願いします」ですね。これを言えば、終わったんだなということが面接官にすんなりと伝わります。


次は転職理由ですね。それではまた模擬的に質問を投げかけます。

「今回の転職理由について、教えてもらえますか?」

(回答)

はい、ありがとうございました。じゃあ続けてなんですが、志望動機もいいですか?

「弊社への志望動機を教えてもらえますでしょうか?」

(回答)

はい、お疲れ様でした。ではどうでしょうか、気になっている点はありますか?

そう、難しかったですか、そうですか。かなり答えづらそうにされていたので、まだしっくりきてないんだろうなというのは伝わってきました。大丈夫です、一緒に作っていきましょう。

では作り込む前に、ちょっとレクチャーから始めます。最初に、転職理由と志望動機の考え方から認識合わせをしましょう。

まず、転職理由と志望動機は別のものです。似ている面はありますが、はっきりと区別をしなければなりません。

例えば、「年収が低いし、上がる展望がない」というのは転職理由です。そんな不満を解消するために転職するとしたら、志望動機は「年収が高そうだから、または上がりやすそうだから」となりますよね。

だからすごくシンプルに志望動機を言うならば、「転職理由に挙げた不満点を解消できるから」となります。

転職理由と志望動機は、全くの別物だということを強く認識しておきましょう。

というのも実はこの区別ができていないと面接で苦労するからです。

転職理由を聞かれているのに、なんとなくネガティブな内容で言いにくいからといって語尾をポジティブにしようとしてしまう人がよくいます。例えばこんな調子です。
「転職理由は〜〜で(ごにょごにょ)、だから御社の〜なところに惹かれて応募しました!」

後半が明らかに志望動機になっていますよね。これ、面接では「聞かれたことにまっすぐ答えてくれない」という評価になります。ひいては、聞かれた質問の意図や意味が理解できない人、コミュニケーション能力の低い人、なんて評価にもなり得ます。

本当は転職理由をうまく言葉にできていないだけだと思うのですが、そうは受け取ってもらえないものなんです。だから、くれぐれも転職理由と志望動機ははっきりと区別しましょう。

ではレクチャーはここまでです。Aさんの転職理由を言葉にしていきましょう。実際、転職を考えたきっかけって何でしたっけ?

(個別にフィードバック)

次に志望動機ですね。これは転職理由ができればすぐですよ。その不満が解消できそうだから応募しました、でOKです。

ただ、それだと応募先すべてがまったく同じ志望動機になってしまって、やや内容がシンプルすぎて薄い場合もあります。ですから「加えて、御社であれば〜〜という点も魅力に感じました」と言えるものを付け加えましょう。

この作り方をすれば、志望動機の大部分は共通しているので、個社別にいちいちホームページみてよくわからない会社褒めポイントを考える必要はないんです。圧倒的に楽ですよね。しかも、転職理由の本音とリンクした言葉なので、多少質問を突っ込まれても話しやすいはずです。

どうでしょうか?ここまで言葉をつくってきて、しっくりきてますか?

この場かぎりでキレイな言葉を作っても、面接でAさん自身が語れないと何も意味はないですから。あくまで自分自身がしっくりくるかどうかを大切にしてくださいね。

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