【読書メモ】『無(最高の状態)』を読んで
強くおすすめされている記事を読んで興味を持ったので、読んでみました。特に印象的だった箇所を抜粋します(言葉尻は多少本文と異なりますが)。
ヒト以外の動物は明日のことをくよくよ考えない。
私たちの苦悩は未来か過去に関わるものばかり。
放っておけば過ぎ去る感情を引きずるのは、二の矢を継ぐから。
例1 上司が理不尽な文句をつけてきた(一の矢)、自分が悪かったのか?と思い悩む(二の矢)
例2 貯金が少なくなった(一の矢)、将来どうなってしまうのか不安になる(二の矢)
自己にこだわる人ほどメンタルを崩しやすい。理想の自己を思う時間が長い人も不安や抑鬱の症状を起こしやすい。(科学的エビデンスあり)
本当の自分を追い求めても、自分がどのような人間かは周囲との文脈に依存するから実態はない。無駄。
「感情の粒度」とは心理学の概念。あいまいな感情を言葉で表現するスキルのこと。感情の粒度が高いほど脳が混乱しないで済むから、感情のコントロールが上手と言える。
無我に至ることで知恵を使える。理想の自己とかにこだわってないで、無になれ。
転職活動を進める上で自己理解を深めることはとても大事なことだと思っていますが、あまりにも自己分析にのめり込むのは直感的に不健全だと感じていました。
私は就活時などには特に自己分析にかなり力を入れていたクチなのですが、自己分析って思考の振り方を間違ってしまうと「なんで自分ってこんななんだろう」と考えてしまって悪いスパイラルに入りかねないことを体感しました。
本書で「自己にこだわる人ほどメンタルを崩しやすい」という記述があって、自分の直感と合致したのでスッキリした感覚が持てました。
思い悩むのは「二の矢を継ぐから」というのもとてもしっくりきました。ありのまま事実を受け止めたその段階(一の矢)でストップしたら良いのだと確信できました。
常々、考えないスキルというものが生きる上では必要だなと思っていたのですが、まさに一の矢で止めてその先は考えない、というスタンスは私が大事にしたいことを別角度から言葉にしてくれたものでした。
そのほか、本書では無我に至るためのエクササイズが丁寧に紹介されています。
現在のところ、私はそこまで必要を感じていないですが、苦しんだときには何か実践的に拠り所にできそうな情報が多くありました。
良い本でした。
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