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初めての就活~55歳からの挑戦(10)~父に背中を押されて

活字に関するお仕事を探そう、こんな風に決めてからは気分が少しラクになりました。でもわたしは本を読めないのですよね、最近…。

早寝早起きの効用

最近、早寝早起きなわたしです。

活字に関わる仕事を探そうと決めた翌朝です。

5時に目覚めました。

ガタガタできないのでパソコンに向かって、

ハローワークの求人を見ていました。

求人情報の会社名に、

「会社の希望で社名は出していません」

という意味のことが書いてある会社が、

いっぱいいっぱいあります。

印象がよろしくなくて、

選ばないようにしていたのですが。


見た目の条件、詳しい条件

社名がわからないけれど、

仕事内容がわたしの条件に合うものを発見しました。

詳しい条件の画面を開くと、

業種欄に「出版業」と書いてありました。

おお、これは!

と嬉しくて求人番号を控えました。


なんとなくダラダラと

求人情報一覧の一番上を見ると、

昨日出たばかりのものがありました。

なんだかわたしの希望に近いぞ。

とはいえ、業界は活字とは全く関係のない、

食品メーカーでした。

一応、見てみようと思って、

詳細を見たら、

障害者雇用の理由が「増員」でした。


先達がいると思うと

すでに働いている障害者がいる。

これはわたしにとっては嬉しいことです。

ホームページは充実していて、

いい感じだなぁとぼんやりながめていたら、

ひとつの文章が目に飛び込んできたのです。

「食を通じて心から健康に」

特に珍しい言葉というわけではない。

なのにわたしの頭の中で、

あらゆることが駆け巡りました。


他界した父の執着

話は飛びますが、

認知症の父は、

物事に対する意欲がどんどん低下して、

一日中ボーッとして過ごすようになりました。

でも、食べることは好きだった、

というよりも、

強欲と感じさせるものがあって。

これは一体なんだろうと、

恐怖感すら覚えていたわたしです。


気づき

食品メーカーのフレーズは、

心に突き刺さりました。

「食を通じて心から健康に」

あの父の食欲は、生きたいという願いだった

今にも泣きそうになりました。

わからなかった。

全く理解できていなかった。

申し訳なさと切なさでいっぱいになりました。


この会社で働きたいと

希望する「活字に関わる仕事」からは、

遠く離れた業界です。

しかし、父のことを思った時、

頭の中からすべてが吹っ飛びました。

この会社で働きたい。

救ってくれたこの会社で。


「いい求人ですね」と

翌日、求人番号を二つ持って、

りんりんに行きました。

食品メーカーの求人票は、

スタッフみんなから同じことを言われました。

「いい求人ですね」

なぜわたしが選んだのかは言いませんでした。


この日からわたしは、

応募書類の完成を目指して頑張ります。


志望動機にツッコまれて

志望動機を書く前に、

「なぜこの会社なのか」を、

noteに書くような感じでまとめました。

これをこのまま志望動機欄には書けない。

でも本当の志望動機はこれです。

スタッフのNさんはこれを読んで、

「エッセイですやん」とツッコみました。

「だから下書きって言ってるでしょ」、

若干、開き直り気味です。

でも、みんなが理解してくれました。

これを志望動機に織り込めるのでしょうか。

うーむ。


【シリーズ:初めての就活】でした。

(次は「母に背中を押されて」になります。)



写真は「みんなのフォトギャラリー」からお借りしました。ものすごく健康になりそうで、かつ、おいしそうな写真です。父に食べさせたくなる、ほっこりした写真をありがとうございます。






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