見出し画像

今にも続く「お祭り」 天の石屋戸物語 ことの葉綴り。其の百十

天の石屋戸のお祭り

画像4

おはようございます。
神話は今も生きている!
神様も“失敗”されて成長された物語。
天照大御神さまの復活、再生された、天の石屋戸の神話。
書き忘れていましたが……。
この神代の「お祭り」こと「祭祀」(さいし)は
今にも、連綿と受け継がれていている
それを今日は綴りたくなりました。

たとえば……
天照大御神さまのお姿を映しだした、「八咫の鏡」。
古代では、祭祀のときの、「御霊代(みたましろ)」として崇められていました。
神社では、神さまのご神体が「鏡」であることもありますよね。

鶏の鳴き声を真似する「鶏鳴三声(けいめいさんせい)」は、
伊勢の神宮の「式年遷宮」でおこなわれていることはお伝えしました。

神社に行くと、しめ縄がありますよね。
これは、「ご神前や、お祭りする場など神聖、清浄な場所ですと、
ほかの日常空間ではありませんよ」という境界を示すために張られています。まさに日常と非日常の「境界」「結界」です。

お榊の枝で、今もお清めの「大麻(おおぬさ)」をつくります。
また、ご神前でご祈願する「玉串」(たまぐし)は、お榊の枝に、紙垂(しで)を付けたものです。

ご神事では、必ず「祝詞」を神さまに奏上します。

お祭りには、雅楽、舞楽、踊り、神楽など、氏子さんや皆さんからの「奉納」もあります。

20200618奉納IMG_1199

ご神事 儀礼の流れ

天の石屋戸の神話には、神さまにお供えするご神饌の
お酒やお米は出てきませんが、
神社でおこなわれる「祭祀」は、おおきく次のような流れです。

準備…祭場を清掃し、神事に必要なものを準備し、ご神饌を用意、直会の準備します。

手水…身を清めます。何より心身の清めが大切!

修祓(しゅばつ)……ご神事にする前に、身を清め祓いする「お祓い」です。塩湯(えんとう)でお清めすることもあります)


宮司一拝…これからご神事をおこないますと、ご神前に一拝します。ほかの神職、参列者も宮司さんに合わせて一拝します。


ご神饌のお供え…神さまに、神さまにお供えするものには、お米、酒、水、塩、穀類、海川のもの、草菜のもの、果実、菓子など。
神饌をお供えして、神さまをおもてなしをします。
また『神人共食』と、神さまと人が共に食事をするのも特徴なのです。(直会も読んでくださいね)

祝詞奏上…宮司、祭主が、神さまに。そのご神徳を讃え、お供えをして、感謝の意を表して、神さまの恩頼(みたまのふゆ)という恩恵を頂いて、お祭りをおこなう趣旨をお伝えし、誠意をもって奉ることを、お伝えします

楽を奏す…ご神事中は、厳粛なときが流れます。その中でも神さまをおなぐさめして敬い奉るとともに、神聖でありながら和やかで潤いあるようにと、雅楽などの音楽をはじめ、歌や舞いを奉ります。

奉仕者・参加者の心にも音色は沁みていきます。
これにより、神さまと人との「和合の境地」を醸し出しやすくなるのです。

玉串拝礼……神さまに敬意を表して、ご神威を受けるために、誠の心で祈念をこめてお捧げします。宮司、祭員、参列者がおこないます。


ご神饌を下げる

宮司一拝

お神輿の渡御 ご神幸(みゆき)
「神のいでまし」と言われ、ご神霊を神輿にお遷りいただき、お旅所(おたびしょ)などに、でむかれること。
「ワッショイ」「ワッショイ」氏子さんや崇敬者さんは、神さまのご神霊を担いで、神さま楽しんでもらっているのです。

画像5


神賑行事(しんぱいぎょうじ)
舞楽の奉納など、ご神事の後、音楽、踊り、神楽なども、「奉納」して、神さまにお喜びお楽しみいただきます。


20200618こども奉納IMG_8801

20200618のど自慢IMG_2252

直会(なほらひ)
最後にこの「直会」(なほらひ)までが、ご神事。祭典の関係者が一同に会し、ご神饌の「お下がり」を頂戴します
これは、神さまにお供えをした「お下がり」をいただくことで、
ご神威を頂戴して、神さまと人との融合、和楽をはかる『神人共食』なのです。

20200618しめ縄朝日IMG_4761

神代とつながりお参りを

神話の物語の中で、神さまが、繰り広げられていた「お祭り」。

今もなお、ず~っとず~っと受け継がれているのです


ぜひ、神社へお参りに出かけられたり、
お祭り(ご神事)に参列されたりするとき、
もし、ご祈祷を受ける機会があれば、

しめ縄で、日常と非日常の「境界」を感じ、
玉串拝礼を奉りお祈りするとき、
舞楽の演奏に耳を傾けてみたり、
舞の奉納を見て楽しんだり、
直会(なおらひ)で
お神酒をいただいたり
ご神饌のお下がりを頂戴したら……

神代の天の石屋戸の物語
八百万の神さまが、一致団結をして
それぞれの特性を活かし役割をシェアをして
天照大御神さまの復活を願われてお祭りされたことを。
ぜひ、思い出してみてください
そして、光の世界がよみがえったことを
ぜひ、体感してみてください


阿波礼(あはれ) 天晴れ(あっぱれ)
阿那於茂志呂(あなおもしろ)
阿那多能志(あなたのし)

きっと、天照大御神さまの光が満ちて
八百万の神さまたちも、ご一緒に
咲ひ(わらひ)楽び(あそび)
喜んでくださる気がしませんか?


日本の神話は、生きている、です。

20200618朝日鳥居IMG_4737


―次回へ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?