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神代からつながる命?! 伊邪那岐伊邪那美④神様も失敗して成長した ことのは綴り其の五四

委ねる

おはようございます。
テレワークのおかげで「ことの葉綴り。」の朝のひと時です。
神さまも、さまざまな“失敗”を経験されて成長されていく神話。
「コレわかる」「私も」と、私たちの今を生きる“ヒント”にもなります。

さて、今日は、初めての夫婦神となられた伊邪那(いざな)岐(ぎ)・伊邪那(いざな)美(み)さま物語の続きです。

「別天つ神(ことあまつかみ)」という天上界の特別な神々から、
「この混沌とまだ水の上に漂う脂のような地上を固めて整えて、あなたたちが力を合わせて、よい国をつくりなさい」
と、使命を託されたのです。

伊邪那(いざな)岐(ぎ)・伊邪那(いざな)美(み)さまは、
「はい。私たちで助け合ってまいります」

日本の神話の特徴かなと思うのですが。
神さまは、自らの強い意志で、「これを成す」と、何かを成し遂げる「英雄」とは違うのです。

一、三、五、七の神さまでもご紹介したように、はじめに宇宙の真ん中に在られた
天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)さまから、いのちの結び(産霊)の神さまへ……。

この神さまの大きないのちの流れの中で、
別天つ神(ことあまつかみ)という特別な神さまたちから、
「国を生んで、神を生んでいってくださいね」と、
使命を授けられた、ワケです。

なんというのでしょうか。
自己を超えた大いなるもの、その「いのち」と、その「意志」を、伊邪那岐神・伊邪那美神さまは、委ねられた……。
自ら名乗りでて「やります」ではなく、
宇宙の大元の神さまからの「いのち」を、連綿と受け取りつつ、
委ねられた「国生み・神生み」という使命。

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委ねる。

委ねるためには、その相手への全幅の信頼がありますよね。
任せると似ているけれど、調べてみると
「任せるは、公使の日常的なことも含めてそれをする人の意志のままにさせる」。

委ねるは、「公的なことが多く、その権利・使用などをそっくり譲る意が原義」とあります。

伊邪那岐神・伊邪那美神さまは、天上界の特別な神々の「いのち」「光」そのものを受け継がれ、そして使命である「国生み・神うみ」を委ねられた。

大元の神さまたちと、伊邪那岐神・伊邪那美神さまは、別々ではなく、大いなる「いのち」光は一つでもあると、思うのです。


やがて、宇宙の大元の神さまから「いのち」「ひかり」を受け継がれた伊邪那岐・伊邪那美さまは、天皇家の皇祖神・天照大御神さま、須佐之男命さまへと連なっていく。

伊邪那岐・伊邪那美さまは、人類の最初の物語ともいわれます。

日本の神話は、神さまと人とのつながりが、とても深いです。
物語には、こうした「委ねる「譲る」も何度も登場します。

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神代からつながる「いのち」

何を伝えたいのかというと……。

宇宙の大元の神さまの「いのち」は、
「国生み・神生み」をされたご夫婦神伊邪那岐・伊邪那美さま。
そして皇祖神の天照大御神さまから、今も続く皇室へと連続しています。

そして、私たち一人ひとりも、
この宇宙の大元の神さまから、
連続し受け継いだ「いのち」であり光である。
ご先祖さまの一人一人がつなぎ、
結んでくれた「いのち」なのだと。

そうです。
私たちのいのちは、
神代から、ずっとずぅ~っとつながっている
「いのち」なのです!

一人ひとりの中に、
その神さまの「いのち」が、
光が、あるのです。
ホントに。


想像してみてください。
ご自分の両親、祖父母、曾祖父母
曾曾祖父母……
名も知らぬご先祖さまが
100年、200年前にもいらして……。
千年、二千年……。
遥か古より、神話のころより受け継がれ、
結ばれてきた「いのち」のつながりを…。

もし、もしその「いのち」の連続性の中で、
誰か一人のご先祖がいなかっただけで
あなたは、今、ここにはいません。

いのちは、自分だけのものではない気がしませんか?

自分の中に、そんな「いのち」光があるなら
感じてみたいと思いませんか?

私たちの神話は、そんな「いのち」の連続性も
感じられる生きた物語なのです。


あっ伊邪那岐・伊邪那美さまの物語が、
また進みませんでした……。
明日こそ、「国生み・神生みへ」!

―次回へ

今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございます。「神道のこころ」を綴っていきますので、どうぞ宜しくお願いします。

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