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倭姫命さまのご巡幸ヒーローズジャーニー!その一 ことの葉綴り九六四

ヒーローズジャーニー

おはようございます。十月二十日(木)。
一粒万倍日の吉祥日! 宝くじ購入、お財布新調、新たなことはじめ、皆さん、佳き日をお過ごしくださいね。

さて、今回は、これまで綴ってきた、倭姫命さまのご巡幸の軌跡は、“ヒーローズジャーニー”だ!と伝えたいと思います。

倭姫命さまは、皇祖神の天照大御神さまが、永久にお鎮まりになる宮処を求めて、叔母である豊鋤入姫命とよすきいりひめのみことさまから、御杖代みつえしろの役目を継承します。
そして、ご神意のままに、大和国、伊賀国、淡海国、美濃国、尾張国、そして伊勢国へ……。
各地で、天照大御神さまをお祀りされながら旅を続け、やがて、伊勢の五十鈴川の川上に、天照大御神さまをお祀りされ、伊勢の神宮をご創建されました。

一方、「ヒーローズジャーニー」とは……。
『神話の力』『千の顔を持つ英雄』の著者である宗教学者のジョーセフ・キャンベルという人がいます。
彼は、世界中の神話を比較研究し、神話の英雄には、「元型(アーキタイプ)」となる神話の法則「ヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)」があることを発見しました。

英雄は、旅立ち、成し遂げ、生還する

その法則とは……。
英雄とは困難なものに人生を賭けて挑戦し、それを成し遂げる者」である。

この英雄の「元型(アーキタイプ)」には、共通の構造があります。
それが、「英雄は、旅立ち、成し遂げ、生還する」。

その軌跡は、次のような流れの型になります。
①    分離 → ②移行 → ③ 統合

一つずつ、見ていきますと……
1)分離(旅立ち)
これまでいた、守られた世界や日常から抜け出た冒険への召命(コーリング)があり誘われる
そして(分離)旅立つ。


2)移行(イニシエーション・通過儀礼)
旅に出て、数々や試練や困難を経験し、一つずつ乗り越えていく。
やがて、最大の“敵”と対峙し戦い、怖れから逃げずに立ち向かう。
このとき、英雄の「試練の道」と困難が続きます。
数々の困難や試練を乗り越えて、やがて最後に、最大の敵・ドラゴン・怪物と戦います。

神話学・心理学では、最大の敵・ドラゴン・怪物とは、私たちの持つ最大の「恐れ」とされます。
この「恐れ」から逃げずに、向き合い、自分の恐れを知ることができれば、恐れは終焉へと向かう……。
外側に起きる“現象”は、実は、自分の内側の投影。自分の中の恐れが、ドラゴンや怪物を創り出す
そして、英雄の旅は、仲間や賢者とともに、戦い、怖れに向き合うことで、成長し、乗り越えていくことで、真の力を得て、「英雄」へと変容する……。


3)統合(リターン・帰還)
成長し力を得て、「変容」した英雄は、故郷へ帰還し、元いた場所に戻り)し、体験を分かちあう。

という大きく分けて、
1)分離(旅立ち)
2)移行(イニシエーション・通過儀礼)
3)統合(リターン・帰還)
となります。

ジョーセフ・キャンベル、世界中の神話に登場する英雄は、この3つの段階を経験(旅立ち、成し遂げ、生還する)する法則があると発見したのです。

では、倭姫命さまとヒーローズジャーニーが、どうかかわっていくのかを、これから、考察しご紹介していきたいと思います。

―次回へ。

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