仲間と共に旅の始まり 倭姫命版ヒーローズジャーニー③ことの葉綴り九六八
ヒーロー(英雄)は、予期せぬことで旅立つ!
こんにちは。十月二十四日(月)。すっかり晩秋のお天気ですね。朝からお仕事で、お昼に「ことの葉綴り」のひとときです。
明日は、新月ですね。
今から二千年ほど前、第十代、崇神天皇の五年、疫病の流行により、人口の過半数ほどの命が奪われました。また百姓たちも、都から逃げ出し離散し背く人も増えて、社会は大変な不安に陥ります。
そこで、崇神天皇さまは、これまで天照大御神さまを宮中でお祀り、ご一緒にいたことが「畏れ多い」ことだと思われて、宮中の外でお祀りしようと決められます。
そして、皇祖神の天照大御神さまが、永久にお鎮まりになるにふさわしい聖地を求める旅に、皇女である、豊鋤入姫命さまに白羽の矢が立ちました。
神話の英雄の法則「ヒーローズジャーニー」の、
①「分離」自分が思いもしない理由から、旅へと誘われる……豊鋤入姫命さまは、まさに予想もしないところから、自分の「天命を知る(Callingコーリングと呼ばれる。召命される)」がおきたのです!
そして、皇女豊鋤入姫命さまは、皇祖神の御杖代となり、初めて、宮中とは別の「笠縫邑」に、天照大御神さまをお祀りされました。
ここから二代の皇女に渡る『倭姫命世記』の、ヒーローズジャーニーはスタートしたのです。
豊鋤入姫命さまは、大和国「笠縫邑」で三十三年間、お祀りをされます。
そして、天照大御神さまのご神意を受けられて、旅立たれます。
丹波国「吉佐宮」で四年間。
(現代でも元伊勢と呼ばれる京都府「籠神社」さんが比定地)。
再び、大和国「伊荳加志本宮」(奈良県「與喜天満神社」さんが比定地)で、八年間。
木乃国「奈久佐濱宮」(和歌山県の「日前神宮・国縣神宮」で三年間。
吉備国「名方濱宮」で四年間。(岡山県の「伊勢神社」さんが比定地)
この間、それぞれで、身辺のお世話をするものや、その地域の中でももっとも佳い田が献上されたりします。
けれど、豊鋤入姫命さまのご巡幸には、あまり物語は登場しません。
宮中を出発されて、五十二年の歳月が流れました。
大いなる天命を受け継ぐ姪の皇女、倭姫命さま
ここで、豊鋤入姫命さまは、「吾日足りぬ」と、姪っ子にあたる。第十一代、垂仁天皇の第四皇女、倭姫命さまを、自身の後継者として、天照大御神さまの御杖代と定められて、まだ成就していない天照大御神さまのご巡幸を託すことになったのです。
ここで、いよいよ、倭姫命さまが登場されます。
こちらも、自ら「私、やります!」と手をあげたわけではなく、初代の御杖代の豊鋤入姫命さまから命を受けて、旅へと誘われたのです。
大和国「御室嶺上宮」で、叔母から姪っ子へと、御杖代への継承が行われます。
そして、ここから倭姫命さまの“ヒーローズジャーニー”の①分離 旅立ちの2「旅のはじまり」となるのです。
“倭姫命版ヒーローズジャーニー”仲間と、いざ、出発!
そこには、倭姫命さまをお支えする、「御送駅使」と呼ばれる五人の重心たち「五大夫」が、旅を共にし、ご巡幸の旅のサポートにあたりました。
「桃太郎」に置き換えると、この「五大夫」は、きび団子を貰って、旅のお供となる、犬、猿、雉ですね(^^)
さて、倭姫命版ヒーローズジャーニー、旅が始まります。何が待ち構えているでしょうか?
―次回へ。
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