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万葉集

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#花

和歌・黄泉がえり

「山吹の立ちよそひたる山清水汲みに行かめど道の知らなく」万葉集巻2・158 高市皇子 わたし…

lily
2年前
10

和歌・恋から愛へ

「思ひ寄り見ては寄りにしものにあれば  一日(ひとひ)の間(ほど)も  忘れて思へや」  …

lily
3年前
10

和歌・せめて夢で逢いたい

「うつつには逢ふよしもなし 夢にだに間なく見え君恋ひに死ぬべし」 万葉集巻11・2544 よみ人…

lily
3年前
4

和歌・藤の花のようなあなた

「かくしてそ人の死ぬといふ 藤波(ふじなみ)のただ一目のみ見し人ゆゑに」 万葉集巻12・3075…

lily
3年前
6

和歌・桜は人びとに恋をさせる

「桜花時は過ぎねど  見る人の恋の盛りと今し散るらむ」  万葉集巻10・1855 よみ人知らず …

lily
3年前
5

和歌・孤独な春の日

「うらうらに照れる春日(はるひ)に雲雀(ひばり)あがり   心悲しもひとりし思へば」  万…

lily
3年前
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和歌・あしびの花は今が盛り

「我が背子に我が恋ふらくは 奥山の馬酔木(あしび)の花の今盛りなり」 万葉集巻10・1903 よみ人知らず (愛しい人に恋をするわたしの気持ちは、 ちょうど今、奥山のあしびの花が人知れず満開になっているようであります) わたしがあなたを想うこの気持ちは、 人知れず奥山で満開に咲いている あしびの花のように盛りとなっているの。 わたしの心のうちを あなたは知ることはないでしょうが…。 恋心という花が 今を盛りに咲いているのよ。 花が咲いていることすら気が付かず、 あし

和歌・花びらが散るほどにあなたを抱きたい

わたしの目の前で ただ優しく微笑むだけで、 決して触れることのできないあなた。 あまりの美…

lily
3年前
8

和歌・愛するあなただからこそ、美しさを分かち合いたい

「うめの花降り覆(おほ)ふ雪を包み持ち 君に見せむと取れば消(け)につつ」 万葉集 巻10・1…

lily
3年前
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和歌・可愛い可愛い梅のつぼみ

「梅の花咲けるが中に含(ふふ)めるは 恋か隠(こも)れる雪を待つとか」 万葉集巻19・4283 …

lily
3年前
10

和歌・僕だけの可愛い乙女

「はね縵(かづら)今する妹(いも)がうら若み 笑みみ怒(いか)りみ付けし紐解(と)く」 …

lily
3年前
8

和歌・夢でまであなたを抱いていた

「うつくしと思ふ我妹(わぎも)を 夢(いめ)に見て 起きて探るになきがさぶしさ」 万葉集巻1…

lily
3年前
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和歌・わたしの想いは真剣です

百合と「ゆり」は掛詞。 「逢う」という表記は ただの「会う」ではなく、 男女が逢瀬をして契…

lily
3年前
8

和歌・四六時中、君が愛しい。

「筑波嶺のさ百合(ゆる)の花の 夜床(ゆとこ)にもかなしけ妹そ 昼もかなしけ」 万葉集 巻20・4369 筑波の嶺に咲いている百合のような、あなた。夜の閨(ねや)でも愛しいが、昼でも愛しい 防人歌。 「ゆる」は「ゆり」のなまり。 筑波に置いてきた 恋人のことを歌っているのだろうか。 百合の花びらのごとく 透き通るように白くしなやかな肌を 夜に抱いているとき、 夢中でわたしを求めてくる君が 切なくなるほど愛おしい。 けれど昼間の君も、可愛くてたまらない。 どうしよう