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和歌・四六時中、君が愛しい。

「筑波嶺のさ百合(ゆる)の花の
夜床(ゆとこ)にもかなしけ妹そ
昼もかなしけ」
万葉集 巻20・4369
筑波の嶺に咲いている百合のような、あなた。夜の閨(ねや)でも愛しいが、昼でも愛しい


防人歌。
「ゆる」は「ゆり」のなまり。

筑波に置いてきた
恋人のことを歌っているのだろうか。


百合の花びらのごとく
透き通るように白くしなやかな肌を
夜に抱いているとき、
夢中でわたしを求めてくる君が
切なくなるほど愛おしい。


けれど昼間の君も、可愛くてたまらない。


どうしようもなく胸が苦しくなるほど愛おしい、
わたしの美しい恋人。


わたしは夜も昼も四六時中、
君のことを想っています。
決して忘れないで。

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