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はじめてのnoteを書いてみる。

表裏一体ってことね。

 2024年7月6日。私はある決断をした。それは、常々気になってはいたけれどなんとなく胡散臭くて手をつけていなかった「アレ」に手をつけることだ。
 そう、「note」だ。
 私がインスタのストーリーなんかで「noteを書き始めまーす」と高らかに宣言しようものならば、
「え、あの意識高い系の人がこぞって書いてるあれのこと?」
「スタバでPCカタカタしてる人のうち2人に1人は書いているであろうあれのこと?」
「平凡なことを有益な感じに書いてる人が多いあれのこと?」などの声が友人からあがってくるにちがいない。
 だから私のnoteデビューは誰にも言わず墓まで持っていくつもりだ。

 いや待てよ、これは友人の声ではなく私の心の声なのかもしれない。
 お察しのとおり私は「意識高い系の人」が書いているであろうnoteに若干の胡散臭さを抱いていたのだ。記事の収益化?これってブログではない?何が違うんや…?などなど、なんか難しそうだし、きっと承認欲求が強くない私には無縁であろうと思っていた。

 しかし、うつ発症→退職→うつぬけと超怒涛の1年を駆け抜け、ようやく自分のことを冷静にみれるようになった今ふと思いついたことは、JR京都よろしく、「そうだ、noteを書こう。」だったのだ。

 つまるところ、私はnoteを書く人に対して胡散臭いといって小馬鹿にしながらも羨望を抱いていた、ということだ。所詮どんな人間も誰かに自分語りをしたいし、承認欲求を満たしたいし、スタバでPCカタカタしてる系人間になりたいものなのだ。もれなく私もそういう人間であったということだ。

 といっても金魚すくいのポイ程度のうっすらとした羨望である。いや、別に強がっているわけではない、断じて。

ご注文はお決まりですか?

 唐突だが、私は飲食店で注文するメニューを決めるのがべらぼうに遅い。日頃、カフェや喫茶店に行くのを趣味としており、インスタで情報を仕入れてはミラーレスを片手にいそいそとお店に向かう。

 メニューを見るまでは「インスタに載ってたアレを食べるぞ!」と胸に決めているのだが、実際にメニューを見ると他にも魅力的なメニューがありすぎるのだ。だからいつもメニュー決めに時間がかかる。

 そしてもっと厄介なのが、散々悩んだ挙句、結局1番最初に気になってたメニューを頼むことだ。こういうとき、「おいおい、こんだけ悩んでそれなんかい!」と、心の中の私がするどいツッコミを入れてくる。だからスパッと決めて注文できる人が羨ましい。

 ふと何かに背中を押されたように、noteを始めた私。いまの心境はというと、インスタで見かけた雰囲気よさそうな「Cafe note」にふらっと入ってみたものの、メニュー決めれん!その前に私はここで何が食べたいんだったっけ?てかお腹空いてましたっけ?という感じである。 

 ただ、渡された煌びやかなメニューを目の前に広げて、まだ見ぬおいしいものと出会えるかもしれないというワクワクする気持ちは抑えられない。そして私は信じているのだ。恍惚とするような経験がこの先待っていることを。まぶしくてたまらないクリームソーダを眺めているうちに、シュワシュワ弾けるソーダの深い緑に落ちて溶けていくようなあの感覚。そんな感覚をこのnoteというカフェで体験することを。

 だから今はまだ、注文を聞きにこないでほしい。悩んでいる時間も幸せってこと、いまの私なら分かっているのだもの。


私を恍惚とさせる、クリームソーダという存在。



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