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ことしは買えたよ胎動短歌。

文学フリマ東京37(2023年11月11日)

 じぶんの出展については、Twitter と Instagram で垂れ流していたので、今回は割愛。というか、毎回売り子しかしていなくて、目当ての出展者さんがいらっしゃっても、ほとんど買いにいけない、終了間際じゃもう売り切れちゃってるっていうのがデフォで(あと、人混みにのまれて意気消沈することも多々……)。おやまぁ、おやまぁ。

 小説を書きつつ俳句もたまに詠むのだけれど、なぜかわたしには短歌を詠む逸材たちとばかり知り合う機会が重なりまして。彼らの作品に触れていると、自然とじぶんもやってみたくなるじゃないですか。
 でも、一瞬を切り取る俳句と、感情をいかに描写で間接的に描ききるかって小説と、心情と風景をシンクロさせるような短歌は、どれも頭のなかで使うチャンネルが違いすぎる。取り組むときはひとつずつしか向き合えない。でも、追いつきたい。

 「胎動短歌」さん、ずっと買いにいけなくて、vol.1・2 は通販でお取り寄せさせてもらっていた。すごいんですよ、参加しているメンバーが……! その人数が……! で、今回は vol.4 の発売だったわけだけれど、文フリ終了の放送が流れた後だというのに、ダメもとで立ち寄ったら vol.3・4 どっちも買えた……! え、うれしい。お忙しいところ、ありがとうございました。
星屑の設営ぜんぶ片づけたあとで立ち寄ってたし、ほんと感謝)

 自分の文体が定まっていないので(いや、職場の歌会では一瞬でわたしの作品だと見破られるので、それなりに世界観はあるのだろうけれど)、これで正しいのだろうか……とたびたび不安になってしまう。でも、いい意味で雑多な歌人さんたちが集められた胎動さんの歌人集合スタイルは、身構え過ぎずに短歌に触れ直すことができて、毎回とても好き。

 きっと、じぶんはついつい説明的になってしまうのだろうなあと、自由な作風と着眼点の違い、見つめる高さや見知らぬ角度などなどに驚嘆しながらページをめくる。でも、それは普段わたしが小説で我慢している部分を、短歌では開放してもいいってことなのかもしれない。

 少し前に、「二・五次元パララックス」という 20首連作を生まれてはじめて編んだ。この体験はとても新鮮で、これまで現実世界の感動をどうやって書きとめておいたらいいのだろう、という悶々がそのまま思い出を薄れさせてしまっていたのだけれど…… 短歌を詠めばいいんじゃない。というエウレカを得たばかりであったことを、自身の創作の追い込みにかまけて、すっかり忘れていた。

 少し休んだら、また来年の文学フリマに向けて創作がんばろう。

『胎動短歌 vol.3 』★★★★☆
『胎動短歌 vol.4 』★★★★☆

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