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雑談の余白

最近はコロナの影響で世の中は自粛ムードになっており、僕のことで言えば企業説明会やインターンは全部中止です。本当に厄介な時代に就職活動をしているものです。
この逆境、全て力に変えます、どうも武田幸多です。

さて、
今回は「雑談の余白」というテーマです。

ノウハウ的な要素がほとんどなので、
少し長くなりますがご了承下さい。
(※時間がない方は1番下までスクロールすると要約ボックスにて大枠は掴めるかと思います!)

僕は、
「アダムエロペ」というアパレルショップで、販売員のアルバイトをしているのですが、
約一年間続けてきて気がついたことがあるので、今日はそのお話です。

アパレルの仕事を始めて、最初の頃は何もかもうまくいかず、売上も全く取れなかった時期があったんですが、
今になってはいくつか結果を残し、評価されるまでには功績をあげてきました。

そこで、
僕がお客様にお洋服を売るというコミュニケーションの中で大切にしていることがあります。

それは主に2つです

1つ目は「信頼獲得」

2つ目は「楽しんでもらう」

非常にシンプルですが、
僕はこのことを常に意識して接客をしています。

では、
この2つの項目をどのようにして取りにいっているのか。

それが、雑談です。

これに尽きます。

たまに、
同級生からアパレルの店員さんってどんなイメージと自然にヒアリングをするのですが、半分以上の確率で、

①自分で選びたいから話しかけないで欲しい

②店員さんって普段からオシャレなんだろうから、なんか喋ってると気が引ける

このようなことを耳にします。

たまに、
自分も服好きだし、
話が合うから店員さんとのお喋りは楽しい
という人もいるのですが、
どちらかと言うと一般的にそれは少数派でしょう。

ヒアリングをした時に、確かに!と
思ったのは、自分にも多少なりとも当てはまっていたからだと思います。

普通に考えると、

アパレル販売員→服を売らないといけない

お客様→服を買わなくてもいい

お客様側から考えると、
店に入った時点で、
明確に欲しいものがない限りは服を買うかどうかはわからない。
(ふらっと見にきただけ、オンラインで買うから試着がしたかったなど)

このような時、
そもそも売買においてお互いの意思が双方向になっておらず、一方通行になっています。

その状態で、
販売員がやたらに服の紹介や、
次々にいろんな服をもってきて試着室に誘導しようと試みても、
例外はありますが大体は上記のヒアリング①のような印象を残すことになってしまいます。

それじゃあ、
どちらもウィンウィンじゃないし、
どちらも得をしない。

そこで僕が考えたのは、

明確な目的がなく、フラッと店に来た人には、雑談を軸に話をしていこうという戦略です。

僕は、接客中によく使う言葉があります。

ご来店されたお客様に、接客について
少し手に取っていらっしゃる服の説明をした後に、

「全然関係ないんですけど、・・・」

と話を続けます。

それが雑談の入り口です。

そこからはありとあらゆる世の中の話、
流行り物の話、積極的に自分のことについてもペラペラ話します。

そうして、自己開示をした後に、
お客様自身のことについても聞いていきます。

・今、ヒゲダン(Official髭男dism)とかが
めっちゃ流行ってますよね!
普段どんな音楽聞かれるんですか??
・コロナの影響で何もかも在宅ムードですよね…
お仕事とかはリモートワークなどで対応されているんですか?
ちなみにお仕事は何されているんですか?

このように、どんどん掘り下げて、
一旦服を買う場所というのを忘れてもらって

僕とお客様、2人の空間を作ってしまいます。

ですが、
流石に永遠と雑談をしていてもそれは購買には繋がりません。

雑談をしながら相手のゴーサイン、
つまり少しでも心を開いてもらった瞬間を見極めます。

そして、
その瞬間から徐々に話題を服の話に戻して、
2人の空間からアパレルショップという服を買う空間へと戻し、
紹介や試着誘導に持っていきます。

この雑談が生み出す余白を置くことで、
それ以後の接客成功率がグンと上がります。

というのもそれは、雑談によっていくつかの効果がもたらされていると考えます。

①信頼獲得

②壁が一つ無くなり本音で話し合える

③お客様の潜在ニーズを引き出せる

この3つが雑談の余白の力よってもたらされる効果です。

①に関しては、
お互いのことを雑談を通して知り合ったので、この人にだったら服を選んでもらいたいなど、安心感や信頼を獲得できるということです。

②は、
上記ヒアリングで聞いた店員さんは普段からオシャレだろうから気が引ける、
この部分を信頼によって打ち消すことができ、本当にどんな服装が好みなのか、
その人にとってオシャレな格好とはどのようなものかというのを、
本音で打ち明けてくれるようになります。

③については、
「全然関係ないんですけど、・・・」から続く雑談は何も、全く服に関して関係のない話ばかりをしているわけではありません。
一言でいうと、全く関係のない話ではなく、
お客様の好みの周辺を探っているのです。

例えば、
音楽一つとっても、
さわやかな曲が好きでよく聴く人が、
頭をウルフカットにして、奇抜なジージャンを着るか?という話で、
極端な例ですが、それは考えにくいですよね。
そういうことです。

雑談によって、
お客様が生きている環境、趣味、趣向を探り、それをお客様の潜在ニーズとして捉え、
服をあらかじめ選定できます。

ここが大事なポイントで、
この作業を行うことで、
雑談が終わった後にスムーズに、
例えば、こんな服とかどうですか?と
自然にアプローチし、よりニーズに近い可能性が高い服を提案することが可能です。

つまり、
雑談から本来の接客への架け橋になるんですね。

雑談によって上記の3つの効果を得られるというところで、
友人のヒアリングから知った、わだかまりを解消することができ、

なによりお客様に僕との空間(買い物)を楽しんでいただくことができます。

それが、購買に繋がろうが繋がらまいが、
雑談をして、自分のことを喋って自分のことを知ろうとしてくる接客を受けることは、
どちらかと言うと少数派かもしれません。

そうなれば、
お客様の記憶にも残り、

「あの人がいる店なら買いに行こうかな」

そう思ってもらえる所までいけば強いです。

このように、
再来店や、顧客様になっていただける可能性も非常に高くなります。

長くなりましたがまとめると、
僕がアパレルの販売員で気づいたことは、
お客様と販売員の意思が双方向になっていない場合が多いために、
そこを埋める手段として雑談を使っているということ。
この雑談の余白が、
お客様からの信頼、本音、そしてニーズをも獲得できるという点で凄まじい力を持っているということ。
今は、モノ検索より人検索の時代。
オリジナルティーが重視される今だからこそ、
アパレル接客のみならず、
これから社会人になってあらゆるビジネスコミュニケーションをする中でも、
自分なりの雑談力を使って未来を切り拓いていこうと思います。

雑談の力は恐るべしです。

皆様も、
この雑談の余白というものを効果的に使い、
人生のプラスになるような出来事に繋げていってほしいなと心から思います。

では、また!!!

次回「空白」 (お楽しみに泣)

皆さま、お久しぶりでございます!
いやぁ、卒業シーズンですねぇ、、、
出会いと別れがあるこのシーズンに涙は不可避ですね。
先日、大好きな先輩たちの卒業で寂しかったものの、パワーをもらえましたね…
皆様にも、そんな素敵な出会いと別れがあることを心より祈っております。
就職活動が終わり次第、
1週間毎日投稿などの企画も考えておりますので、引き続きよろしくお願いします!

・・・武田幸多・・・

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