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娘の「アリが嫌いな理由」を聞いて感動した話。

娘と公園に行った何でもない日が忘れられない日になった。

きっと今回のことは死ぬまでずっと覚えていると思う。

死ぬまで大切にしていきたい出来事だった。



予定のない休日の通例で、娘と公園へ遊びに行った。

半袖で過ごせるくらいの陽気で、

いつも遊んでいる公園も大盛況だった。


1人で自由に思う存分砂場遊びをしたい娘を連れて、

最近みるみる上達しているストライダーで、

人がほとんどいない公園に行った。


砂場遊びをしてるときだった。


「パパ!アリさんがきた!」


娘の近くにアリがやってきて、娘がアリから逃げた。


「あさちゃん、アリが恐いの?」


「うん、アリさんはあんまり好きじゃないんだよ〜」

「ちょうちょとかてんとう虫とかは好きなんだけどね!」

「アリさんは好きじゃないの!」


「へぇ〜そうなんだ。なんで?恐いの?」

「アリさんは何もしないよ?全然恐くないよ?」


「う〜ん、でもあさはあんまり好きじゃないんだよ〜」


「そっか〜、まあそういうこともあるわな!」


その場はただアリが好きじゃないんだな〜、

面白いな〜、そんなこともあるわな、くらいにしか思っていなかった。

家に帰り、夕方、お風呂に入ってるときに、

気になってもう一度聞いてみた。


「あさちゃん、今日さ、公園でアリさん好きじゃないって言ってたけどどうして?」


「うん、アリさんはあんまり好きじゃないんだよね。」

「他の虫は大丈夫なんだけど。ちょうちょさんとかね!」

「アリさんはさ、小さいから、あさは逃げるの」


「え、なんで?小さくて何もしないじゃない。恐くないよ?」


「小さくて、つぶしちゃいそうだから嫌なんだよ〜」


「あ、そういうことか!間違ってつぶしちゃったらアリさん困っちゃうもんね。だからか!」


「うん、あさが間違ってつぶしちゃったらかわいそうだからさ。だから逃げるんだよ。


うわ〜、、、なるほどなぁ。。。

娘の考え方に感心して、感動した。

なんて尊い考え方をするんだろうか。


自分がアリの命の奪ってしまう可能性を考えて、

それが嫌でアリが好きじゃない、なんてそんな考え方したことなかった。

娘の命を大切にする姿勢、考え方にハッとさせられた。


ただただアリが恐くて好き嫌いしてるだけかと思っていた。


好き嫌いの理由はいろいろある。

シンプルに直感で好きじゃなかったり、

恐いとか気持ち悪いとかもあるだろうし、

不快な思いになるからだと思う。


大体は、その好き嫌いをしている対象から

自分が受けとるものが恐かったり気持ち悪かったり、

何かしら不快に感じさせるものがあるから、

嫌いとなることの方が多いように思う。


でも娘は違った。

自分がそのものに与えてしまう影響を考えたときに、

その与えてしまうこと自体が自分のしたいこととは異なること、

そこに違和感を持ち、不快を感じ、嫌になっている。


娘の考え方はごもっともで、めちゃくちゃ腹落ちした。

感動した。


好き嫌いに関して、その視点はなかった。

娘の考え方はすごく優しい。

好き嫌いの理由を相手に置いていない。

相手を受け入れて、自分自身に理由を置いている。


例えば「虫が嫌い」という場合、

大体は「気持ち悪いから」とか、

その対象自体が理由になっている。


これを娘の場合で考えてみると、

「気持ち悪いと思ってしまう自分が嫌だから」

という感じかな。


相手を受け入れた上で、それに対して自分がどう思うか、

その思ったことが自分で受け入れられるかにフォーカスしている。

相手を否定しない理由になっている。


もうめちゃくちゃ優しい。。。



なんだか、達観しているというか。

ブッダとかその辺りの人の生まれ変わりなのか?笑

と思わせられるくらい考え方をしている。

娘だからとか、家族だからとかそういうのなしに、

普通に、一人の人として尊敬する。


自分はそんな娘と過ごせてほんと幸せ者。

つくづく思うけど、やっぱり子どもは人生の師匠。

娘を見習って、優しい心を持って過ごしていきたい。

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