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【日経225先物】マーケット分析とチャートシナリオ|2022年2月13日(日)時点 ※毎週水・日曜更新

日経225先物を主戦場としている兼業トレーダーのコータローです。

この記事では、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両面から、直近の日経先物の相場観を解説します。

皆さまがトレード戦略を考える上で、情報収集の時短や相場分析のヒント等としてお役立てください。


《サマリ》

総合評価は、短期は【弱い or 中立】中期は【中立 or 弱気】長期は【中立 or 弱気】と評価します。
※総合評価は、ファンダメンタルズとテクニカルの分析結果を総合的に評価したものですが、テクニカル分析の評価のウェートを高くしています。

ファンダメンタルズの評価は、短期は【悪材料優位】、中期は【悪材料優位 or 中立】、長期は【悪材料優位 or 中立】と評価します。

ウクライナにおける地政学的リスクが急速に高まっています。
サリバン米大統領補佐官がロシアが今すぐにでもウクライナに侵攻する可能性があると警告したことで米国株は下落、日経先物も連れ安となっています。
ロシアは相当な権威主義国家であり、武力侵攻の前科多数なので、今回はやらないとは決して言いきれないです。
ロシア側のメリットが、西側諸国からの制裁のデメリットを上回ると「プーチンが考える」のであればやるでしょう。

米国10年債利回りは天井示唆の形で下落。
米国債権は大きな出来高を伴って上昇、ドル高、ゴールド高と、典型的なリスクオフの流れとなっています。
ついでに原油やコモディティも一段高。(ロシアは原油や金属、穀物の生産大きい)
ロシアが軍事行動を実行した場合は、これらの傾向がさらに加速されるものと思われます。
米国株をはじめとした海外株式等の詳しいテクニカル分析(画像付き)はこちらの記事をご覧ください。

株が大幅安となった場合、FRBのスタンスがハト派的になるとの見方もありますが、、、
改善の見込みが立っていないインフレが、紛争に伴う原料高・物資不足などによりさらに悪化する可能性もあることから、こうした見解を鵜呑みにはできないです。

目先はロシアの動向に加え、16日のFOMC議事内容に注目です。


テクニカルは、日足は【弱い or 中立】、週足は【中立 or 弱い】、月足は【中立 or 弱い】と評価。

日足トライアングルを下にブレイクし、しばらく下に走りましたが先週から今週にかけてほぼV字回復です。

しかしながら、徐々に上昇の勢いが失われつつ、週足トライアングルの下辺で止められブレイクワンタッチしている形に。

陽線の出来高が物足りないのも引き続き懸念点で、金曜日の米国株の大幅安により下落転換の可能性が高まっています。
一方で、27000円付近は非常に強いサポートとなっています。

売りと買いの圧力が拮抗しつつあるように見えるため、メインシナリオは27000円付近を下限としたレンジ形成としてみていきます。

次点のシナリオは、再び27000円を割り込み下落トレンド回帰とします。

CME日経先物はすでに27000円を割り込んでいるため、メインシナリオと次点シナリオの実現可能性は半々程度に設定します。
下落の勢いが強ければ、実現可能性の順位は変更します。

《サマリ》は、1分程度で読めるように情報を取捨選択しています。
《ファンダメンタルズ分析の詳細》や《テクニカル分析の詳細》には、サマリの結論を導くロジックや前提情報を載せているのでそちらもぜひご覧くださいませ。


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 ↓ 以下、詳細な分析 ↓



《ファンダメンタルズ分析の詳細》

・短期は【悪材料優位】、中期は【悪材料優位 or 中立】、長期は【悪材料優位 or 中立】と評価。

・ウクライナにおける地政学的リスクが急速に高まっている。

・サリバン米大統領補佐官がロシアが今すぐにでもウクライナに侵攻する可能性があると警告したことで、米国株は下落。日経先物も連れ安。

・米国10年債利回りは天井示唆の形で下落、米国債権は大きな出来高を伴って上昇、ドル高、ゴールド高と、典型的なリスクオフの流れとなっている。原油も一段高。

・ロシアが本当に軍事行動を実行した場合は、これらの傾向がさらに加速されるものと思われる。

・大幅株安となった場合、FRBのスタンスがハト派的になるとの見方もあるが、改善の見込みが立っていないインフレが、減量高・物資不足などによりさらに悪化する可能性もあることから、こうした見解を鵜呑みにはできない。

・目先はロシアの動向に加え、16日のFOMC議事内容に注目。

★S&Pをはじめとした世界株式指数やコモディティなどの詳しいテクニカル分析(画像付き)はこちらの記事でご覧いただけます。


■ファンダメンタルズ好材料/悪材料まとめ


■経済指標スケジュール

2/10 (木)
22:30 米国 1月 消費者物価指数(CPI)

2/11 (金)
16:00 英国 12月 月次国内総生産(GDP)

2/15 (火)
08:50 日本 10-12月期 四半期実質国内総生産(GDP、速報値)
19:00 欧州 10-12月期 四半期域内総生産(GDP、改定値)

2/16 (水)
22:30 米国 1月 小売売上高
28:00 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨

2/18 (金)
08:30 日本 1月 全国消費者物価指数(CPI)

2/21 (月)
米国 休場日
17:30 ドイツ 2月 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
18:00 欧州 2月 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)

2/22 (火)
23:45 米国 2月 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)

2/23 (水)
19:00 欧州 1月 消費者物価指数(HICP、改定値)

2/24 (木)
22:30 米国 10-12月期 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)
24:00 米国 1月 新築住宅販売件数

※情報出所
・ロイターニュース(https://jp.reuters.com/investing/markets)
・ブルームバーグニュース(https://www.bloomberg.co.jp/)
・CFTC建玉明細(https://www.dai-ichi.co.jp/market/cftc.asp?cd=9107)
・Yahoo!ファイナンス(https://info.finance.yahoo.co.jp/fx/marketcalendar/)




《テクニカル分析の詳細》

・日足は【中立 or 弱い】、週足は【中立 or 弱い】、月足は【中立 or 弱い】と評価。

・日足トライアングルを下にブレイクし、しばらく下に走ったが、先週から今週にかけてほぼV字。

・しかしながら、徐々に上昇の勢いが失われつつ、週足トライアングルの下辺で止められブレイクワンタッチしている形に。

・陽線の出来高が物足りないのも引き続き懸念点で、素直に上昇継続を信じることはできない。

・一方で、27000円付近は非常に強いサポートとなっている。

・売りと買いの圧力が拮抗しつつあるように見えるため、メインシナリオは27000円付近を下限としたレンジ形成としてみていく。

・次点のシナリオは、再び27000円を割り込み下落トレンド回帰とする。

・CME日経先物はすでに27000円を割り込んでいるため、メインシナリオと次点シナリオの実現可能性は半々程度に設定。

・下落の勢いが強ければ、実現可能性の順位は変更。


■月足

テクニカル評価:中立 or 弱い(変更なし)

・直近は27000〜30700円の範囲で上下動してきている。

・現在は、“史上最高値からの下落のネックライン②”を下限としたレンジ形成の形。

・今後の可能性としては、ボックス継続またはサポート下抜けの可能性が相対的に高そう。



■週足

テクニカル評価:中立 or 弱い

・週足で形成していたトライアングルの下辺を下抜いた。

・しかしながら、今回も「史上最高値からの下落ネックライン② 」でサポートされ反発。週足トライアングルの下辺にタッチしてきている。

・ただし、出来高が物足りない上昇なので、信頼性はやや低い

・現状では、「週足トライアングルのブレイクワンタッチ」を形成している可能性をメインで見ていく。

・このまま反発を続け、週足トライアングルのレンジ内に復帰できるかがポイントになる。

・今のところは下落再開の可能性の方が高いと考える。



■日足

テクニカル評価:弱い or 中立

・日足トライアングルを下にブレイクし、しばらく下に走ったが、先週から今週にかけてほぼV字で反発した。

・非常に弱いとは言えない形になってきたが、やはり陽線の出来高が物足りないのが気になるところ。

・特に直近では、非常に分かりやすい週足トライアングル下辺へのブレイクワンタッチの形となっており、素直に上昇継続を信じることはできない。

・一方で、27000円付近は非常に強いサポートとなっている。

・メインシナリオは、27000円付近を下限としたレンジ形成としてみていく。

・ただし、1月下旬に上記のサポートを強く割り込んだことで、ややサポート力が衰えていると見ることもできる。

・よって次点のシナリオは、再び27000円を割り込み下落トレンド回帰とする。(CME日経先物はすでに27000円を割り込んでいるため、メインシナリオと次点シナリオの実現可能性は半々程度に設定)

・足元では、早期に週足または日足トライアングルのレンジ内に復帰することができるかをポイントとする。




《チャート形成パターンのシナリオ》

①27000円を下限としたレンジ形成(40%)

②再び27000円を割り込み下降トレンドに回帰(40%)

③上昇継続しトライアングルレンジ内に復帰(20%)

※括弧内%は各シナリオの実現可能性の設定値




最後まで読んでいただきありがとうございました!

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※この記事は、主に日経225先物等をトレードしている投資家向けにトレード技術や経済、政治などを解説する目的で作成されています。実際の取引はご自身の判断と責任により行って下さい。


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