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パパッと見るブックレビュー『明治維新とは何だったのか――世界史から考える/半藤 一利、出口 治明』

はじめに

 今日は『明治維新とは何だったのか――世界史から考える』という本のブックレビューをしたいと思います。


パパッと見るブックレビューのコンセプト

 レビューをパパッと見て、紹介した本が見た方の今の自分の課題にマッチしているかどうか、欲しているものかどうかをパパッと判断できることをコンセプトとしています。

 それではブックレビュースタートです。


ブックレビュー『明治維新とは何だったのか――世界史から考える』

本の紹介・読んだ目的など

【タイトル】明治維新とは何だったのか――世界史から考える
【著者(敬称略)】出口 治明
【発行日】2018/4/29
【発行所】祥伝社
[読んだ目的]
 明治維新について学ぶ
[何でこの本を知ったか]
 図書館で見つけた
ブクログでつけた★の数]
 ★★★


この本はこんな人にオススメ

  • 明治維新について知りたい人

  • 明治維新について見識を深めたい人


著者:半藤 一利さんって? 

 Amazonから引用します。

半藤 一利(はんどう かずとし)

 作家。1930年、東京生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、専務取締役などを経て、作家となる。

 1993年に『漱石先生ぞな、もし』(文藝春秋)で新田次郎文学賞、98年に『ノモンハンの夏』(文藝春秋)で山本七平賞、2006年に『昭和史1926‐1945』『昭和史 戦後篇 1945‐1989』(平凡社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞。2015年、菊池寛賞を受賞。

明治維新とは何だったのか――世界史から考える


著者:出口 治明さんって? 

 Amazonから引用します。

出口 治明(でぐち・はるあき)

 1948年、三重県生まれ。 京都大学法学部卒業後、日本生命保険相互会社入社。 ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2005年に同社を退職。 東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師などを務め、 還暦でライフネット生命を開業。社長・会長を10年勤める。2018年より現職。

明治維新とは何だったのか――世界史から考える


私が読み取ったこの本のメッセージ

「 明治維新を知り、先人を知り、生きていこう 」


私が感じたこの本のポイント(私の理解の上での要約)

  • キーワードは「開国・富国・強兵」

    • 当時欧米が世界進出をしており力をつけていた。日本は鎖国をしており世界の動きがわかっていなかった。そうした情勢の中で日本が生きていくにはどのタイミングにせよ開国が必要であった、という背景があった

    • 開国で世界を知る、そうすると産業ができる。産業で体力を鍛える、そうすると兵を強化できる。兵を強化できると世界で生きていける

    • そのグランドデザインを描いたのが江戸幕府老中の阿部正弘

      • 黒船が来たときに鎖国のままではダメだ、と開国を決意

  • 開国と倒幕は別

    • 開国は最初幕府が決めた。朝廷は最初は異議を唱えたが、最終的には開国を決意。それとは別に長年の不満から薩長による倒幕の動きが出てきた。尊皇攘夷から尊王倒幕の動きになった

  • 明治維新は薩長の「暴力革命」

    • 戊辰戦争は鳥羽伏見の戦いで徳川慶喜が撤退したときに勝負は決まっていた。しかし薩長の勢いが止まらず東北を攻める。東北側からすると防衛戦争であった

  • 本書でポイントとなる人物

    • 阿部正弘

      • 幕府側で一番始めに開国を決意した。明治維新のポイントである「開国・富国・強兵」のデザインを描き動いた人。

    • 西郷隆盛

      • 薩摩の中心的存在。倒幕を推進。江戸無血開城の西軍側代表者。人望の人。明治政府になると一旦表からは身を引く、しかし、岩倉使節団が海外に行く前に依頼があり表に復帰、征韓論で負けて下野し、西南戦争で没す

    • 勝海舟

      • 幕府側の先を見る人。江戸無血開城の東軍側代表者。西郷さんと話をして話をまとめる。「ここで収めないと多くの人が死ぬ。それは日本にとって良くない。世界を考えると日本人として団結して世界と向き合う必要がある」と日本人の意識を最初に出した人

    • 坂本龍馬

      • 薩長同盟の立役者。プロデューサー的な人。人々から得たアイディアを実行する人

    • 大久保利通

      • 西郷さん、木戸孝允(桂小五郎)と並ぶ維新の三傑の1人。薩摩の人。現実主義者(西郷さんは理想主義者)。権謀術数の人。阿部正弘が描いた「開国・富国・強兵」のグランドデザインを大きく進めた。「開国・富国・強兵」は阿部正弘が企画、大久保利通が大きく実行、のイメージ。しかし明治11年に暗殺される

    • 岩倉具視

      • 朝廷側の実働中心者。倒幕に向けて動く。権謀術数の人。薩長に加えて、朝廷側の動きもあり、倒幕が進んだ。明治政府後は岩倉使節団の責任者

    • 伊藤博文

      • 長州の人。大久保利通の跡をつぎ、大久保利通が描いた明治政府を大きく推進させた最高指導者、政治家。優秀な実務家

    • 山縣有朋

      • 長州の人。軍人。伊藤博文とともに明治政府の最高指導者となる。西南戦争の時に政府に都度お伺いを立ててたら手間、ということでそれをなくしたい(後の統帥権の独立の考え方)という思いを持ち、大久保利通暗殺後、軍隊を政府から独立させた


チャプター紹介

まえがき
第1章 幕末の動乱を生み出したもの
第2章 「御一新」は革命か内乱か
第3章 幕末の志士たちは何を見ていたのか
第4章 「近代日本」とは何か
半藤一利・出口治明選 明治維新 書籍ガイド
あとがき
年表

明治維新とは何だったのか――世界史から考える


読後ひと言感想(読んだ直後にブクログに投稿したもの)

 勉強になりました。
 私が今まで知っていた明治維新とは違った見方で明治維新について書かれています。博識なお二人が話されているのでそうなんだろうと思いつつ衝撃を受けた面もあります。

 明治維新とは言い換えるとグローバル化の話なんだなと思いました。グローバル化に対して各人がどう思いどう行動したか。その各人の動きや情勢が相まってその当時の未来、我々でいう歴史を作っていったんだなと。グローバル化に対しての視点の違いで、明治維新に対する評価が分かれると思いました。

 これを機に幕末についてより様々な角度で見ていき、自分なりの見解を持つようにしたいと思いました。

良いと思った点3つ
①物事には色々な見方があるんだなと再認識できた
② 自分で主体的に世界を知るということが大事だと思った。未来を知るという観点、そして自分の軸を持つという観点で。
③ すなわち常に教養が必要なんだなと再認識できた


私の読後行動

  • 明治維新をもっと勉強する


その他メモ

  • なし


おわりに

 いかがでしたでしょうか。パパッと自分の課題にマッチしているか・欲しているものかどうか判断できましたでしょうか。

 以上、パパッと見るブックレビュー『明治維新とは何だったのか――世界史から考える』でした!


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