kosaku@ごくごく真面目な名古屋のコピーライター

東京・名古屋に拠点があるデザインエージェンシーで働くコピーライターです。 あまり語られることのない「コピーライターの仕事」についてポツポツと書いていく予定です。

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東京・名古屋に拠点があるデザインエージェンシーで働くコピーライターです。 あまり語られることのない「コピーライターの仕事」についてポツポツと書いていく予定です。

最近の記事

「いいキャッチコピー」と「現場で求められるキャッチコピー」は違う?という話

こんにちは。名古屋のコピーライターkosakuです。 前回の記事で宣伝会議の講座のお話をしましたが、 受講中の若手コピーライターと先日こんな会話をしたので、 noteにも記しておきたいと思います。 そう。 養成講座で求められる「いいキャッチコピー」が 実案件のキャッチコピーとして使えるかというと、 必ずしもそうではなかったりします。 料理教室に例えると、養成講座で教える「いいキャッチコピー」は 舌平目のムニエルやビーフストロガノフといったところでしょうか。 美味しいけ

    • コピーライター養成講座はコピーライターを養成してくれるのか?

      こんばんは。名古屋のコピーライターkosakuです。 先週末に宣伝会議コピーライター養成講座の開講式があったようで、今回東京教室(基礎コース)を受講する会社の若手コピーライターから、「とりあえず開講式に行ってきました!」との報告を受けました。 当社の場合、こういった講座の受講料は会社の全負担で受講できます。ただ交通費までは出ないので、この若手コピーライターは名古屋から東京までの新幹線代を自腹で出して当日現地まで行ったようです。本人は「懇親会なかったので初回は行かんでも良かっ

      • 若手コピーライターが宣伝会議賞を受賞すべき3つの理由

        こんばんは。名古屋のコピーライターkosakuです。 今回は日本最大の公募として有名な「宣伝会議賞」についてサラッと書いてみたいと思います。基本若手コピーライターへの提言が中心となっており、特に必勝法や応募のコツといった類いの話ではないので、そういうものをお求めの方はあまり期待せずにお読みください。 宣伝会議賞はコピーライターの登竜門 まったくご存じない方のためにご説明すると、宣伝会議賞は60年以上の歴史があるキャッチコピーのオープン参加型コンペで、過去には糸井重里さんや

        • いま、コピーライターが「決して使ってはいけない」言葉

          こんにちは。名古屋のコピーライターkosakuです。 先日家の新聞を読んでいるとタイトル写真のチラシを見つけました。 皆さんご存じ、某有名チェーンのチラシですね。 美味しそうな写真の脇に次のようなコピーが添えられています。 なんだか奥歯にモノが挟まったようなコピーですが、なぜこのような物言いになっているのでしょうか? 「オリンピック観戦にはケンタッキー!」 そう大きな声で言えばいいのに。 軽々しく使えない言葉がある 広告業界の人なら当然ご存じだと思いますが、実はこれ

          「土用の丑の日」を謳ったコピーライター平賀源内に罪悪感はあったのか?

          どうもこんばんは。今日の仕事をようやく終え、昼間に買っておいた う巻きで晩酌中のコピーライターkosakuです。 旬の記事を狙っての表題なのですが、この「土用の丑の日」という言葉が江戸時代中期の発明家・平賀源内によるものだったという話は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか? 夏場に売れ行きが伸びない鰻(夏の鰻は食欲が細く痩せて美味しくなかった)に困り果てていた鰻屋が、アイデアマンと評判だった源内に相談したところ出てきたのがこのコンセプトでした。 「土用の丑の日に

          「土用の丑の日」を謳ったコピーライター平賀源内に罪悪感はあったのか?

          初めてでも「慣れてる感」が出る!インタビュー取材3つのコツ

          名古屋でコピーライターをやってるkosakuです。コピーライターの仕事に「取材ライティング」というものがありますが、ライティングは得意でも「取材(インタビュー)」は苦手なんだよな。。。という人が周りに結構いたりします。今回はそんな悩めるコピーライターやライターのために「細かすぎて誰も教えてくれないインタビュー取材のコツ」をお伝えします。 【インタビューのコツ その1】  「まず自分が何者で、これが何の取材か」を伝えるべし 「まずは名を名乗る」。初めての人と人がコミュニケ

          初めてでも「慣れてる感」が出る!インタビュー取材3つのコツ

          2050年 コピーライターはどんな仕事をしているのか?

          最近「ChatGPTみたいな生成AIが出てきましたけど、コピーライターは仕事なくならないんですか?」 という質問をコピーライター志望の学生や若手コピーライターから投げかけられることが多々ありますが、私の答えは常にこれです。 基本的にコピーライターの仕事は「フルオーダーメイド」で、そうそう簡単にフォーマットに落とし込めるほど単純ではありません。 定型文であれば生成AIで事足りますが、「その企業だけ」「その商品だけ」のコピーは生成AIにはまだ創れないでしょう。 とはいえ、未来

          2050年 コピーライターはどんな仕事をしているのか?

          短い広告コピーはなぜ「強い」のか?

          私が業務の合間にしこしこ書いているこのnoteを会社の新人コピーライターも読んでくれているようで、昨日書いた「キャッチコピーの格助詞止め」記事に対してすぐにこんな感想をくれました。 「格助詞止めで短いキャッチコピーをつくれることは分かったんですけど、どうして短いとコピーは強いんですか?」 今回はこの質問に対して、改めて考えていきたいと思います。 とりあえずAIに聞いてみた 「短いキャッチコピーはなぜ強いのか?」 頭ではいろいろと浮かんでいたのですが、言語化するのが億劫

          短い広告コピーはなぜ「強い」のか?

          「格助詞止め」を制する者はコピーライティングを制す

          先日、会社の新人コピーライターから「広告コピーってどう書くんですか?」と執拗に質問された際に私がしたアドバイスがこれでした。 分かりやすく解説すると、日本語には「〜を」「〜に」「〜へ」といった格助詞で文を終える表現があり、これを知っておくと広告コピーをつくる上で非常に有用ですよ、というアドバイスでした。文を「格助詞止め」で締め、続く言葉を意図的に「削る」ことで、広告コピーは短さを確保しながら強さを増すことができるのです。 例をいくつかあげてみましょう。 子どもたちに誇れ

          「格助詞止め」を制する者はコピーライティングを制す

          コトバはどこから「広告コピー」になるのか?

          こんにちは。名古屋のコピーライターkosakuです。 最近入社したばかりの新人コピーライターから「広告コピーってそもそもなんですか?」と質問されることが多く、そういえば何をもって広告コピーなんだっけ?と答えに窮することがあり改めて表題について考えてみたいと思った次第です。 一般的に広告コピーとは「広告表現のなかで用いられるすべてのコトバ」と規定されることが多いのではないでしょうか。いわゆるキャッチコピー(キャッチフレーズ)だけでなく、コピー本文(ボディコピー)、スペック(仕

          コトバはどこから「広告コピー」になるのか?

          公の場だけが炎上の舞台ではない

          どうも。名古屋のコピーライターkosaku(@kosaku)です。 2週間前ぐらいでしょうか、広告業界で少し大きめの炎上騒ぎがありました。朝のワイドショーでも取り上げられていたのでご存じの方も多いかと思いますが、乳がん検診を啓蒙するコンペ「ピンクリボンデザイン大賞」のポスター部門でグランプリを受賞した作品に『傷ついた』『不適切である』と多くの批判の声が集まったというものです。 広告業界の人間ならある程度知られているコンペなので、私も人ごとではないなとその様子を見ていました

          書いて書いて書きまくらないとコピーライターは死んでしまう

          こんばんは。名古屋のコピーライターkosaku(@kosaku)です。 「3日に1本記事更新」という中々に大変なオウンドメディア運営をお仕事でやらせていただいていますが、記事を書いているのはライターをはじめとするクリエイターさん。コピーライターの端くれとして「たまには自分も記事を書きたい!」と思ったりもします。 ただ自分、長い文章書くの、正直苦手なんですよね… インタビュー記事や対談記事制作で5000文字以上の文章を書くことはよくあります。 でも、これが自由演技の文章に

          書いて書いて書きまくらないとコピーライターは死んでしまう

          コピーライターが企業のオウンドメディア立ち上げ案件に携わった件

          こんにちは。名古屋のコピーライターkosakuです。 前回の更新からずいぶんと間が空いてしまいましたが、忙しぶっていたわけではありません。企業様からのご依頼でnoteを活用したオウンドメディアを立ち上げていました。タイトルは【みたすくらす】といいます。 東海エリアの地産情報を 地元クリエイターがお届けするWebメディア 【みたすくらす】 みたすくらすは、コピーライターやフォトグラファーなど様々な専門領域を持つ地元のクリエイターに連載を持っていただき、他にはない東海エリアの

          コピーライターが企業のオウンドメディア立ち上げ案件に携わった件

          知られざるコピーライターの仕事①「読み合わせ」で誤植を防ごう!

          こんばんは。名古屋のコピーライター kosaku(@kosaku)です。 今日は半年がかりで制作していた学校案内の入稿日ということで、制作チーム内で「読み合わせ」を行いました。 読み合わせというと、映画や演劇で俳優さんが台本を読み合い稽古するイメージが強いと思いますが、ここでいう読み合わせは「校正技術」としての読み合わせです。地味ながらコピーライターの大切な仕事のひとつですので、今回は改めて読み合わせ校正について書こうと思います。 【読み合わせ対象】私たちコピーライターは

          知られざるコピーライターの仕事①「読み合わせ」で誤植を防ごう!

          リアル?ありえない? ドラマやマンガの世界のコピーライター

          こんばんは。名古屋のコピーライターkosaku(@kosaku)です。  なんやかんやでもう夏ですね。。。オリンピックもどうにかこうにか開催されそうですが、私が気になっているのは7月スタートの新ドラマ。テレビ欄から面白そうなタイトルを発見してしましました。WOWOWで 2021年7月9日からオンエアされる『男コピーライター、育休をとる。』です。普段日の目を見ることないコピーライターですから、主語が「コピーライター」になっているドラマ、興味が無いはずはありません。  電通の

          リアル?ありえない? ドラマやマンガの世界のコピーライター

          似ているようで全く別物!?ライターとコピーライターの違い

          こんにちは。名古屋のコピーライターkosaku(@kosaku)です。  めっちゃめちゃnoteをサボっている風に見えたかもしれませんが、その間なんと!note proを活用したメディアプロデュースの依頼が舞い込んできました。noteをポチポチ書き始めた矢先でしたので何というか。。。タイミングってあるんですね。これはまたカタチになってきたら改めてこちらでもご紹介したいと思います。  そんなこんなで最近はライターの方とお話する機会も増えてきました。そこでしみじみ感じるのが、

          似ているようで全く別物!?ライターとコピーライターの違い