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田舎コンプレックスから得たもの。
相当な田舎コンプレックスをこじらせていた私。高校卒業後は東京に行きたくて仕方なかった。
姉が東京に住んでいたから、親の説得もたやすく、専門学校への進学と共に上京はいとも簡単に実現した。
ホームシックは皆無で、都会にはすぐ慣れた。
駅まで徒歩でいけること。
友達を家に呼べること。
親の送り迎えに頼らなくていい生活。
ひとつ隠し事が減ったような気持ち。
こういう"普通の生活"がしたかったんだ
田舎コンプレックス3
もちろん高校時代もしっかり田舎コンプレックスをこじらせていた。
ただ、自宅と高校にかなり距離があり
友達がうちに来たがる場面は減ったので
いくらか気持ちはラクだった。
しかし、思春期真っ最中。
ついに"彼氏が家に遊びに来たがる問題"が
やってくる。
これもまぁまぁ苦しいものだった。
この家を田舎を見られたら100%引かれると
思っていたし、そんな事で引く男なんてこっちから願い下げ…なんて思え
田舎コンプレックス 2
田舎コンプレックスが、急激に強まったのは
やはり中学生くらいからだと思う。
友達はいたけれど、
一度も家に呼んだことはない。
家はバレたくない。
なぜだか割と目立つグループにいたから
できればかっこいい自分でいたかったのだろう。
皆の家は普通の住宅街にあって、綺麗で羨ましかった。
普通の家、普通の住宅街、"普通"というものに憧れていた。
基本的に中学は自転車通学なのだが、
遠いのでよく親に車で
いつも出会いは突然に。
午後6時。
わたしはいま、ある場所から動けなくなっている。ある人の帰りをただただ待っている。
思い返せば、今日のお昼前。
わたしは出会ってしまった。
部屋の掃除をしながら、ふとベランダ窓のサッシをみると。
奴がいた。
奴は動かない。
2歳の息子が部屋中を走り回っているのに動かない。
死んでいるに違いない。
私は奴の生死を確かめるため、緑色のあれを手に取った。
ただどうしても奴の半径1メートル