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ヘルプマークの代わりであるきこえんまあくの発表

今回は、聞こえない当事者であり、現役筑波技術大学の学生でもある近藤ふみかずが聴覚障害者のためのヘルプマークこと“きこえんまあく”を作成した経緯、制作手段について話したいと思います。

☆作成に至る経緯


現在流通している白い十の字に赤い背景のヘルプマークだけでは、どんな障害を持っているのか一目で分かりづらい、どんなふうに支援したら良いのか声をかけづらい、といった面があると自分で思いました。また、友達や知り合いなどから同様の意見を聞いて聴覚障害版ヘルプマークこと“きこえんまあく”を作って広めようと決めました。

☆作成手順

デザイン作成
まず、現在普及している耳に斜線があるマークを使用しようとしましたが、2000年代初頭に著作権が切れていて現在使用されていないのと、万が一著作権で訴えられるととても面倒なので自分で一からマークを作る方にしました。デザインを作るにあたって、自分で原稿案を作り中国の大手企業に数年間勤めていたデザイナーと相談を重ねながら作成するという形を取りました。また、大きさは、横7cm×縦10cmにしました。

完成した聴覚障害版ヘルプマーク

☆デザイン設計


最初表裏同じマークにしようと考えていましたが、聴覚障害者は発声することが難しい方が多いことに気づいたので表にマーク裏にやさしい英語で書かれた・聴覚障害者が苦手なこと3点と配慮してほしいことについて4点を書きました。特に、配慮すべき点にあたってはただゆっくり話してもらうだけではなく短く簡潔にという意味を表すSpeaking short and simpleという言葉を含める様にしました。

裏(聴覚障害者が苦手なところ、配慮してほしいところをまとめた)

☆発注


実験的に、配布をしたかったので中国の業者に依頼をして300枚で454元(2022年5月31日;1元19.51円:合計8862円)で発注しました。また、直接業者が日本送るのは税関の面や送料のコストの面で大変だと予想したので一度深圳に位置する日本に送るための専門の物流業者にこの“きこえんまあく”を送ってそしてそこから日本に送る手続きをしました。送料は、他の品物を購入して中継地点である深圳に送ったので、221元( 2022年6月6日;1元20.2円:合計4465円)で日本に送ることができた。一番安い海運で輸入しましたが、普段は最低でも1ヶ月がのところ2週間で届きました。格安でしかも中身も壊れていなくてとても安心できる業者でありました。

☆配布実績


聴覚障害者のための学校である筑波大学附属聴覚支援学校(唯一の国立聾学校)
京都府立聾学校 (日本で一番古い聾学校)
愛知県立豊橋聾学校(3番目に古い学校、筆者の母校)
The Singapore Association for the Deaf (シンガポールのろう連盟)
Ukrainaから日本に来た難民(みどり市)

☆きこえんまあくのこれから


現状、認知度が不足しているのが問題です。聴覚障害団体と協議してどのように認知度を上げていったらよいかPRしたら良いかを練っています。感覚過敏や発達障害が理由で、マスクが付けられないという意思表示ステッカーを制作したわけがありますくプロジェクトの方とコンタクトを取ろうと考えています。

☆著作権登録


著作権登録が2022年8月に完了しました。

著作権登録の証明書

#近藤史一

問い合わせ

kondofumikazu@icloud.com

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