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誰が僕を殺したの。心に刺さる現代詩。

みんなが少しづつ嫌いだった

なんとなく

嫌いだった。

なんとなく

心のなかに

ふつふつと

なんとなく

クリオネが

何匹も湧いてくるような。

そんな感情に

名前をつけたら

たぶん

僕は僕として

終わる気がして

なんとなく

その湧いてくる

クリオネに

餌をやる。

知ってる?

クリオネって

よく見ると

醜くて

恐ろしいことを

なんとなく

自分自身に

問いかけながら

暗闇の中

光るクリオネを

愛おしくも

憎しみも込めながら

なんとなく

餌を与える。

あれ

なんとなく

いまって

なんの

ために生きてるの

ふと

考え出す思考は

年齢を

幸福度と

することを

やめてしまったのかな。

シワの数だけ 

経験や

喜びを

感じるはずではないのかな。


ふとまた

クリオネが

笑った気がした。


餌の代わりに

石を投げた

たくさんのクリオネが

こっちをちながら

死んだ。

なんとなく

なんとなく

わかってしまった。

ああ

そうか。

たぶん

本当は

なにもなかったんだろうな。

そうだろうな。

そこに

大量に死んでる

クリオネは
僕ではない。


だけれども
どの

クリオネも
僕を

見続けてる。

助けて欲しいの?

助けてほしくないの?

どっちって?

聞いてみたら

みんな

知らんぷりをした。

死んでるくせに。

そう
ぼやきながら

そこを
あとにする。

そうだろう。

僕の本音は
ないのだろう。

僕はないのだろう。

僕の形の
僕でないもの。

なるほど。

誰が僕を殺したの。

ふと

誰もいないのに

呟いた。

周りに誰もいないから

いいものの。

聞かれたら

ただの

変なやつだ。

でも

いいのかも。

僕は僕ではなく

僕は僕じゃないから。


誰が僕を殺したの


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