昆虫・動物の内なる生命はあるのか?
「意識」を含めた精神世界は自然科学の最後の砦かもしれません。過去にも何度か触れてきました。
「人工意識」という言葉が含むように、「意識」は人類の高度な精神現象を意識しています。(分かりにくい。。。)
ただ、人類特有かどうかは全く分かりません。むしろ、それこそが人類の思い込みかもしれません。
Nature誌に興味深い記事が投稿されています。
ようは、
昆虫・動物も意識をもっているのではないか?
という話です。
4/19に「動物の意識についてのニューヨーク宣言」が発表されました。下記が公式サイトです。
ここに書かれている証拠が何を指しているのかは分かりません。
意識は定義から決まりがありませんが、この宣言では「主観的な経験を持つ能力」を指しているようです。
古典的なテスト方法として、自己認識を示す「ミラーテスト」が挙げられています。
まだ人口に膾炙しているとはいえませんが、これに従うと人間以外の哺乳類系でも合格しています。
哺乳類以外でも、意識、または高い学習能力を持つ生物としてタコが知られています。タコについては過去にも触れたので、興味ある方はこちらで。
一点だけ書いておくと、タコの神経細胞(我々の脳相当)は頭でなく8本の手足それぞれにあります。(頭は内蔵だけ)
さらに冒頭記事では、タコは痛みを感じているような挙動も紹介しています。
そして昆虫も、AIの参考(ルンバが有名)にするなど、高い能力が知られています。こちらも過去にその不思議な機能について触れた記事を載せておきます。
現時点では、人類以外の動物・昆虫が意識を持つことを示す決定的な証拠はありません。
ただ、厳格に言えば、そもそも我々人類にとっても、意識があることを証明できるのは自分自分だけです。
意識をもっているかのようにふるまう見た目だけ人間を「哲学的ゾンビ」と呼び、これもまだ解けていない難問です。
とうことで、冒頭のような宣言が、議論を刺激すること自体は健康的だと思います。しかも署名一覧を見る限り色んな学問分野の専門家がそろっていて、多角的な議論が期待できます。
最後に冒頭記事で印象的な文を引用して締めにします。
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