結び目レーザーが次世代の科学技術をシャープに切り拓く
現代の科学技術で欠かすことのできないものは「レーザー」です。
日常に溶け込んでますが、要は光を整理整頓して放射する技術です。
1つだけ解説サイトを載せておきます。
上記サイトで波長ごとの用途が載っているのでそのまま引用します。
450〜635nm:室内照明・プロジェクター
400〜800nm:記録・読込・感光・測定
800〜980nm:感知・通信・医療・加工・測定・光通信
1,300〜1,600nm:長距離光通信
これを見るだけでいかにレーザー技術の恩恵を得ているかが分かりますね。
このレーザーですが、今次世代の技術が開発されています。
ようは、
結び目レーザーがより安定的な周波数を実現し、それが科学技術をさらに進める可能性を秘めている、
という話です。
結び目レーザー、はやや宣伝文句なので分かりにくいと思います。
ざっくりいえば、レーザーは光の集合体でその足並みをそろえているわけですが、外部環境からの刺激で乱れることはあります。
それを結び目のごとく1つ1つの波(パルス)を紐づけることで、ある場所で揺らされて足並みが崩れても、他の波との結び目がしっかりとそれを支えて立て直すという仕組みです。(ちなみに専門用語では、トポロジカル時間モードロックと呼ぶそうです)
上記の用途であげているように、レーザーはセンサーや通信で多用されます。重要なのはその安定性なので、技術全体を底上げする可能性があります。特にノイズや振動に弱いシーンではすぐに活躍できそうです。
もっといえば、周波数(1周期の波の数)はコンピュータでも計算の土台として重要な役割を持っており、どこでも安定的に使える次世代コンピュータへの応用も考えられます。
今は電子の動きですが、光にすることで、安定性だけでなく処理速度やエネルギー効率面でもプラスにはたらきそうです。
今回の原理とはことなりますが、過去に「光コンピュータ」についてふれたので、関連として載せておきます。
表現はともかく、これが実用化されたら基礎科学にすら影響をあたえるかもしれません。
2023年のノーベル物理学賞は、超早いシャッターの原理を発明した科学者に行われました。
これで、文字通り原子の中の電子の動きがより滑らかに見れます。(従来はその過程は推測)
つまり、いかに高速で安定的な光パルスをつくれるかは、物理をはじめとした基礎科学を底上げできる可能性を秘めているというわけです。
呼び方ですが、「結び目」だとぴんとこないので、記事後半にのっている「くし形レーザー」のほうがまだなじみやすいかもしれません。
ということで、凄い技術なので、同時に我々が親しめる呼び方も早く固めたいです☺
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?