火星への移住シミュレーションが開始
今のところ、人類の惑星移住先候補は「火星」です。
ベストとはいえませんが、大気・距離・気温などを鑑みると、消去法では一番現実的です。
地球を離れて長期間他の惑星ですむには、いくつか人体に与える影響への課題があります。
簡単に列挙します。
1.重力が異なることによる影響→骨密度、生殖機能は既に確認済み
2.宇宙線を浴びることによる影響→放射線被ばくと同じ。
3.呼吸成分の違いによる影響→現状はなさそうだが長期間では未知数
4.心理的な影響→特に密閉空間かつ閉じた社会生活による影響は未知数
そのほか、衣食住もありえそうですが、ある程度は疑似的に地球環境に近づけられるものは割愛します。
で、このうち4についてはちょうどいま、火星滞在シミュレーションの応募が受付開始されています。
タイトルだけ見たら「?」が頭を周回軌道しましたが、よくよく考えると我々は地球に住んでいるから「地球人」。ということは「火星人募集」であってますね。
応募したい、と反射的に感じた方のために条件と審査基準を乗せておきます。
・応募資格:健康な30~55歳の米国人で、非喫煙者で英語が堪能。
・選考基準:宇宙飛行士基準。工学、数学、生物学、コンピューター、物理学などの分野または関連する医学などの修士課程修了が必須。宇宙飛行士の運動テストにも合格する必要があるほか、それぞれの専門分野で2年以上の実務経験、または1000時間以上のジェット機操縦経験。
・・・実質宇宙飛行士をガチで目指す人向けですね。
実は、今回の実験は以前から行われています。
以前に読んだ記事を乗せておきます。
この記事では、生活条件も書いているので列挙しておきます。
・外界と接触できる手段はEメールのみ、しかも地球と火星の間の通信時間を再現すべく20分遅れ。
・必要なものはすべて最初に持ち込む必要がある。例外的に水は2カ月おき、食料は4カ月おきに配給。
・ドームの外に出るためには重い宇宙服着用義務。
・ときどきアクシデントのシミュレーションもあり、停電とか道具の故障、強い放射線からの避難、といった状況への対応。
実際過去は、何気ない事(好きなお菓子をとった、とかのレベル)人間関係のトラブルも起こったようです。
いやあ1年間ですから、確かにピリピリしますね。私は絶対に無理です。。。
ということで、プライベート空間の確保はVR等を活用してでも必須化と思います。または精神的にタフになれるような手術・療法を施すか、でしょうか。
まだ火星に到達するのはだいぶ先になりそうですが、今から多面的なシミュレーションは意義があると思います。
ぜひ火星人を目指す資格のある方はチャレンジしてみてください。
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