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アインシュタインの十字架が発見される

なかなか刺激的なタイトルですが、この記事がネタ元です。

ようは、
重力レンズ効果でアインシュタイン十字架という珍しい現象が見つかった、
という話です。

重力レンズは、提唱者の一人アインシュタインの名前で呼ばれることもあります。過去にその由来について触れた記事を紹介します。

重力レンズにも万華鏡のごとく多様な見え方があり、その1つが十字架状にみえる今回の発見です。

今回が初というわけではないようです。

1985年に歴史上はじめて「アインシュタインの十字架」を観測しました。

冒頭記事内にある美しい画像を引用しておきます。

出所:冒頭記事内の図(Credit: NASA/ESA/STScI)

その後、1987年にさらに光がリング上に並んだ「アインシュタインリング」がみつかり、その後に何十もの類似光を記録していて、今回新たに国立光赤外線天文学研究所(NOIRLab)が、改めてアインシュタインの十字架が観測されました。観測所も添えておくと、南米チリにある超大型望遠鏡(Very Large Telescope:VLT)です。

次に今回見つかったレンズ元の銀河について、元記事から要約します。

まずレンズの役割となった銀河は、約 59 億 9,800 万光年離れたところにあります。
そしてこのレンズが映すさらに遠方の銀河は、111億7,900万光年以上離れています。

画像も引用しておきます。真ん中がレンズ、その周辺の4つがレンズが映し出したより遠くの銀河です。

出所:冒頭記事内の図

美しさを愛でるのもいいですが、科学的にもこのレンズは意味を持ちます。

記事の最後にふれてますが、もしそれが超新星で、かつ何百ものレンズ像を解析することができたら、宇宙膨張の物差しの役割にもなるハッブル定数をより精緻にすることができます。

こちらについては、過去にも投稿したので引用しておきます。

このあたりは、データ解析なのでAIも活躍しそう、すでにしていると思います。

まずは今回のようにその美しいリングをこれからも楽しみつつ、科学のブレークスルーを期待したいと思います。

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