半串

だって、恋したいもん! 80年代後半… 主人公は京都の公立高校に通う高校二年の「…

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だって、恋したいもん! 80年代後半… 主人公は京都の公立高校に通う高校二年の「渡邉理佐」。 ふとしたきっかけで一人の男子生徒に恋心をもった、少し内気な少女の物語です。 ラスト…きっと笑顔で涙しているでしょう。

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はじめまして

1980年代後半… 主人公は京都の公立高校に通う高校二年の「渡邉理佐」。 ふとしたきっかけで一人の男子生徒に恋心をもった、少し内気な少女の物語です。 中学からの親友、小林由依と守屋茜… そして彼女を取り巻く登場人物たちが描く青春ラブストーリー。 あなたも恋がしたくなるかも……?♡ それでは彼女の恋の行方を温かく見守ってあげてください。 第一話はこちら ↓

    • 聖地巡礼(=AKANE=篇)

      それでは本編篇に続きましてスピンオフ「=AKANE=」篇です。 この話ではほとんどが学校と船岡山公園しか出て来ないのですが… とりあえず紹介しておきますね まずは、 理佐、由依、茜の出会った烏丸中学です。 ちゃんと実在している中学校です。 これは理佐たちの住んでいるところを設定していたので、 そこからじゃぁこの学校辺りかなぁ~て勝手に決めてしまいました。 実を言うと私とは縁も所縁も無い学校です そして理佐の通ってた小学校で室町小学校です。 ここも実在の小学

      • 聖地巡礼(本編篇)

        いつかはやってみたいと思っていた聖地巡礼… 気候も良くなり今日はお天気も良かったので行ってまいりました。 あ、もちろん自身の作品「だって、恋したいもん!」と、スピンオフ「=AKANE=」のですよ この物語に出てくる場所はほとんどが実在しているので機会があればと思ってはいたのですが… それでは早速、この物語の舞台となる理佐たちが通う学校です。 作中にも少し説明がありましたけど、 ここは明治に女学校として開校された校舎をずっと使っていたのですが、 数年前に建て替えら

        • だって、恋したいもん……ある日

          少し暑さも落ち着いて来た10月のある日… カランコロ〜ン 優子「いらっしゃ〜………」 優子「あーら、今日も二人揃って仲良いねぇ〜♪」 義雄「えー、優子さんからかわないでよー」 優子「今日は学校昼まで?」 義雄「うん、もう試験前だから短縮授業なんだよ」 優子「あ、そっかぁー中間かぁ〜……懐かしいねぇ〜」 義雄「大人は勉強しなくていいからいいよなぁ〜」 優子「あら、それ言っちゃあ『子供は勉強してたらいいからいいよなぁ〜』てなるわよ」 義雄「え?そんなに大人って

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        はじめまして

          実写版キャスト発表!!

          小説「だって、恋したいもん!」の実写版のキャストが決定しました。 メディア解禁に先駆けて本編を公開していたnoteにて先行発表させていただきます。 クランクイン等の日程につきましては追って発表させていただきます。 詳細のお問い合わせにつきましては「だって、恋したいもん!製作委員会」へお願いいたします。 決定いたしましたキャストは以下の通りです。 キャスト(敬称略) 渡邉理佐   →矢吹奈子 小林由依   →池田エライザ 守屋茜    →芳根京子 小池美波   →福

          実写版キャスト発表!!

          =AKANE= あとがき

          スピンオフ「茜」、お楽しみいただけましたでしょうか? 本編「だって、恋したいもん!」を書いているときに、設定で茜は過去に「何かあった」としていたのですけれども… その「何か」は特に決めてはおらずに物語を進めてしまって、 書いていながらもどのタイミングでどんな話を出してこようかと考えてはいましたけれど、 あまりそっちに頭がいってしまうと本編が迷走してしまいそうだったのでひとまずは置いておくことにしました。 それに本編中にサブキャラの話を出してくるとワンピースみたいに超

          =AKANE= あとがき

          =AKANE= 【最終回】第二十話 渡り廊下

          「茜………」 と、木陰から出てきたのは理佐と由依だった。 理佐「茜……」 由依「追いかけなよ!」 茜「そんなこと出来ないよ……」 由依「でも……行っちゃうじゃん!」 理佐「もう会えなくなっちゃうじゃん!」 茜「あいつが決めたことだもん……」 理佐「でも……」 茜「いいんだよ!あいつの夢、邪魔したくないから……」 由依「強がっちゃって……」 茜「もし今あいつを引き止めに行ったらその方が後悔するよ」 理佐「それでいいの?」 茜「それにあいつ……帰ってくる

          =AKANE= 【最終回】第二十話 渡り廊下

          =AKANE= 第十九話 夢

          勇次「………オレ………」 茜「……何?」 勇次「ここで茜とトレーニング出来るのも今日が最後だ……」 茜「え…………」 茜「え、どう言うこと??」 勇次「親父の仕事の都合で転校しなきゃいけなくなった」 茜「え………」 私は彼との時間がずっと続くものだと思い込んでいた…… 茜「転校て……そんな急に……」 勇次「ひと月ほど前にチラッとは聞いてたんだけど……オレにとっては『またか、今回は早かったな』ぐらいのもんだった」 茜「え……本当に転校するの?」 勇次「あぁ

          =AKANE= 第十九話 夢

          =AKANE= 第十八話 最後

          そして秋風が冷たくなってきた11月の下旬… 彼は授業を休み部活でも勇次の姿は見られなかった。 学校を休んだことがなかったので不思議に思って近くにいた男子部員に聞いてみた。 すると家の事情で休んでいるそうだった。 その時はさほど気にも止めなかったけれど、 次の日もその次の日も勇次は来なかった。 さすがにどうしたのかと思ったが、この時に私は彼の家も電話番号も知らないことに気づいたがどうしようもなくただ時間が過ぎるのを待った。 日曜になれば会えるだろう… 体調が悪く

          =AKANE= 第十八話 最後

          =AKANE= 第十七話 名前

          秋季大会も終わった次の日曜日… いつも通り私たちは船岡山公園でトレーニングをしていた。 最初の園内五周も彼とほとんど同じペースで走れるようになっていた。 広場でストレッチをしていると彼が話しかけてきた。 樋口「惜しかったな…」 茜「うん、でも決勝の内容はあっちが明らかに上だったよ……やっぱ橘は強いわ」 私が決勝で当たった橘高校は私立高校で特にテニスとバレーは力を入れている女子校だ。 樋口「今年度はあと近畿選抜だけだな、大きな試合は…」 茜「うん」 樋口「勝ち

          =AKANE= 第十七話 名前

          =AKANE= 第十六話 秋季大会

          そして夏休みも終わり、体育祭があり文化祭があり… 中間試験も終わりいよいよ秋季大会が始まった。 この秋季大会の成績が来年のインターハイ予選の参考になるので他校の選手たちもしっかりと準備してきているはず。 私も相当練習してきたので新人戦を上回る成績は残したい。 彼も同じだろう… 新人戦で惜しくも逃した雪辱を果たしたいはず。 私たち女子テニス部は円陣を組み皆で気合を入れた。 すぐ隣では男子テニス部も同じように円陣を組んでいた。 そしてそれぞれがアップをするために散

          =AKANE= 第十六話 秋季大会

          =AKANE= 第十五話 隠し事

          茜「あ〜ぁ……何か一番知られちゃいけないのに知られちゃったかな……?」 茜「いや!でも別にそんなつもりじゃないんだから」 と、私は自分に言い聞かせて船岡山公園へと向かった。 そしてその日も彼と一通りのメニューをこなして家に帰った。 夕方になると理佐と由依が家に来た。 茜「どうしたの?」 と、聞くと… 理佐「聞いたよ、美波に♪」 茜「ちょっと、もぉー!どうせろくな伝わり方してないでしょ?」 由依「スポ根茜が恋に堕ちちゃったって♪」 茜「ほらもぉーあいつー!!

          =AKANE= 第十五話 隠し事

          =AKANE= 第十四話 余計なこと

          夏休みも部活は毎日あり、グラウンドを広く使えるようにとバレー部と午前午後を交代で使うようにしていた。 午後の部活のときは私は朝の日課のランニングをしてから部活に参加し、午前の部活のときは早朝のランニングからの部活で、午後からは彼と二人で船岡山公園へ行ってトレーニングしていた。 そんな彼とのトレーニングが私は楽しみだった。 彼がどう思っているかは多くを話さない性格だったので、その表情から読み取るのは難しかった。 ただ彼は私の足りないポイントを的確にアドバイスしてくれるの

          =AKANE= 第十四話 余計なこと

          =AKANE= 第十三話 レギュラー

          新人戦が始まり一年生の部員は全員参加した。 ただやはり街中の公立高校のレベルではたいしたことはなくほとんどの生徒は一回戦負けであった。 ただ冬優花はそんな中、三回戦までは進んだもののそこで惜しくも敗退した。 私は彼との練習の成果か冬優花との居残り練習のおかげか、ベスト8まで進んだがそこでストレート負けをした。 そして彼は… 決勝まで進みフルセットまでもつれ込んだが負けて準優勝だった。 目標にしていた優勝には届かなかった…… 彼はベンチで頭からタオルを被りうなだれ

          =AKANE= 第十三話 レギュラー

          =AKANE= 第十二話 同じ目標

          樋口「ちょっとボール打つから付き合ってくれよ」 と、言われて広場の方へ行き彼とコート一面分ほどの距離をとり構えた。 そして彼がフォアハンドで打ったボールを私は返した。 それをまた彼が返して、を繰り返しラリーをしているうちに徐々に彼のボールが重く感じ返すのに精一杯になってきた。 さすがに男子の打つ球は違う。 ただ私も負けず嫌いなので打ち負けないように必死で返した。 何回ラリーが続いただろうか、 私はミスショットをしてエッジで弾いたボールは大きな放物線を描いて彼のも

          =AKANE= 第十二話 同じ目標

          =AKANE= 第十一話 一ヶ月

          朝のランニングを一週間続けて、土曜日の早朝にはタイムは一時間二十分を少し切っていた。 そして日曜日、先週より三十分ほど早く家を出た。 公園に着くとまだ彼は来ていなかったので一人でストレッチを始めていた。 少しすると彼が自転車で向かって来るのが見えた。 自転車を停めて彼は、 樋口「今日も来たのかよ」 と、言った。 茜「来るよ!来るって言ったじゃん!」 と、言うと彼は… 樋口「ふぅ〜ん…」 と、言ってストレッチを始めた。 そして一通りのルーティンを終えると走

          =AKANE= 第十一話 一ヶ月