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=AKANE= 第十六話 秋季大会



そして夏休なつやすみもわり、体育祭たいいくさいがあり文化祭ぶんかさいがあり…


中間試験ちゅうかんしけんわりいよいよ秋季大会しゅうきたいかいはじまった。


この秋季大会しゅうきたいかい成績せいせき来年らいねんのインターハイ予選よせん参考さんこうになるので他校たこう選手せんしゅたちもしっかりと準備じゅんびしてきているはず。


わたし相当練習そうとうれんしゅうしてきたので新人戦しんじんせん上回うわまわ成績せいせきのこしたい。


かれおなじだろう…


新人戦しんじんせんしくものがした雪辱せつじょくたしたいはず。


わたしたち女子じょしテニス円陣えんじんみな気合きあいれた。


すぐとなりでは男子だんしテニスおなじように円陣えんじんんでいた。




そしてそれぞれがアップをするためにらばった。




わたしは冬優花と一緒いっしょにストレッチからはじめた。


冬優花「茜、最近さいきんすごいよね…部内ぶないじゃらずじゃん」


茜「うん、まぁでも他校たこうはもっとすごいのいるからね…けないよ」


冬優花「今回こんかい優勝ゆうしょうもあるんじゃない?」


茜「さすがにそこまではどうかわかんないけど……でもねらえるもんならねらいたいね」


冬優花「男子だんしは樋口がまた優勝争ゆうしょうあらそいするんじゃない?」


茜「そうだね」


冬優花「アベック優勝ゆうしょうとかでいいなかになっちゃったりしてぇ〜♪」


茜「なにバカなことってんのよ!真剣しんけんにやらないと!冬優花だってベスト8はねらっていくでしょ?」


冬優花「うん、わたしあそんでたわけじゃないからね!」


彼女かのじょ一年いちねんでは期待きたい選手せんしゅだった。


そして大会たいかいすすみ、わたしかれも冬優花も順当じゅんとうがっていった。


生徒せいと健闘けんとうはしていたが三回戦以上さんかいせんいじょうすすむものはいなかった。


冬優花はベスト8にはいったものの準々決勝じゅんじゅんけっしょう敗退はいたいした。


そしてわたしかれとも決勝けっしょうまでがり決勝戦けっしょうせん隣同士となりどうしのコートでおこなわれた。


かれ一緒いっしょにトレーニングしてきてやっとここまでこれた。


となりりにいるかれかんじながらプレーをした。




さき勝負しょうぶがついたのはかれほう


2セット先取せんしゅして見事みごと雪辱せつじょくたして優勝ゆうしょうした。


一方私いっぽうわたしほうはフルセットまでちこんだものの勝利しょうりすることは出来できなかった。


これまで女子じょしテニスではベスト8以上いじょう成績せいせきのこしたものはおらず「快挙かいきょ」だと顧問こもん大喜おおよろこびしていたが、わたしくやなみだまらなかった。



冬優花になだめられてなんとか閉会式へいかいしき参加さんかした。




そのどうやってかえったかなどほとんど記憶きおくにないほどくやしくてなみだながつづけていた。




第十七話へつづく…



=AKANE= 第一話はこちら




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