山梨で「キッチンのある八百屋」はじめます。
「& MARKET」をOPENします
コンセプトは「キッチンのある八百屋」
飲食店でもない、惣菜店でもない、「キッチンのある八百屋」を始めます。
お店のテーマは美味しい野菜、果物などの食材を買ってもらうことです。
文字通り八百屋なのに「キッチン」があります。
「クックパッドマート」というサービスを立ち上げて5年間ずっと食品流通に関わり続けていました。小売の現場では「定番の食材」や「特売の食材」以外、全く見向きもされません。
そのためにクックパッド時代は「オンラインまぐろの解体ショー」や「朝どれしらす漁」などといったようなオンライン催事を100以上やってきました。
「こうやって食べると美味しい」という一言があるだけで良い食材は面白いように売れていきます。
これをやるだけで、価値がないと思われている食材も一気に飛ぶように売れます。そのための武器として我々は売り場にキッチンを作ります。
1店舗目は、甲府の武田通り(武田神社のある通りです)で、甲府駅から徒歩10分、山梨大学から徒歩数分の場所にOPENします。
「& MARKET」という名前に込めた思い
お店のタグラインは「キッチンのある八百屋」や「キッチンのある食材店」にしようと考えていたのですが、肝心のお店の名前を決めていませんでした。
色々考えた結果、「& MARKET」という名前にすることにしました。
スーパーマーケットの台頭やモールの登場により、いつからか買い物が「目的」になってしまったと思います。それまでは商店街や八百屋などこういった存在は生活の導線上にあったものでした。ついでに買うという買い物が多かったわけです。
仕事帰りに「今日はすき焼きどう?安くしとくよ」と精肉店に声をかけられたり「ナスが安いよ!焼きなすで一杯どうよ」と八百屋に声をかけられて料理する、といった時代ではもうありませんが、その時代の買い物は楽だったし、料理の発想も見つけやすかったんじゃないかとも思います。
今日何作ろう?というのをいつの間にか自分の頭で考え、自分で買い物を目指していくという時代になってしましました。
先ほども話したように、私たちはキッチンのある八百屋(食材店)を作ります。時には食べてもらったり、時には一緒に作ったり、そういった料理の成功体験、真似してみたい!という瞬間に食材を買ってもらいたく、
「& MARKET」という名前にしました。
どんな業種ともコラボしていきたいという思いがあります。フェスで野菜を売ったり、学校の行事で野菜を売ったり、飲食店やベーカリーの軒先で売ったり、出張販売も積極的にやっていきたいと思います。どんな人ともコラボできる
& MARKET。気に入っている名前です。
7月10日からのプレオープンを目指し、8月から正式オープンします
急ピッチでお店づくりや伴走してくれる生産者巡りなども行っていますが、8月に正式オープンします。
また、7月はプレオープン期間として「こっぺ食堂」やりまくります。ぜひみんなご飯食べにきてください!
キッチンのある食材店の仕組み
ダイレクトトレードで直接仕入れた食材を販売
食材については、すべて県産の食材を販売します。いわゆる地産地消がしたいというのではなく、わざわざ外の食材に頼らなくても美味しい料理は毎日作れるからと考えているからです。
山梨は地形に恵まれて果樹・野菜に特に向いています。標高差もあるので端境期の野菜不足もうまくカバーできます。
それに、直接仕入れることで、ストーリーをつなぐことができます。天気の話から始まり、料理のトレンドや作り方、いろんな日々の会話から新しい作物が生まれるといっても過言ではありません。買い物するお客様から学ぶこともあれば、生産者から消費者が学ぶこともたくさんあります。
こういうふうに食べて欲しくて、この野菜を作っている、というストーリー以上に料理したくなるストーリーはありません。より一層美味しくする工夫です。
過去1年で出会った食材や美味しい理由というのはこの記事にも書いています。
生鮮販売と合わせて加工も行う
お野菜は取れた分、すべて買い取ります。
もちろんすでに行き先が決まって農家さんも多いですが、道の駅や自分達での小売などは中々負荷も高く、寝る間を削ってやっているという方も少なくありません。
私たちにはキッチンがあるので、買い取りすぎたお野菜も一次加工・二次加工することで、「経日劣化」ではなく「経日優化」させることができます。我々が食材を買い支えることで、もっと生産者の皆さんがやりたいことに集中できることを目指します。
加工もテーマをつけます。いわゆる3J1Dと言われるようなありきたりな農産物加工ではなく、毎日の料理で使って欲しい形に寄り添って商品や業態開発します。
今は梅や摘果したフルーツなどでかき氷用のソース加工を行っています。甘酸っぱい酸味を活かした商品作りが特徴です。
他にも地元の名物になるような商品作りや、新しいこの地域にあった食文化を作れたら良いなと思っています。
捨てない食材店づくり
ジャンクフードという言葉があります。文字通りJUNK(ゴミ)を活用したフードです。最近だとB級グルメとか読んだりすることもありますが、地域には必ず都市部への出荷によって廃棄されるようなものから生まれた新しい食文化というものがあります。
私たちはそういった新しい文化をどんどん作っていけたら良いなと思っています。アップサイクルのカルチャーを食の領域にも新しく作っていけたら良いと思っています。
最初のお店は山梨大学キャンパスからすぐ。学生に安くどんどん食べてもらえるような商品も作っていきます!
この事業を通して2つのことを達成したい
食品のサプライチェーンを利益の残る構造にし、誰でも働けるサステイナブルなモデルを作りたい
食の流通において、利益を残している会社というのはそうありません。スーパーマーケットなどの小売現場はオペレーション簡略化をやりすぎた結果中間業者が多く仕入れ単価が高く特に利益が残りません。
大手を中心とした食品メーカーは新しい商品を出し小売店の棚を取るために多額の広告宣伝・販促費をかけます。
飲食店もこの中では利益率はまだ良い方ではありますが、規模が小さく経営者の収入が少ないという現状があります。
我々は利益が残る構造にするためにも、この「キッチンのある食材店」というコンセプトに挑みます。ピッカピカの新鮮な食材をダイレクトトレードで適正価格で仕入れることで、仕入れ原価を押さえ、規格外や不人気の食材に息吹を吹きこむ加工食品を作ることで利益を生み出します。飲食や生鮮販売を入り口として設計しているため、集客にお金をかけることはありません。
このやり方で、私たちは20%以上利益が残る仕組みというのを目指そうと思います。
料理する人を増やすことで、孤独な人を減らしたい
もう一つ。それは、孤独に関する問題です。日本において特に深刻な問題として、若者や高齢者の孤独問題があります。
生涯未婚率は東京都では、男性では33%を超えました。単身世帯率も2050年には40%以上になる見込みと言われています。
自分は料理したいと思える時、その時は必ず周りに料理を振る舞いたい人がいます。逆にいうと、料理を振る舞いたい人がいるから、料理するといっても過言ではありません。
日本人は家族以外のつながりを作るのが苦手と言われています。料理することで人とたくさんつながる、社会とつながるきっかけになれればいいと思っています。
私たちは、キッチンのある食材店を通じて孤独に関する問題にも向き合っていきたいと思います。
契約農家さんを引き続き募集しています。
私たちのお店は7月からプレオープンし、8月から本格稼働していきます。
前回のブログでも募集記事を書かせていただきました。
ぜひこの記事も読んでください。
私たちの特徴は、
ストーリーをつなぐための直接契約、集荷の流通モデルづくり
梱包や出荷負担の少ない商品の受け渡し方法
ただ仕入れるだけでなく、「一緒に食材を創り上げる」というコンセプトでお互いフィードバックしながら食材に向き合う
の3つです。
ぜひ一緒に動いていただける生産者の皆様からのご連絡お待ちしております!
一緒に働ける仲間も募集します。
小さい組織、小さい規模で自己満足にとどまらず、この流通モデルの仕組みは山梨全体に、そして最終的には世界各地で実験していきたいと考えています。
食材を追求したい独立志向の若手シェフ
地域の特徴を活かした事業づくりに挑戦したい人
ぜひ興味を持ってくれた方は、ご連絡ください。現在もSNSで連絡くれた2人と3人チームで活動を始めています!
Twitter:https://twitter.com/koppe_jp
Instagram:https://www.instagram.com/koppe_jp/
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