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人生の先生は子どもたち

小さい人への態度で分かる本性

保育園で勤めていると、いろいろな子がいて、いろいろな先生がいて、いろいろな親がいます。そこで学んだことと、今まで読んだり、聞いてきたお話が、あなたの子育てや人生の学びになればと思い、これを書きます。

人は、自分より小さい者や弱い者に対してどういう態度をとるかで、その人の思考パターンが分かります。
例えば、妹が生まれたばかりのお姉ちゃんがせっせと世話を焼こうする場面を想像してみてください。お姉ちゃんの中には、妹がかわいい・愛おしい・お世話したいという純粋に愛したい感情がうまれています。だけど、お姉ちゃんが3歳だったとしたら…その姿を見ているお母さんはハラハラします。心配で任せられない・不安・妹を守りたいという、信用できない感情がうまれます。お父さんは、育児をお母さんにまかせっきりでした。安心して任せていました。自分が出る幕ではない。その方がうまくいくと思っていました。

違うパターンもあります。
妹が生まれたばかりのお兄ちゃんは無関心だったとします。お兄ちゃんは、目の前の車やブロックのおもちゃに夢中です。むしろ、僕のお母さんが妹にとられたかのような気がして、ズルイ・嫌だ・ママを返せという嫌悪的な感情がうまれます。その姿をみたお母さんは、お兄ちゃんに対してもっと優しくね・妹は大事なの・お兄ちゃんも大事なのよ・でも余裕がないの、わかって?という慈しむ気持ちを伝えたいという感情がうまれます。お父さんはお兄ちゃんの姿を見ていて、教育しなければと思い立ちました。だから、お兄ちゃんに愛情をもって厳しく伝えるようにしました。これが、お兄ちゃんの為だと思って。ちなみに、妹にはなぜか厳しくできず甘くなってしまいました。これが、男と女の違いだそうです。

違うパターンもあります。
妹が生まれました。家族みんな無関心です。おばあちゃんがやってきて何とかお世話をして大きくなりました。その家族はみんな、それぞれ関心があることだけをし、本当の愛情を知りません

違うパターンもあります。
妹が生まれてきました。その子は誰がみても分かるほど奇形児としてこの世に産まれてきました。お姉ちゃんはそれを見て、最初は受け入れられませんでした。でも一緒に過ごすうちに慣れてきました。ある日、友達に妹をからかわれて、それから少し距離を置くようになりました。お母さんも最初は受け入れることができず何日も泣いて過ごしました。でも、お世話をしているうちに、見た目だけじゃなく妹なりの可愛さに気づき始めました。お母さんはこの子によりよい教育を提供したいと考え奮闘するようになりました。お姉ちゃんは、自分でできる事が多いので、任せっきりにしてしまいました。お姉ちゃんは、よくやっているからお母さんなりに、そこを褒めて育てていました。お父さんはそんなお姉ちゃんの気持ちを汲んで、たまに食事に出かけるようにしました。お父さんはこの家族の問題をどう解決したらよいのかに頭を使うようにしました。そして、妹にとってよい場所に引っ越しをすることにしました。

まだまだパターンは沢山ありますが、ここで1度あなたの人生の中で関わった年下の妹弟でもいいし、後輩でもいいし、近所の子どもたちでいいです。ちょっと思い浮かべてみてください。

「あなたは、その人たちにどういう風に接して、どう感じましたか?」
そこが、あなたの本性です。
愛おしさ?不安?嫌い?無関心?教育対象?問題解決対象?
もしかしたら、複雑すぎて言葉にできない場合もあるでしょう。

そこに愛情がなければ、ただのエゴ。
その態度はみんなのために少し見直したほうがいいでしょう。
そこに愛があるのなら、良心です。

良心とは

良心(りょうしん)とは、両親(りょうしん)から影響を受けています。
両親の態度や感情のいい所は受け継ぎ、悪い所は手放せばいいのです。
それができるのは、愛情という良心に気づけたあなただけなのです。
実は、良心は育てることができるのです。徳となる行ないを選ぶだけです。
良心を育てるには時間が必要です。

保育士として働いている人たちは、子どもが好きで子どもがかわいいという気持ちがあったから、そういう職業に就いたのだと思います。心の底から湧き上がるあのかわいい!という気持ちがあるから、人に与えることができるのです。ただ、働いていく中で、世の中には愛情をもらっていない子もいるのを知ってしまったと思います。その子たちに一生懸命愛情をかけている保育士さんを何人も知っています。もしかしたらこれを読むあなたもそうかもしれません。愛情が基礎だから。これがその子の本性の素になるから。自己肯定感を育みたい。だから愛情を与え続けよう、と。
ただ、その良心を育てるのは本当の両親にはかなわないことも事実ですね。
そういう時、無力に感じるのかもしれません。
でも、あなたはよく頑張っているから、無理をしないでくださいね。
時間はかかるものです。

もし、あなたの目の前に良心的ではないなと思うような人が現れたら、そこは悪い見本を見せてもらっているんだ、私はそうならないようにしようと思うだけで大丈夫です。その人は変わらないし、その人は変えられない。変われるのは自分だけです。
もし、支配的にクラスや家庭をしきっている人がいたら…その人は本当の愛情を受けてこなかった人なのかもしれません。愛は与えられないと育たないのです。本当は全員生まれてきた事が愛なのですが、そこに気づける人はなかなか多くはありません。

人生の先生は子どもたち

人は誰もが愛情や尊敬を欲するのだそうです。
確かに、認めてもらったり褒められたりしたら、嬉しいですよね。
それが、わかりやすいのは子どもたちです。
子どもたちの純粋さ。本当に救われます。
親や身近な大人を求めて、ぎゅっとすり寄ってきたり、ちょこんと膝に座りにきたり、甘え上手です。毎日純粋に好きな遊びに夢中になり、かわいい笑顔を見せてくれます。あの存在に触れるだけで、わかることがあります。
見ている人の中にうまれてくる愛おしいという気持ちです。
周りをそんな気持ちにさせる子どもたちはまさに天才です。
そして、誰もがみんな天才でした。
だって、誰もがみんな子どもだったんですから。
あなたも、天才です。

もし、子どもに対して愛おしさを感じないという方がいたら、まず自分を認める所から始めましょう。子ども時代のやり直しをしましょう。自分を大切に、自分のやりたいことを素直に少しずつ始めていくといいでしょう。今からでも遅くないです。人に甘え、好きな事に夢中になってください。子ども時代を取り戻しましょう。天才時代の再出発。両親のせいにしないで、自分の中から愛情を引っ張り出しましょう。親がすべてではないことを知ってください。自分の思考パターンを知り、どうしていきたいか決めるだけ。

大人と呼ばれる年になったとしても、基本はかわりません。
良心=愛情を忘れずに、人に甘えて、好きなことに夢中になって毎日楽しければ、人生はHAPPYなのです♪
だから、人生の先生は子どもたちです。

保育園で勤めていると、いろいろな子がいて、いろいろな先生がいて、いろいろな親がいます。だから、いろんな人がみんなHAPPYになるには、子どもたちに学ぶしかありません。子どもたちはいつだって楽しんで生きています。人の思考パターンを知ることも、みんながHAPPYになれる秘訣。
本性に気づき、良心は残し、エゴは手放して、楽しく生きていきましょう。

さいごに

1つとして同じ家庭はありません。
誰が住んでいて、どんな両親に育てられて、どういう子育てをしているかは、十人十色です。
その中で、やっぱり残るのは○○ちゃんのためにという利他の精神。
その○○ちゃんのためにという愛情は尊いものだけど、今の世の中で本当にその選択であっていたのか、不安になることも多いでしょう。
だからこそ、信頼できる人を見極める目を自分で持てるようになること、信頼できる情報を探す力を自分で身につけることが大切になってきます。
そういう、肌感覚みたいなところは、良心が鍵を握っていると思います。
本当の愛情は、○○ちゃんにとって本当に良きことがわかる人じゃないと、与えられないのです。
私は、良心を磨くため今日も息子たちから人生を学ぶ母でありつづけます。

拙い文章ですが、読んで下さりありがとうございました。
どなたかのお役に立てますように。








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