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私の大好きな人の作品や、私を号泣させた作品や、私に新しい世界を見せてくれた作品 みなさんにも紹介したい作品です。
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2021年2月の記事一覧

卵の授業について先生と10年ぶりにお話ししました

卵の授業について先生と10年ぶりにお話ししました

先生とは卒業してから10年ぶりに連絡を取る。
沢山いる生徒の中で私のことなんか覚えていないだろうと、諦め半分でメッセージを送ってみたが返事はすぐに来た。

「お久しぶり、もちろんおぼえていますよ」

思わず声が漏れるほど嬉しかった。状況が状況なだけに文章で説明するととんでもない時間と長さになりそうだった為、電話でお話しできないかと尋ねるとすぐに先生から着信があった。
震える手でスマホを握る。

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女子高生の私が大好きな家庭科の先生に裏切られた話

女子高生の私が大好きな家庭科の先生に裏切られた話

家庭科の授業ではいつも先生に驚かされる。

その日も私たちは週に一度の楽しみとして家庭科室へやってきた。体験的な授業を多くされる先生だったため、座学は久々だった。今日は何をするんだろうと期待に胸を膨らませながら筆記用具を手に席に着くと、先生は言った。

「今から小テストを始めます。」

先生のその一言は、これから始まる楽しい時間の終わりを宣言したも同然だった。
テストという単語は我々学生にとって、

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女子高生の私が同級生と学生結婚した話

女子高生の私が同級生と学生結婚した話

数学や英語、古典といった勉強が大嫌いな私にとって、副教科は学校生活において最高の気分転換だった。

そもそも副教科のほとんどは美術で占められていた為、3年生にしてようやく始まった家庭科の授業はクラス中が楽しみにしていた。
家庭科の先生は笑顔のかわいい温和な女性で、私は彼女のことをすぐ好きになった。

家庭科室に集められた私たちに先生は言った。

「今からみなさんには結婚をしてもらいます」

皆が口

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お弁当に、パンダのおにぎり

お弁当に、パンダのおにぎり

 小学校・中学校は学校給食。高校のお昼は校舎近くのパン屋かコンビニで調達することが多く、たまにお弁当の日もあった気もするのだが、全然内容を覚えていない。ダイエットを理由に小さなおにぎり程度しか持って行ってなかったのかもしれない。だから、私が持つ、母のお弁当のイメージは幼稚園の時のもので、しかも、記憶にあるのは”パンダのおにぎり弁当”だけだ。

 母は若い頃、料理が苦手だった。というより、作る料理が

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