出産レポート④〜脅威の回復編〜
ぶよぶよに腫れた瞼の重みで目が塞がり、気絶するように眠りにつくも、尻の穴に違和感を覚えて目が覚める。尻の穴を内側からいたずらにくすぐるそれは、間違いなく屁の赤ちゃんの胎動であった。
このチャンスを逃してなるものかと全神経を尻と腹部に集中させ、フーッと痛みを逃しながらいきむ。比ではないことは承知の上だが、『経膣分娩ってこんな感じなのかも』と思いながら何度目かいきんだ末に、赤ちゃんは「ピッ!」とかわいらしい産声をあげた。
やった、これでようやく普通の飯にありつける。先ほどの死闘