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自営業初心者は、経営感覚をどうやって身につければいいか

夫婦で商売をしている方がよく「パートナーが商売ってものを全然わかってなくて」と嘆いているのを目にします。

あるいは事業を始めたばかりのご本人が悩んでいるケースもあるみたいです。


経営感覚ってどうやって育てれば良いのでしょうか。

自身も起業経験があり、飲食店の女将歴9年の私が思うところ、やってきたことなどを書いてみます。



つねに「提供側の立場」で考えるクセをつける

今までずーっと雇われで働いてきた人が、いきなり経営感覚を身につけるって簡単なことじゃないです。

私が二十歳で初めて自分のお店を持ったときは、経営のケの字も知らないズブの素人でした。

なにせ飲食のアルバイトとキャバ嬢ぐらいしかしたことがなかったのですから、当たり前です。


キャバ嬢は個人事業主に近い仕事ですが、当時はそんな意識は全くなく、ただただ少しでもたくさん時給を稼ぐことだけを目的にやっていたんですよね。

だから自分で立ち上げた美容関係の店も、2年そこらで閉めることになってしまったわけです。


閉店するに至った要員はいろいろありますが、大きくは「悪い意味で顧客目線すぎた」ことだと思っています。

安ければみんな来てくれるだろう。メニューは多い方がいいだろう。営業時間が長い方が喜ばれるに決まってる。

まぁそりゃそうなんですけど「お客さまのために」となんの戦略もなく安価に設定し、種類と時間を増やしてしまったおかげで、仕事量は無限に尽きず、私もスタッフもみごとに疲弊してしまってました。

私は経営者だからいいとしても、スタッフには申し訳ないことをしたなと深く反省しています。


あのときの私に必要だったのは、世の中のあらゆるモノやサービスを、提供側の立場に立って見る訓練でした。

これはいったい誰のために、なんの目的で、どんな戦略をもって提供されているのか。そんなことを考える必要があったと思うのですね。


たとえば当時私が通っていた美容室は、予約なしでも入れるぐらいの大型店舗で、価格も安い。一方で、メニューがすごくシンプルで凝ったことはしてくれないのです。

これが何を意味するのか。このお店はどうやって儲けを出しているのか。そんな風に考える練習をすればよかったなぁと。

仕事を一歩離れたら完全に「ただの客」になっていたんですよね、私。


なので経営感覚を身につけたければ、身の回りにあるものなんでもいいので、消費者目線で評価するのではなく、企業側の立場になって考えてみるのがおすすめです。

たとえばこの商品やサービスは、

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