見出し画像

韓国の産業ロボット密度1位!?World Robotics2021から世界のロボット動向に迫る!

世界のロボット動向、皆さんは知っていますか?

例えばシンガポールには、Xavierというパトロールロボットがおり、7つの目を搭載した自律搬送型ロボットになります。

我々が普段歩くようなショッピングモールをフラフラ〜と移動しながら、街行く人のbad behaivorを監視しています。

何を持って悪い行動なのか、はさておき。。。

ちなみに現地在住や詳しい方は、 Toa Payoh Mallという場所に行ってみてください。現地の知り合いがここに行ったら、普通にこのロボットが走っているそうです。笑

そんな世界のロボット導入状況が先日、とある機関から公開されました。

国際ロボット連盟(IFR)が10/28に発表した「World Robotics 2020 – Service Robots」によると、2018 - 2019年における世界の業務用サービスロボットの売上高は前年比32%増の112億米ドル(約1.22兆円)となりました。

規模感的にはいまいちよくわからないですが、導入台数にするともしかしたらわかりやすいかも?

ということで今日はWorld Robotics 2020 から「世界のロボット状況」についてご紹介します。

IFR World Robotics 2020

IFR(International Federation of Robotics):1987年に設立された非営利団体であり、25カ国2000以上の組織を代表としている団体になります。

画像5

まず今回の定義の「ロボット」ですが、ISOに基づき

●ソフトウェアでないこと(RPAなどは除外)
●リモートでコントロールされていないこと(ドローンなど)
●声によるアシスタントがない
などが挙げられています。

画像4

中でも、産業ロボットと協働ロボットがありその2種にてロボットと定義してこのあと議論を展開していきます。その2種の違いについては過去にまとめた記事があるので参照ください。

産業ロボット 導入台数伸張

今や世界で稼働している産業ロボットは300万台を突破したようです。top findingを見てもchallenging yearが終わりを予感させるということで、これからはさらにどんどん導入が進んでいく予感がしています。

画像11

レポートを見てみると、全体の売り上げ規模を見ると2019 - 2020年はやや鈍化しているものの、コロナウイルスの影響もあり今後はより加速していくことが考えられます。

画像2

国ごとに見ていくと、最大のマーケットはやはり中国というのがデータでも明らかに明確になっておりました。

画像3

また時系列で見てもアジアがかなり伸びていて比率も占めていますね。

画像7

以前まとめたソフトバンク会長孫氏のスマボにおいてありました「アメリカに対してロボット導入の遅れ」については昨年に関しては日本はアメリカに対して導入台数を上回っており、意識が改善されつつあるのかもしれません。

コロナウイルスの影響により多くの企業がダメージを受けた中で、日本がマーケット2位というのはかなり注目していい内容と言えるでしょう。

ちなみに日本においては2018年まではほぼ右肩上がり、19年20年にやや下がってきていますが、コロナウイルスの影響も加わってさらに増加していくと考えられます。

画像8

さらには日本だけでなく韓国や台湾などを含めてアジアが約7割の導入比率を占めているということでロボットメーカーもアジアがホットマーケットとして注目を集めています。

ちなみにアメリカも同様の波形ですね。

画像9

また事業領域ごとに見てもグラフを見てもわかるように、医療ロボットと物流に関するロボットが年々市場を拡大していることがわかります。

画像1

ロジにおいては2019年に販売もしくはリースされた物流ロボットの市場規模におけるほとんどが屋内で使用されるロボットでした。

特に自律走行搬送ロボットAMRについては売上高は今後も好調を維持すると見込まれ、年間成長率40%以上が期待されている。

「製造工程における物流ロボットへの投資はすぐに償却される」

とIFRのミルトン・ゲリー会長は述べています。

「ロボットを24時間稼働させた場合、投資額は2~3年以内、多くの場合さらに早いタイミングで回収できるだろう。耐用年数を15年とすると、稼働コストは年間投資額の5%程度である。高性能なシステムでは、稼働率98%以上となるケースも多い。」

とすら述べています。

また、ロボットの種類としてはハンドリングが大半を占めており、定義としてはパレタイズロボットのような商品を扱うといった種類が想定されます。また自動搬送系も先程の比率からも含まれていそうですね。

画像6

韓国 世界1位の産業ロボット密度

ちなみに製造業におけるロボット密度は韓国が一番だそうです。

画像10

個人的にはシンガポールの2位が意外ですが、韓国は2018年、2019年をシンガポールに奪われた以外は2010年から8年連続ロボット密度1位を取るなど積極的な自動化戦略を国としてとっています。

今後もアジアがリーダーとしてマーケットを引っ張っていくというのが予測されているので、ますます中国、韓国、そして日本のロボット導入からは目が離せません。

画像12


協働ロボット 力強く成長

産業ロボットに負けじ劣らず、協働ロボットも力強く勢力を拡大しています。

画像13

各種top5トレンドを見ても、AMRの勢いが止まらないようですね。

画像14

あとは清掃ロボットやリハビリに使われるロボット、コロナウイルスでの非接触を実現するための配膳ロボットなどがトレンドとしては出ていますが、物流倉庫という意味ではAMRの一人勝ちな雰囲気すらあります。

まだまだ伸びる世界のロボット化

IFRの予測にもあるように、コロナウイルスの影響や日本においては労働人口不足にて更なるロボットの自動化がなされることかと思います。

産業ロボット、協働ロボットそれぞれいろんな形がありますが、世界中でロボットがどんどん導入される未来が現実化してきている今、日本だけでなく世界のロボット技術にも着目していきながら時代の流れに取り残されないようにしていきましょう。

いいなと思ったら応援しよう!