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122.僕はサッカーを愛することができなかった。

2020/03/02

僕はサッカーが大好きです。

僕の小さい頃からの夢はもちろん、

プロサッカー選手

…だった。

いつの日からか分からないけれど、

今の僕の夢とはかけ離れている。

今の僕の夢は、
幸せな家庭を作ること

そして、
その家庭を周りの人達と共有すること。

プロサッカー選手の夢は??

もう現実を見ている。


僕は、
いつからその夢を見なくなったんだろう。
どれだけサッカーに本気だったんだろう。


サッカーは、
気が付いたら幼稚園の頃から初めていた。

きっと、
お兄ちゃんの背中を見て僕も初めたのだろう。

なんでサッカーをしていたなんて分からない。

もう何十年も昔のことだから。


でも、
一つだけ確かなことがある。

ボールに夢中で追いかけて、
ただひたすらにボールを蹴るのが楽しいこと。
サッカーが大好きだった。


小学校に入ってからも、
クラブチームで続けていて、
高学年からは育成コースで練習に励んでいた。

この時の夢もまだプロサッカー選手。

この頃から、
勝ち負けにこだわるようになった。

ただ、
ボールを蹴るのが楽しいんじゃなくて、

チームで試合に勝つ楽しさを覚えた。

試合に負けて泣く悔しさを覚えた。

ポジションを取るためにチーム内で戦った。

互いに切磋琢磨し高め合った。

みんな上手くて、
本気で全国を目指していた。

でも、
小学校の時に母親が家を出て行ってから、
僕の中の何かが崩れた。

サッカーを応援してくれていた。
試合の日には美味しいお弁当を作ってくれた。
試合に勝った日は一緒に笑ってくれた。

当時は気づいていなかった。 

僕はこのためにサッカーをやっていたのかもしれない。

暗い気持ちばかり積もって、

僕は素直に、本気でサッカーをしたいと、
思わなくなった。

子供なりの変な気遣いと我慢が、
本音に蓋をしてしまった。


本気のサッカーが無くなった。


現実から目を背けるために、  
サッカー以外のものに目がいってしまった。

周りで遊ぶ友達が楽しそうで羨ましく見えた。

本気のサッカーが無くなってからは、周りにばかり目がいって、自分に無いものばかり求めるようになった。

何かが変わってもやっぱりサッカーだった。
自分の中にサッカーはあった。

結局全国には行けずに、中学校からはクラブチームを辞め部活に入った。 

きっとここなのかな。

サッカーが僕の夢から、
心の拠り所になっていた。

両親の離婚から家に誰もいない。
兄は寮のある高校へ、父親は朝から晩まで仕事。

朝学校に行く時、学校から帰ってくる時も、
家には誰もいない。

気づけば学校に行かなくなった。

それでも部活だけは行っていた。
サッカーがあったから。

サッカーをしている時だけは、
何も考えずに気持ちが楽だった。 

サッカーでは常に上手くなりたいと思っていた。

でも、
以前と違ってサッカーに対する向上心はなく、
サッカーにモヤモヤをぶつけることが安心感に変わっていた。

中学を卒業してから高校選びは、
たまたまのご縁もあり推薦で県外の高校へ。

僕はただこの家から出たかっただけ。
何もないところでサッカーだけをしたかった。


朝練して授業を受けて、
練習して、居残り練習をして、
寮に帰ってみんなでご飯を食べる。

休みの日には空き地でサッカー。

それだけで楽しかった。

また本気になっている自分がいた。


でもこれは、
最後にしようと決めていたからだ。


サッカーは大好きだけどもうプロにはなれない。 

プロを目指そうと思う気持ちが途絶えた。


僕はサッカーを愛せなかった。


サッカーを愛することが出来なかった。


これ以上何かを投げ捨ててまで、
サッカーだけをすることが出来なかった。


自分にとって大切にしたいものが、
サッカーより大きくなっていた。


どんな環境でもサッカーを一番に持ってくることが出来なくなって自分の中でサッカーより大切なものが何なのか整理が出来ていた。


日本のプロサッカー選手には幅がある。
サッカーだけで食べていける選手もいれば、
仕事もしなければ食べていけない選手もいる。


日本でなれないなら海外という選択肢もある。 

そこそこ上手ければプロになれる国もある。
色々なものを投げ捨てて飛び込む必要がある。


僕にはそこまでの勇気がなかった。
選手生命の短いプロサッカー選手を、
今ある現状を捨ててまで、
サッカーを愛することができなかった。


僕のサッカーへの想いは大好き止まり。


それでも、
僕はサッカーから色んなことを教わった。

サッカーで人と関わり、
サッカーで礼儀を学び、
サッカーで喜怒哀楽を知った。

今の僕があるのはサッカーがあったから。

今でもサッカーは大好きで、

僕にとって、
サッカーはかけがえのないものだ。

これまでもこれからも。

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