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1皿150円で寿司ファンをまた1人減らしてゆく

7月に1か月間、アメリカからの留学生がわが家にホームステイしました。
彼女に回転寿司を経験させたいと、全国チェーンのお店に連れていきました。
私は久しく回転寿司に行っていなかったので、ロケーションでお店を選んでしまいました。
大変人気のあるお店で、ネット予約が必須とのこと。
時間予約制度というシステムをとっており、
指定時間に行けば列の一番最初に並べるのだそうです。

妹家族も合流し、大きなテーブル席で
エンタメ要素たっぷりの注文システムに乗せられるように
わいわいしながら食事を終えました。

が、私は内心、モヤモヤが止まりませんでした。
1皿150円の寿司ネタが、食べかけですか⁉っていうほど小さかったのです。

おいしい、おいしくない以前に、味わうだけのボリュームがない!
見ているだけでとても貧しい気分になり、
こんなところに留学生を連れてきてしまった!と悔やんでいたのです。
もっとちゃんと情報収集しておくんだった!

帰宅後、私の正直な思いを留学生に伝えると、
彼女はもともと魚介類が苦手で、
お肉の寿司や揚げ物やスイーツを中心に食べていたので問題なかった、
おいしかったと言ってもらえました。
なんていい子!

ただ、思うのです。
もし、いいお寿司屋さんに連れて行っていたら、おいしい寿司ネタと出会い、
それをきっかけに寿司好きになったかもしれません。
彼女は海のない地域で育っているため、魚介が食べられないのもムリないのです。

彼女はチャレンジャーで、日々の日本食は残さず食べていたし
魚介由来のさつま揚げやサーモンのバター焼きなどはおいしいと言ってくれたし、
最終日には外国人にとって最大の壁、納豆もクリアしました!
よって、お寿司が苦手なのは、単なる食わず嫌いの可能性も高いのです。

回転寿司のチェーン店は、どこも似たり寄ったりなのでしょうか。
1皿150円に飛びついてか、お客さんは集まっていたけれど、
正直、質よりも安さでしょ!と言ってしまいそうな若い人が多かった気がします。

今や海産物の価格も上がっていることでしょう。
流通も小売りもこぞって値上がりしている中で、1皿150円はムリがあるのではないでしょうか。
150円を維持しようとするから、ネタが見えないほど小さくなってしまうのです。

お寿司には一番おいしく食べられる大きさがあるはずです。
それに見合う価格にすれば、本当のお寿司ファンはもっと増えるでしょう。
特に、外国人観光客の押し寄せる今(事実、そのお店に外国人はけっこういた)
「お寿司っておいしい!」「日本食って素晴らしい!」
ひいては「日本に来てよかった!」と大満足してもらえるはず。

この回転寿司がお寿司のスタンダードだと思わせてしまったら
こんな文化的損失ってあるでしょうか。
はっきり言って、日本の価値を貶めている!

牛丼界はわかりませんが、少なくともお寿司店では
もう低価格競争をやめませんか?

留学生ちゃんには挽回のチャンスがなかったので、
次に来日することがあったら、
海の近くの、大きくてぷりぷりのネタを握る、
地元人気の高いお寿司屋さんに連れていきたいと今から夢見ています。

私もおいしいお寿司屋さん、行きたくなって来たな。

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