補助キヲク装置

何でも忘れてしまう頼りない脳ミソの代わりにここに書いておきます。久しぶりに始めてしまっ…

補助キヲク装置

何でも忘れてしまう頼りない脳ミソの代わりにここに書いておきます。久しぶりに始めてしまったフィルムカメラの事なんかを中心に、あることないことを。

最近の記事

写真を味わう時間

 皆さんは写真を見返すことがあるだろうか。カメラがデジタルになり、スマホに変わって無限に写真が撮れるようになると、「とりあえず撮っておく」というような事が多くなり、気が付けば撮ったはいいが一度も見ていないような写真もたくさんあるのではないだろうか。運よくSNSにでも上げられたなら、1回くらい見るかもしれないが、増水したデジタルの川によって、すぐに海へと流されていってしまう。  未だにフィルムを使って写真を撮ったりしている自分でも、写真をプリントして見るという事がめっきり少な

    • 北陸で地味な工場夜景を

       スナップ以外によく撮影している分野に工場夜景がある。住んでいる北陸には、太平洋側のような大規模な工業地帯が無いし街の規模も小さいので、迫力という点ではちょっと弱いのであるが、その代わり雪を絡めたりして、ちょっと違った感じの工場夜景が撮れる。それと、工場夜景というのは、実は意外と撮れる場所が限定されてしまう場合が多く、誰かと似たような写真になりがちなので、人と違う写真が撮れる可能性はあると思う。 カメラは正直何でもいいと思う  最近フィルムをよく使っている僕の場合も、さす

      • レコードとフィルム

        ドライウェルって知ってますか  フィルムを自分で現像している人しか知らないと思うが、「ドライウェル」という薬品がある。現像が終わってフィルムを水洗いした後、そのまま干すと水滴の跡が残ってしまう。それを防ぐという、地味ながらも重要な役割をしているので無くなると結構困るのだが、幸いなことに今のところ製造が続いている。単価が安い上に大量に使うものでもないので、いつ製造中止になってもおかしくないと思うが、富士フイルムの良心に感謝である。  ところでこのドライウェル、調べてみると意

        • ケントメア400をミクロファインで現像してみた

          ピッカリコニカ×ケントメアPAN400  前回使ったケントメア100がなかなか好印象だったので、常用フィルムはこれになりそうだ。普段は割とISO100のフィルムを使うことが多い。微粒子にこだわっているという訳ではなくて、持っているカメラのシャッタースピードが遅いものが多いので、高感度が使いにくいためだ。かと言って100だと夕方すぐに撮れなくなってしまうので、やはり400の常用フィルムも欲しい。でもプレストは無くなってしまったしトライXやT-MAXは雲の上へと昇って行ってしま

        写真を味わう時間

          ケントメア100をミクロファインで現像してみた

          定番フィルムを探す旅  フィルムをお使いの方は、ここぞという場面で登板させる鉄板のフィルムがある事だろう。僕の場合は、コニカパン100だった。それほど高画質な訳ではないが、柔らかい調子のネガを3号か4号の紙で焼くといいグラデーションが出しやすかった。しかししばらくフィルムから離れて帰ってきてみると、そんなフィルムはとっくの昔に無くなっていた。そこで試してみたのはフジのアクロス2。慣れ親しんだミクロファインで現像ができるし、評判もよさそうだ。使ってみると評判通りのきれいな粒子

          ケントメア100をミクロファインで現像してみた

          使っているカメラについて語ってしまおう(OLYMPUS XA)

           コレクターではないので、それ程貴重なカメラやレンズは持ち合わせているわけではないが、30年以上も写真をやっていると、それなりにいろいろなカメラを使ってきた。多機能な今のデジタルカメラなら1台とレンズが数本あれば何でも撮れるだろう。だが、フィルムの場合はカラーとモノクロ、高感度と低感度など、何台かのカメラを使い分けたい時がある。旅スナップが多い僕の場合、全部一眼レフだと荷物が重いので、コンパクトカメラを加えることが多かった。 XA2みたいなカメラが欲しかった  大学写真部

          使っているカメラについて語ってしまおう(OLYMPUS XA)

          写真が消えた日

          復活の呪文  パソコンの写真を管理するのに、ウィンドウズ標準のものは使いにくいし、非力なうちのパソコンの場合、アドビやメーカーのソフトは重すぎるので、大昔のVIXというフリーソフトを愛用している。動作に全くストレスが無いし、結構痒い所に手が届く機能が備わっている。そのVIXを使っていつものように写真を整理している時にそれは起きた。  マウスを右に動かした時に、置いてあったグラスにぶつかってしまい、カチッとボタンが押されてしまった。その瞬間画面に「@#&{*>.を削除していま

          高岡なスナップ

          あなたはあなたのままでいいと思うよ  神社があるとなんとなく寄ってしまう。別に御朱印を集めるわけでもなく、宝くじの当選をお願いする訳でもない。ただ、何か事情がありそうな女性がそっと手を合わせていたり、今風の若者が鳥居の前で一礼をしたりするのを見るとなかなかいいなと思う(マニュアルカメラでは撮影は間に合わない)。でも建物や歴史に詳しいわけではないので、軽く一回りするとやることが無くなってしまう。そしてただぼんやり、結ばれたおみくじなんかを眺めていたりする。下げられた絵馬の方に

          高岡なスナップ

          フィルムのデジタル化、どうしてる? ~デジカメ編~

           普段フィルムをWEBで使う場合は、前述のようにフラットベッドスキャナを使ってデータ化している。フィルムの命である階調はまずまずだと思っている。ただ、解像感という点では実用上十分だと思いつつも、本当はもっと写っているのになぁと思ってしまう。  そこで、フィルムをデジカメで撮影してみたらどうかと思い付いた。昔で言うデュープというやつだ。僕の持っているマクロレンズは1/2倍である。でもこのレンズをマイクロフォーサーズのカメラに付ければ等倍マクロという事になる。等倍というのは

          フィルムのデジタル化、どうしてる? ~デジカメ編~

          フィルムのデジタル化、どうしてる? ~スキャナー編~

           フィルムカメラを使っている方は、現像した後どうしているだろうか。印画紙に焼き付けている、という人はどのくらいいるのだろうか。僕も昔使っていた引伸機を温存していていつかまた写真を焼きたいと思っているのだが、暗室が無いため叶わずにいる。そこでとりあえずスキャナーを使ってパソコンに取り込むという事になるのだが、これがまた厄介である。 フラットベッドスキャナーでスキャニング  今はフィルムスキャナーと呼ばれるものがほとんど見当たらなくなってしまったので、現実的にはエプソンのフラ

          フィルムのデジタル化、どうしてる? ~スキャナー編~

          デジタルとフィルムと

           最近デジタルとフィルムをごちゃ混ぜに使っていて、さてどちらで行こうかと迷い、そもそもデジタルカメラとフィルムカメラの違いはなんなのかと考えるようになった。デジタルならその場で画像を確認できたり、感度を自由に変えることができたり、手振れ補正があったり、残り枚数を気にせず撮りまくれたり、すぐに世界に発信できたり。解像度だって高いし、自動で目にピントが行くし・・・。こう見るとフィルムに勝ち目は無いな。  でも一番違うのは、実は消せるという事のような気がする。デジカメで撮って、ピ

          デジタルとフィルムと

          富山なスナップ

           地方にいると普段どうしても車で移動することが多くなってしまうが、車で面白い風景を発見しても、つい「なんかめんどいな」とか思ってしまって通り過ぎてしまう。それでも意を決して写真を撮ろうと車を停めようとしたら、駐車できる場所を探しているうちにどんどん遠ざかってしまう事もある。やはりまともに写真を撮りたかったら、地道に歩いて本数の少ない電車に乗ろう。という訳で車を置いて電停まで来ると、やってきたのはレトロな電車。しかも、可愛らしい大学生が電車を待っている。これは撮らないわけにはい

          富山なスナップ

          金沢なスナップ②

           河岸段丘を上り下りするW坂。少々疲れるが味のある所で見晴らしもよい。こんな坂道には憂いのある美人を置いて撮りたいものだが、そんなモデルを雇うお金は無いな。でも学校帰りの賢そうなお嬢さんが登ってきたので撮影をお願いしてみると、快く応じていただいた。レンズはオールドズイコーの55mm。強烈な逆光に派手なゴーストが出るだろうと思ったが、意外なほどシャドウを滑らかに描いて見せた。  日が暮れてくると街に人が増えて、スナップ的にはいいのだが、アクロスの感度100ではシャッタースピー

          金沢なスナップ②

          金沢なスナップ①

           昔は金沢の近くに住んでいて、街へ出るというと金沢だった。そのころの金沢は城下町の大名商売という感じで、観光客相手の店でさえ日曜に休んだりしていたものだったが、最近は大分愛想のいい街になったと思う。金沢だし、昔のカメラだし、武家屋敷や茶屋街を撮ればとてもしっくりいくわけだが、そういう写真はあまりに自然すぎて後で見てつまらない。せっかくモノクロなんだし、昔無かったものを撮りたい。  まず、駅で降りて聞こえてきたのは、ピアノの音色。ストリートピアノなんて、金沢が一番苦手な分野だ

          金沢なスナップ①

          デジカメを捨てて街へ出よう!(捨てないけど)

           小さなこの街きっての目抜き通り。有名ブランドのおしゃれなディスプレイの前を、全く不釣り合いなおじいちゃんが近づいてくる。そして反対側からは背中からネギを生やしたおばさんが歩いてくるのだ。二人を完璧な位置に配置すれば素晴らしいスナップになるだろう。感度100だから絞りは開放でもシャッターが1/30位になってしまい二人はブレてしまうだろう。フィルムのラチチュードを信じてせめて1/60か、できれば1/125位欲しい。こんな時デジタルならオートで感度が800位に上がって、良さそうな

          デジカメを捨てて街へ出よう!(捨てないけど)

          フィルムを現像をしよう

           現像と言えば普通は写真屋さんにフィルムを持っていくだろう。でも現像をお店にしてもらうなんてもったいない!いや、別に現像代が惜しいとかいう話ではない。こんな楽しい作業を人に任せるなんてもったいないという意味である。僕の場合はむしろ撮影しなくてもいいから現像をしたい。大体モノクロフィルムをお店に現像に出したら20日とかかかるし、そこそこお値段もするだろう(結局そこかい)。  まぁ僕の場合は幸い昔の道具が残っていて、初期費用はあまり掛からなかった。薬品もあったが、さすがに20年

          フィルムを現像をしよう