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飛騨古川の夏祭りに行ってきた

夏祭りと言えば?

 「夏祭り」と聞くとどのような歌が思い浮かぶだろうか。僕らの世代はもちろんジッタリンジンである。というような事を会社の人に話したら、「え?ホワイトベリーですよね」と言われてしまった。僕よりも上の世代なのになぁ。まぁと言いつつも僕が好きなのは長渕剛のやつなんだけど。

 井上陽水の夏まつりも好きだな。あのEm9コードを聞くと、ヒグラシの鳴く森が浮かんでくる。十年はひと昔。そう言えばちょうど十年程前、たまたまふらりと訪れた飛騨古川のお祭り。地元の人ならまた思い入れが違うと思うが、僕らのような縁もゆかりもない者にとっては、そのちょっとゆるい感じが心地よく、そんなよそ者もあまり区別なく受け入れてくれる雰囲気が良くて、年に何度か来てしまうのだ。

日本で一番着物が似合う街

 そんな古川には色和衣という「日本で一番着物が似合う街にしよう」というプロジェクトがある。別にどこかで会員登録しろとかいう事は無いので、なんとなくお祭りのときにふらっと立ち寄って、浴衣を着たり写真を撮ったりしているうちに、いつの間にか仲間が増えているというようなゆるい集まりである。せっかく皆さん色とりどりの浴衣を召しているのだから、カラーで撮ってあげないといけないとは思うのだが、近頃は再びモノクロフィルムの深みに溺れつつあるので、今回も色の無い世界になってしまった。

OLYMPUS OM-4Ti ZUIKO90mmF2 MACRO


OLYMPUS OM-4Ti ZUIKO90mmF2 MACRO

 浴衣の似合い過ぎるこんなお二人が、こんな街並みを歩いているんです。高山でやったら外人の人だかりができてしまいます。

たどり着いたらひどい雨降り

 最近の天気予報は結構正確だから、雨になることは分かっていた。だが、それにしてもひどい雨だ。白壁の下を流れる風情ある瀬戸川は、橋と川面の隙間が無くなり、鯉とともに今にもあふれ出しそうだ。今日のメインカメラはOM-4Ti。防塵防滴を誇っているが、さすがに40年以上もその性能を維持しているとは思えない。そもそも雨に濡れなくても電装系が不安定で、時々動かなくなるのだ。こんな時はスマホが最強だな。まぁそれよりも夏祭りができるかどうかという方が問題か。

OLYMPUS XA ZUIKO35mmF2.8

 ライブイベントなどは中止になってしまったようだ。そして白壁の通りを飾るはずだったキャンドルはお寺の軒下に並べられた。来るのをやめた人も多い事だろう。それでも、懐かしい顔がちらほら見えて近況なんかを確認すれば、まぁ来た甲斐があったなと思う。

 久しぶりにお会いしたカメラマンさんは、清楚なモデルさんとご一緒だった。とても寛大な方で、お言葉に甘えて僕も少しモデルさんを撮影させていただいた(少しか?)。そのポージングはさすがで、シャッターを切るたび、こちらの撮りたい構図が全部見えているように的確なポーズが決まる。普段のデジタルの撮影とは全く異なる、オールドカメラのゆるいテンポにも全く戸惑いなく合わせてくれている。浴衣の着こなしもやけに自然だなぁと思っていたら、普段から和服の撮影もされているとの事で納得。風情ある街並みと素晴らしいモデルさんが揃ってしまったら、あとは写真家の腕前だけである。これは思いがけず厳しい撮影になったな。

OLYMPUS OM-4Ti ZUIKO90mmF2 MACRO


OLYMPUS OM-4Ti ZUIKO55mmF1.2

 彼女の今夜の浴衣は浅葱色。その清楚な雰囲気によく合っています。って、モノクロですね。すべては、記憶と妄想の中に・・・。

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