最近の記事

複数の本を読むのどうしてる?

ここ何年か、全然本を読まなかったのだけど、最近また読むようになってきた。あまり積ん読もしないようにしていたのだけど買うようにもなった。 それで気が付いた。 複数の本を並行して読めない。学生の時は読めていた気がするから、読めなくなった。 重めの本とか読み始めると、積ん読が貯まるようになってしまう。ユリイカのヤマシタトモコ特集とか、未だに読み終わっていないのだ……。 (まんがは別枠で、さくさく消化していってるけど。) みなさんはどうしてます?

    • デイヴィッド・ホックニー展、「あ、共感とかじゃなくて。」

      東京都現代美術館のデイヴィッド・ホックニー展と「あ、共感とかじゃなくて。」に行って来た。 デイヴィッド・ホックニー展とてもよかった。 ホックニーのことは知らなくて、保坂和志が好きだというので行ったという経緯なのだけど、(多分、保坂とは違った観点で)よかった。 「あ、この景色、いい」と思ってスマホで写真を撮って見ると、自分が景色を見たのとは違う感じを感じるわけだけど、写真の方じゃなくて自分の感覚の方を絵にしているのがよかった。 絵もそうだし、動画も、九分割した画面、になる

      • インターネットのつかわれかた

        唐突だけど、インターネットについて感じていることを少々。個人の体験に基づいているのでずれを感じる人もいると思います。 2023年現在で、インターネットが主に使われているのはこんなところだと思う: ウェブ 情報発信 アプリケーションプラットフォーム ソーシャルメディアの基盤 メール 個人間連絡 メールマガジン 個人のアイデンティティ、認証手段 Web3(ブロックチェイン) チャット チャットは、2023年現在では、直接インターネット上で作られ・使われるの

        • 宇留野圭『Keyway』

          2023年7月16日の日記。 真鶴からみなとみらいへ向かい、BankART Under 35に行って来ました。BankART Under 35は、2021年にはあの菅実花さんも出展していた展示でした。 目当ては佐貫絢郁(さぬきあやか)さんと保坂和志さんの対談だったのだけど、一度の支払いで他の二ユニットの展示を(そして別会場のOver 35展示も)見られるということだったので、他のUnder 35作品も見てきました。 宇留野圭さんの『Keyway』が面白かったです。作品の

        複数の本を読むのどうしてる?

          真鶴

          真鶴に来ている。 もっと速い経路もあったけど、二時間以上掛かるコースを選んだ。よもや真鶴に来るのに「速いコース」を選ぶのも何だかなという感じだし。 スマホを鞄に仕舞って取り出しにくくしつつ、本を読みながら二時間の道を来た。それで読めたのが文庫で50ページなのだから、やっぱり読むのが遅いなというのを改めて実感した。 着いたら六時過ぎで、結構な飲食店が終わっているか、まもなく終了で驚いた。コンビニが24時間営業なのを知って安心する都会人である。 真鶴では結構Google

          サロメ

          文学の森の課題作ということでオスカー ワイルドの戯曲『サロメ』を読んだところ、これがどういう風に舞台になるのか気になったので、折よく上演中の無名塾による舞台を観てきました。 僕が読んだ平野啓一郎訳は、これまで妖艶な女性として描かれていたサロメを、一人の少女として訳したことが特徴らしく、読んでいると確かにそういう印象で読み終えます。 ところがこの無名塾の舞台は、その印象以上に少女で、手足をバタバタとしながら駄々をこねるようなところもあり、とても驚きました、それも、せりふはそ

          No Limit,Your Life ― 知らないということの強さ

          『No Limit,Your Life』という映画を観てきました。 タイトルだけ見るとイケイケな感じの映画に見えるかも知れませんが、色々と、人間について考えてしまう映画でした。 一番感じたことは、このドキュメンタリーの被写体である武藤将胤・木綿子夫妻の、稀有さです。 将胤さんがALSという病気にかかり、年々体が動かなくなっていきます。妻の木綿子さんは自分の仕事もしながら、それを支える。もし僕が将胤さんの立場だったらと想像すると、それでなんとか日常生活を生きていく、そこにこ

          No Limit,Your Life ― 知らないということの強さ

          『脱獄計画(仮)』言葉で説明するとややこしい、でも体験するとそんなに難しくない演劇

          脱獄計画(仮)ミニシンポジウムに行ってきました。 第1部 『脱獄計画(仮)』記録映像上映二月にあったという舞台の、記録映像を観る時間。敢えて戯曲も読まず、映像も観ずに臨みました。 物語は一人のインタビュアーが、二人の役者へインタビューを始める、というところからスタートします。二人が演じたという『脱獄計画』という舞台について一応インタビューして行くのですが、それを聞いていても、観客はどういう舞台だったのか今一分からない。 それどころか、役者が突然役を演じ始めたり、そのインタ

          『脱獄計画(仮)』言葉で説明するとややこしい、でも体験するとそんなに難しくない演劇

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          うえっ

          JRのシートに座る僕の耳にうえって呻き声が聞こえてきてびちゃびちゃという水音が続き、僕はたまたま瞑っていた目を絶対に開くまいと決意する。目の前の人、その後ろに別の列、そのまた向こうに対面のシートに掛ける人達と夜の暗い窓ガラス。真っ暗な世界の中にそれらを思い浮かべ、右奥のドア手前に立っていた人が床に向かって口から赤紫色の吐瀉物を流し落としている様子をイメージしそうになってイメージし切らないように踏ん張る。そこでようやく息を止めなきゃ、ということに思い至って口の中で舌を動かし鼻と

          小説の詳しい描写がメンドクサイ問題について僕も考えてみた

          この記事が面白かったので: 僕もあまり小説を読まないのですが(年に三冊くらい?)、ランダムに三つほど思ったことを書きます。 上の記事で、描写がめんどくさいと言われる原因として 主人公の探偵、沢崎が自分の事務所にはいるときの描写です。これを読んでいて思ったのは、僕は今、街を歩いていても街の風景を見ていないし、喫茶店の窓際にすわっても、街を歩く人の姿を観察したりしないということです。 ということで、普段関心を払っていない部分の描写が続くと追っていられない、としています。

          小説の詳しい描写がメンドクサイ問題について僕も考えてみた

          不気味な人

           一緒にビーズのライブに行って楽しかったねかっこよかったねビンビン来たねってまくし立てながら歩いている雨の帰り道で、一切の文脈を無視して突然 「俺と付き合って」 と言われてわたしの興奮は一気に冷めた。  せっかく楽しい一日だったのに。これからもこんな日が過ごせると思っていたのに。  わたしの足が止まる最後の一歩は耳につく音をアスファルトに残して水を撥ねかした。回れ右で振り向いたわたしの前にいるのは顔を俯かせて突っ立っている達也。 「わたし、彼氏いるし」  これからの展開がわた

          不気味な人

          『東京喰種トーキョーグール』と『東京喰種:re』は視線の向きが反対

          から始まるツイートの転載です。noteが、ツイートを沢山並べるには向かないので、転載にします。多少調整しています。 なんかずっとnoteに溜まって書き切らないからここで書いちゃうけど、『東京喰種トーキョーグール』と『東京喰種:re』で視線の向きが違うなあと感じてる。『東京喰種』は人間とグールの橋渡しになろう、身近な人を守れるようになろう、と、現在や未来に視線が向いていた。 これが『東京喰種:re』になると、過去向きの視線がすごい多くなったなと思った。 失われた記憶、かつ

          『東京喰種トーキョーグール』と『東京喰種:re』は視線の向きが反対

          世界観って難しいなあ。

          noteってツイートのリプライ元の表示/非表示って選べないんですね……。

          世界観って難しいなあ。

          コミュニティは世界観を共有する コミュニティ編

          これはマガジン「コルクなヒトビト」の記事です。 クリぼっちな僕だけど、忘年会には、幸い、声を掛けてもらえている。 でもなぜ、僕を呼ぶのだろう。そもそも、なぜ、忘年会を開こうと思うのだろう。 実は忘年会を開く理由を幹事はそんなに自覚していなくて、僕を呼ぶ理由も単に過去呼んだからなのではないか、むしろそれこそが忘年会の声掛けの一番の理由なのではないか、と、お酒を飲むメンバーの横顔を見ながら思い付いた。その思い付きから、コミュニティとして僕らは、半分自覚的に、半分無自覚に、世

          コミュニティは世界観を共有する コミュニティ編

          ゲームのボタン。

          マガジン「コルクなヒトビト」の記事です。 ノベルゲームのボタンが大事です。 小説を読んでいるのと変わらないはずなのに、触覚を刺激するというだけで、感情移入を激増させてくれるボタン。 読んで咀嚼するフェイズから次へ進める準備ができた時への移り変わりに区切りを付けてくれるボタン。 物語を進める全権限の表れであり全能感、物語をコントロールしている感覚をもたらしてくれるボタン。 どうして、小説にボタンを付けるだけで、こんなにも変わってしまうのでしょう。 ノベルゲームのボタ

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