デイヴィッド・ホックニー展、「あ、共感とかじゃなくて。」
東京都現代美術館のデイヴィッド・ホックニー展と「あ、共感とかじゃなくて。」に行って来た。
デイヴィッド・ホックニー展
とてもよかった。
ホックニーのことは知らなくて、保坂和志が好きだというので行ったという経緯なのだけど、(多分、保坂とは違った観点で)よかった。
「あ、この景色、いい」と思ってスマホで写真を撮って見ると、自分が景色を見たのとは違う感じを感じるわけだけど、写真の方じゃなくて自分の感覚の方を絵にしているのがよかった。
絵もそうだし、動画も、九分割した画面、になるように九つのモニターを組み合わせて動画にしている、という感じなのだけど、それらのモニターは「九分割」ではなくて、それぞれ焦点が違っている。絵でパースを崩すのと同じことを動画でやっていた。これもいい。
30分ぐらいで急いで回らないといけないのが残念だった。会期中にもう一度、今度はゆっくり観たい。
「あ、共感とかじゃなくて。」
タイトルから、結構期待して観に行った。
ただ、展示全体の挨拶文で「共感が押し付けにになったり、簡単に共感されると軽く扱われているように感じてしまうこともありますよね」「共感とは別に想像ということをしてみましょう」というところに焦点が当たっていると説明されていて、期待とちょっと違った。
挨拶文を読んだ時に、「期待とちょっと違った」感じになって、それで自分の無意識の期待に気が付いた、という順番だと思うけど。
僕は、「共感が商売の為の道具になっている、という状況を、ポジティブにもネガティブにも批評してくれる」ということを期待していたようだ。
一つ一つの作品はよかった。
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