桐野りの【胸キュンノベラー】

TL小説、コミック原作、乙女ゲームシナリオなど書いています。 胸キュンnovel100…

桐野りの【胸キュンノベラー】

TL小説、コミック原作、乙女ゲームシナリオなど書いています。 胸キュンnovel1000本ノック挑戦中。チャット小説、ツイッター小説などを利用し短い物語で惹きつける手段を模索中。動画にも興味津々。物語を作って生きていく。

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【ときめき17選】恋をキリトル140字の物語 1

ごあいさつ こんにちは。桐野りのと申します。 シナリオや小説を書いたりTikTok動画にチャレンジしたりしています。 2018年から2024年にかけて、コツコツと140字の恋愛小説を書いてきました。恋愛作家として胸キュンスキルを上げたかったんです。 また、私の書く恋愛小説を楽しみにしてくださる読者の皆様に、さくっと読んでもらえる連載を作りたいなあという考えもありました。 1000作書こうと最初から決めていたので、当時のキャプションは「胸キュンnovel1000本ノック」。

    • 【ファンタジー.SF.ラブコメなど23選】恋をキリトル140字の物語 23

      ◇1 森の中でうたた寝して 目覚めたら吸血鬼の家にいた。 「天使のようにあどけない寝顔。お前はもう俺だけのもの」 広い屋敷で求められるままに血を与え 爛れた夜が過ぎていく。 贄として血を捧げるか花嫁になるか 選択の時がやってきた。 「花嫁に…なります」 血の匂いがする熱いキス。 最後の牙は蜜よりも甘い。 ◇2 世紀末。突然投げ込まれたデスゲーム。 「やっぱり君が生き残ると思った」 もう喋るな。 君の輪郭が涙でぼやける。 「絶対元の世界に戻ってね。そして私を見つけてね」 腕の

      • 【恋愛小説風8選】恋をキリトル140字の物語 22

        ◇1 「褒美に好きなものをやる」 「あなたが欲しい」 「後悔するなよ」 社長と秘書の禁断の恋。 車の中。 エレベーター。 部屋の中。 廊下。 会議室。 ビジネスの現場があの日から恋のステージへと変化した。 仕掛けたのは私。 でも、溺愛してなんて頼んでない。 本当はきっかけ待ってたの? 社長にはまじでかなわない。 ◇2 冷凍庫に閉じ込められヘルプコールに応答無し。 青ざめてたら君がコートを貸してくれた。 長くても3時間あれば見つけに来てくれますよと 落ち着き払った態度の君。

        • 【色々28選】恋をキリトル140字の物語 21

          ◇1 いい子だねって言われる私。 でもやっと気づいたの。 私が人気者なのは 私が何者でもないからだって。 何か大きなことがしてみたい。 生きてる確かな証が欲しい。 「いい子じゃないお前も絶対好きだよ」 彼氏に言われてほっとして、 とりあえず髪を切ってみた。 キラキラ光る未来の私。 まずはそのための第一歩。 ◇2 「こないだ動物ドキュメンタリー観たんだけどさ、チーターの狩りってエロいのな。怯えるインパラの腰に両手を添えて動きを止めてさ、ゆっくり喉にキバたてんの。その間、絶対にイ

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        【ときめき17選】恋をキリトル140字の物語 1

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        • 恋をキリトル140字小説 
          23本
        • 胸キュン短編&歌
          17本
        • 胸キュンnovel1000本ノック
          966本
        • 四つぶ(やき)小説
          2本
        • 胸キュンnovel関連のありがたいコラボ
          20本
        • 音声入力日記
          2本

        記事

          【仲良し9選】恋をキリトル140字の物語 20

          ◇1 振袖姿で初詣。私の彼はなんだか不機嫌。 「他の奴らがチラチラ見てる。お前俺のものなのに」 注目されてるのは君なんだけど モテる女の子って思われたのが嬉しくて、自然に頬がゆるんじゃう。 2人でひいたおみくじ大吉。 「運命の相手。逃すな」だって。 神様には逆らえないでしょ。絶対に君を離さないよ。 ◇2 「狩りに行こうぜ」 そんな誘い文句でモンハンやって 並んでエキサイトしてたらポツリと言われた。 「なあ俺と結婚せえへん?」 「ん?あ?ええけど」 適当に返事してハッとしたけ

          【仲良し9選】恋をキリトル140字の物語 20

          【年齢差7選】恋をキリトル140字の物語 19

          ◇1 私には出来すぎた妻なんですと 細められる優しい目。 「奥様ってラッキーですよね。ずるいですよ。主任みたいな人と巡り合えて」 ある日同期に耳打ちされた。 「主任の奥さん一昨年事故で亡くなってる。だからもう、そこ、つつくなよ」 知らなかった。ごめんなさい。 でもますます奥様が羨ましくなりました。 ◇2 一回り以上年上の人を好きになった。 見た目も中身もオッサンだけど ハマっちゃって抜けられない。 笑顔が可愛い。怒っても可愛い。 泣きそうな顔は死ぬほど可愛い。 そう。喜怒哀

          【年齢差7選】恋をキリトル140字の物語 19

          【連載:パン屋の店長12選】恋をキリトル140字の物語 18

          ◇1 後ろから首筋掴まれぎゃーと飛び上がった。 「おはよ」 「店長!」 「顔真っ赤。いい加減慣れろよ」 笑いながらフロアに向かう後ろ姿に 心臓がまだバクバクしてる。 こういうの慣れてないんだから。 過剰なスキンシップも爆発しそうな胸の鼓動も。 「2度としないで下さいね。心臓麻痺で死んじゃうかもだから」 ◇2 「すもももももももものうち。言うてみ?」 「すぼぼぼ…あれっ」 「ははっ。期待通りのリアクションありがとう!」 ぽん、と肩を叩き去ってく店長。 体幹がすわった立ち姿。

          【連載:パン屋の店長12選】恋をキリトル140字の物語 18

          【連載蕎麦屋の店長4コマ小説】恋をキリトル140字の物語 17

          ◇1 そば屋の店長 歴代最高の忙しさ。 厨房もフロアもてんてこ舞い。 「足が棒だよー」 と一息ついたら 「お疲れ」 って大入り袋を渡された。 「店長。ありがとうございます!」 「あと1時間。頼むわ」 「はい!」 金一封以上に 気にかけてもらえたのが嬉しいんだ。 単純な私のエネルギー源。 渋い中年男の思いがけない優しい笑顔。 ◇2 法令線が目立つかなりのおじさん。 「へいらっしゃーい」 二マッと笑ってそばを打つ。 惚れ惚れする動きがとても好き。 18になったばかりの私なんて

          【連載蕎麦屋の店長4コマ小説】恋をキリトル140字の物語 17

          【連載4コマ小説メガネっ子】恋をキリトル140字の物語 16

          ◇1 「東大受かったら抱いてやる」。 それは適当な断り文句。 まさか本気にするなんて。 「男に二言はない、ですよね。先輩」 上目遣いのメガネっ子。 顔に似合わずグイグイ来るな。 「…1度だけだぞ」 「わーい」 「ヤリ捨てするって言ってんだが」 「かまいません。一生の思い出にします。先輩の事が好きだから」 ◇2 「それで、どうして遊園地?」 つまらなかったか?」 「いいえ、でも」 頂点を目指す観覧車の中で眼鏡っ子が俺を睨む。 「デートでお茶を濁すなんてだめですよ。ちゃんと約束

          【連載4コマ小説メガネっ子】恋をキリトル140字の物語 16

          【作家の恋13選】恋をキリトル140字の物語 15

          ◇1 こないだから1行も書けない。 ストーリーが全然出てこない。 Mac睨んで1行書いて「だめだこりゃ」の繰り返し。 「潮時だよ。夢なんて捨てろよ」 私を1番愛する人が1番私を苦しめる。 捨てられる夢なんて夢じゃない。 ただのゴミだ。 ほっぺた叩いて一声叫び、モニターに向かう。 自分の価値をひたすら信じて。 ◇2 自分を知らなきゃいい物なんて書けないって 土足でズカズカ心の中に踏み込んで 扉開けて傷口抉って さあ書けって 泣いてる私に言い放って。 大っ嫌いって何度も思った。

          【作家の恋13選】恋をキリトル140字の物語 15

          【ヤバい奴12選】恋をキリトル140字の物語 14

          ◇1 振られた。 鮫の話に夢中になって 退屈顔に気づけなかった。 仕方なく1人で水族館へ。 シャチのショーで憂鬱をぶっ飛ばす。 最前列でポンチョも着ずに 巨体が生み出す波をばしばし受ける。 ほんの少し愛があったらさ、趣味話くらいのってくれればいいじゃん。 ブールの水で涙を洗い、さあ次の恋探すとするか。 ◇2 さほど親しくもない誰かのために 借金5億背負うバカ。 ひょんな事から知り合って相棒になって 毎日ピュアさに呆れるばかり。 そんなに人を信じきってたら また騙されるだろう

          【ヤバい奴12選】恋をキリトル140字の物語 14

          【憧れ21選】恋をキリトル140字の物語 13

          ◇1  「この作家天才なの」 カフェで友人に喋ってたら隣席の人がコーヒーをこぼした。  一緒に拭いてあげてる時Mac横の一冊に気づく。  「もしかして貴方もファンなんですか?」  ボサボサ頭に黒眼鏡の彼は照れたように笑い  私は一瞬で恋に落ちる。  彼は作家本人でやがてブレークするのだけれど、  それはまた別な話。‬ ◇2 男子の間で噂の彼。 「可愛い、オモロイ、好きかも」って。 どんな人かと期待してたら、地味で素朴な普通の子。 でも、男子に弄られてる姿にハッとした。 黙

          【憧れ21選】恋をキリトル140字の物語 13

          【バイト6&萌2選】恋をキリトル140字の物語 12

          バイト ◇1 ‪バイト仲間とロングドライブ。 くじで気になる彼の車に乗った。 でも何聞いても素っ気なくて泣きたくなる。 窓におでこをつけて溜息一つ。 早く到着しないかな。 車をおりると先輩がニコニコしながら彼に囁いた。 「どうだった?」 「…緊張した」 見れば耳の裏まで赤くなってる。 やっぱりこの人すごく可愛い。 ◇2 ‪ジーンズの裾を捲り上げ潮の引いた海で貝を探す君。 「ほれ、やるよ」 戦利品いっぱいのザルをつきだされ 屈託のない笑顔にドキッとした。 空の青さを映しだした

          【バイト6&萌2選】恋をキリトル140字の物語 12

          【ネガティブ5選】恋をキリトル140字の物語 11

          ◇1 古いオカルト映画を見た。 呪われたリーガンとその母の話。 汚い言葉でののしられ母親の心は壊れていく。 やっと気がついた。私も悪魔に魅入られていたと。 夜になれば私のリーガンが帰ってくる。 くりだされる罵倒。 天災が過ぎるのをただ待つ私。 彼の心にいすわっている悪魔を祓うエクソシストがほしい。 ◇2 夫が5年不倫してた。 『無能で不細工でつまらない女。ああ早く離婚してーよ』 探偵が集めた証拠を前に私は思わずトイレへと駆けこむ。 私そこまで嫌われてたんだ。 確かに私は平凡

          【ネガティブ5選】恋をキリトル140字の物語 11

          【夢追う人10選】恋をキリトル140字の物語 10

          ◇1 バンド仲間に右手をとられ手の甲にちゅっ、とキスされた。 「明日から東京。さよなら。俺のお姫様」 爽やかな笑顔で去ってく君。 5回も告白ありがとう。 ほんとは私も好きだった。 親友が先に君を好きになり、私は彼女を裏切れない。 伝えられない言葉を飲み込んで、熱い左手に唇を寄せる。 涙味の間接キス。 ◇2 好きな人ができたと嘘ついて腐れ縁にケリつけた。 君は悲しそうな顔をして でも最後には笑ってくれた。 海のように優しい。 こんな人には一生出会えない。 胸の奥がチリチリ痛む

          【夢追う人10選】恋をキリトル140字の物語 10

          【メンター15選】恋をキリトル140字の物語 9

          ◇1 お別れの会で助教授が「やぎさん郵便」を歌った。 「僕は色が黒いから黒やぎさん。皆は白やぎさん。卒業してもメール下さいね」 いつもの優しいバリトンに、私の涙腺一気に崩壊。 先生、明日メールします。 好きでした、って。 先生のおかげでとっても楽しい毎日でした。 片思いからの卒業を心に誓う春の朝。‬ ◇2 ルックスが好みの子を好きになりゃいいじゃねーか。 口きいたことないのに無理って? ばーか。だからこその見た目なんだろ。 見るだけならな、出会いはどこにだって転がってるん

          【メンター15選】恋をキリトル140字の物語 9