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保護者に「がんばりすぎないでね」って言うだけだと不十分

\子育てにあたらしい選択肢を/
育児法を学んでももうまくいかず育児ストレスが高いママやパパが、マインドフルネスで自分のまんまで子育てを楽しめるように活動しています。
臨床心理士・公認心理師小林ふみこです。

https://fuka.email/page/12062.aspx(メルマガや現在募集中のワークショップはこちら)

【子育て方法を学んでも学んでも、家庭で子どもが大変な状況は変わらず…ママのイライラも変わらず…。ママは自分を責めてしまう】

そんな保護者に既存の方法で試行錯誤をお伝えしている。
それでも難しいときには「がんばりすぎないでね」「自分を大切にね」って伝える。

その言葉、不十分!!
その理由を私のしくじりをふまえつつ、お話したいと思います。

療育施設や放課後デイ、発達支援の施設はめちゃくちゃ増えています。でも、質は?と問われています。保護者にもっと寄り添いたいな…と思う支援者さんがいたら、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。


既存の発達支援の限界


私自身、先月も「応用行動分析」の支援法の研修を受けたばかりです。
これまでも、これからも、保護者さんや支援者さんとのお話で大事にしていきます。だけど、限界もあると理解しておくことはとても大事だと感じます。

ちょっと、私のこれまでの歩みをお話しますね。


 支援者としてのしくじり


子どもが生まれる前は、療育施設などで行われている支援(応用行動分析)(SST)(感覚統合)(その他)とかが本当に効果的だと盲目的に信じていました。

だから、保護者にもそれらの枠組みのなかで、ご相談にのっていました。けれど、ママは非常にがんばっているけれど、うまくいかないご家庭はもちろんあったんです。その場合、「できる範囲で大丈夫ですよ」とか「お母さんを大事にするのが一番大事です」とか伝えていました。

無理強いはしない。

でも、やったほうがいいけど、やれないようなら、大丈夫ですよ^^的な。
今考えるとひどいです。保護者の方に「できてほしいことがわたしはできていないんだ」とやさしく自信を失わせてしまっているようなものです。

(あとは、社会資源を使いましょうと。使う方は少ないです。ファミリーサポート、メンタルフレンド、産前産後ケア…)

今思えば、わたし自身、ストレスケアの方法などを頭では学んでいましたが、本当に「がんばりすぎない」「ご自愛」「自分優先」「できる範囲で」ができているかと言ったらNO!!

がんばりすぎてダウンする。
必要以上にため込んで爆発する。
自分をこころからケアすることができていないので、具体的にお伝えすることができなかったのだと思います。
あなたはいかがでしょうか?


 Human-being? Human-doing?



じつは、こころからご自分の声に耳を傾けて、自分自身を大切にして行動することを私たちは学んできていません。
私たちが子どもの頃は、今よりも、集団圧力が高くみんなと一緒にを重んじ、頑張って高学歴、頑張って就職など頑張ること・皆に合わせることが大事にされてきたように思います。

【余談】今は、NHK教育テレビでも自分を大事にする方法が学べるアニメ(アイ ラブ みー!など)があるし、「おじゃる丸」のエンディングテーマ曲は、どんな自分でもOK!というメッセージが熱く込められた曲で、いいですよね~。

ぼーっとする時間はソワソワしてしまって予定をいれたり。
手持無沙汰な時間はかならずスマホを触ったり。
隙間時間もなにかをずっとしている。
Doingでうめつくされています。

人間はHuman-Doingになった!なんて言われることもあるくらい。
Human-Being。ただ在ることは、高度経済成長、消費者社会…そんな現代では、なくてよい・ムダだと思われてきたのかもしれません。

でも、そんなハムスターが歯車でずっと走っているように、やるべきことでうめつくされる弊害もでてきています。
・うつ
・適応障害
・自殺など
最近も人身事故が非常に多いですね。
あなたはDoingとBeingのバランスをとれていますか?


 家庭は24時間待ったなし!Doingだけじゃ身が持たない。


DoingモードとBeingモードのバランスを特に考えなくても、うまく過ごせるご家庭もあります。

たとえば、協力的なご家族が近くにいる。
ベビーシッターがよく来てくれる。
パパが協力的で育児センスがある。
パパがママの愚痴をよく聞いてくれる。
お子さんが癇癪もちではない。よく寝る。

でも…そうでないご家庭も多いです。

例えば、
ワンオペママ。
育児や家事にどう参加してよいのか分からないコミュ障パパ。
その他ご家族は地方住まいで頼れない。
お子さんは癇癪もちで、火のついたようによく泣く。こだわりや感覚過敏からママこだわりもある。
夜泣きもある。



これ、我が家だったんですけどね(笑)
育児方法の知識やスキルは私、多い方だと思ってましたけど、ぶっ倒れました(笑)一時期喘息発症で休職しました。

支援者の立場であれば、8時間くらいで一旦、お子さんから離れられます。
お子さんと難しい関係になれば、別のスタッフにお願いしたり、意見を聞いたりできます。この職場ムリ!ってなったら1カ月後には辞められるかもしれません。

でも、親はやめられません。
やるべきことはやっているのに変化がないとき、Doing(支援方法)のみの大事さに重きを置いていたら、やるべきことを自分でみつけて、24時間すごさねばならない。本当にママの身が持ちません。

選択する力の向上


マインドフルネスの副産物に、自己決定力の向上があります。

やるべきことを一旦はなれてみる。
自分自身のこころとからだに目を向けてみる。
呼吸に意識を向けてみる。
そうしているうちに、心と体が落ち着いてきて
今に必要なことが何かが分かる。選べる。

問題解決に向けて何かを必死にしなくても、ただ立ち止まって呼吸しているほうが問題解決力が上がるなんでおどろきませんか?

いつでも全力疾走でないからこそ。
視野を広く持ち、細部にも目を向け、全体的にみて、今何が必要かに意識を向けられる。

本来持つ解決能力。それは、新しいスキルを習得したりやり方を修正したりするのではなく、ただ自分自身を見つめるただ在る中で、ふと力を取り戻すことができると言えます。

 まずは支援者からBeing


支援者としても、迷い悩むことはもちろんありますよね。
子どもにイライラして不適切な対応をとってしまうこともあるかもしれません。(虐待ではなくても、口調が強くなったり、皮肉が込められたり)

Doingをがんばりすぎて、ぴんと張った糸が切れると、
衝動的な対応をとってしまうと言われています。
24時間育児をがんばっている保護者の方にも当然ありうること。

まずは、支援者自身が、Human-beingに戻る方法を学ぶのがおすすめです。
ご自身が心から自分の心と体のケアができるようになると、それを保護者さんにも具体的にお伝えできるようになります。

マインドフルネスは本やyoutubeなどでも学べます。
特に私がおすすめなのは、指導者と仲間と共に体験することです。
なぜなら、ひとりだといつものパターンに戻りやすいけれど、ガイドがあることでさらにBeingな状態になることができます。また、仲間と共にすることで別の気づきが得られることもメリットです。

夏休みの企画として、私も募集しております。ご興味があればこちらへ↓
https://mosh.jp/services/196230


 まとめ


【子育て方法を学んでも学んでも、家庭で子どもが大変な状況は変わらず…自らのイライラも変わらず…うまくいっておらず自分を責めてしまう】

そんな保護者が一定数いるんだって、こどもの支援者には知ってほしい。そんな保護者に「がんばりすぎないでね」「自分を大切にね」って伝えるだけでは残念ながら不十分。

その理由と対応方法についてお話しました。
まずは、私たち支援者からマインドフルを体現していきましょう。
お読みいただきありがとうございました。マインドフルネス仲間ができるとうれしいです!

 

 開催者



小林ふみこ(臨床心理士・マインドフルネス)
2児の母。療育や発達支援の現場で約11年目。
特性のある息子に既存の発達支援のhow-toが立ち行かず苦悩する日々。
マインドフルネスに出会い、育児がすごく楽になりました。
この経験から、育児をがんばってもうまくいかないママやパパに
あたらしい選択肢があることを知ってほしい!子どもの施設に当たり前に
マインドフルネスが選択肢にある世の中にしたい!と活動しています。
https://mosh.jp/services/196230
 




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