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関節技ならぬ、『間接技』②~敵対的なあの人にも、なぜか響くワザ~

職場でも学校でも
関わる人数が多ければ多いほど
いろんな人がいるわけで、

いろんな人全て、
万遍なく仲良しならばいいけれど
往々にして、

苦手な人がいたりする。


会社組織ともなると、
年齢や経歴、経験が異なる人の集まりなので
皆さんもどこかに
苦手だな、と思う方がいるものではないでしょうか。


大抵の場合、
「苦手」と思って接していると
相手もこちらを
「苦手」と思っている。

そこが厄介で
お互いに距離を取るので
なかなか関係性を改善するのが
難しい。


そんなときにも使える技が、
関節技ならぬ、『間接技』!

あのグラウンドポジションで巧みに繰り出す
藤原組長の代名詞!


ではなく、自ら面と向かって
直接伝える言葉でなく、
自分が言った事や思った事を

第三者を経由して相手に伝えること!


わたしが管理職になり立てのとき、
会社内の環境はとても閉鎖的で
年功序列に沿った人事がほとんどで

社内も部署内の人員構成も
若手・中堅が少なく年配の社員が
多い職場環境だった。

更に、人事異動が少なく
同じ部署で20年、30年選手なんて
ざらにいた。

専門職でもないのに、
10年以上、担当業務が変わっていない、
なんてこともよくあった。


そんな中での抜擢人事。

30代前半のマネージャーが
40代や50代の先輩を飛び越えて
管理職となり、

かつ、
その方々を部下として
動かさなければならなかった。


やっかみなんかは当然あり、
人目を憚らず悪口や嫌みを言ってくる
先輩が多くいた。

転職組のわたしから言わせると、
先輩方には大変失礼なのだけれども
程度の高くない知識や社内ルールを
「知っていること」を盾に

「お前、そんなことも知らないの?」
って煽ってくる輩には

「は?言わないから知らなかっただけだし、
それを知らないことが大きな損失につながるわけでもないし、
何言ってんだ、視点ズレてんだろ!」

って思っていた。


そんなわたしの考えが態度にも出てしまっていたから
余計に気に喰わなかったんだと思う。


嫌みを言ってくる先輩に囲まれた中でも
こちらはマネージャーとして
結果責任を問われる立場。

ギクシャクしたチームでは、
苦手のまま、距離をとっていたら、
うまくいかない。

何とかしなければいけない。

そんな中、先輩部下の中でも、頼りがいのある
尊敬できる方がいることが見えてきた。

でも、面と向かってそんな思いを伝える機会もなく、
伝えたとしても、嘘くさく聞こえるので
直接、言葉で伝えることはなかった。


そこで、その方以外の
若手や後輩を中心に、
その方の「すばらしさ」や「学ぶべきところ」を
伝えた。

あちこちで言っていたので、
ご本人にも漏れ聞こえていたかもしれない。


すると、次第にその方の
わたしに対する態度が
少しずつ変わっていった。

今までは、
嫌みを言って小ばかにしてくるだけで
協力的でなかったのに

次第に協力的になってくれ、
こちらがヒーヒーいいながら仕事をしているときは
心配してくれ、できることを率先して
手伝ってくれるになり、

更に、若手や後輩だけでなく
その先輩の更に先輩や、わたしの上役にまで
「あの人はよくやってる、すごい」
とわたしのことを言ってくれるようになった。


その先輩部下とは
劇的に関係性が良くなり、

最も信頼のおける、頼りになる
相談相手になった。


それに伴って、部署内のチームプレーも
格段に良くなった。


間接的に伝えると
なぜか、本心のように伝わる。

もちろん、その先輩への尊敬と感謝は
決して嘘ではなく、本心。

でも、本心を本心として
相手に直接伝えるのは難しい。


親から言われる、
「勉強しなさい!」
は響かないけど、

親戚やいとこから言われる、
「今のうちに勉強しておいた方がいいよ」

の方がストンと腑に落ちて
心に響くのと似てるかもしれない。

ちょっと、
○○さんが言ってた、と耳にした
自分自身に対するいい話について
思い出してみてください。

○○さんに対して、
「自分を理解してくれるいい人!」
と感じたのではないでしょうか。

間接技は、偶然伝わるのではなく、
「意図して間接的に伝える」
というところがポイントです。

マネジメントをされている方や
リーダーシップを発揮する立場の方、
チームを円滑にするためのコミュニケーション手法として

この『間接技』を
ぜひ使ってみてください。


最後までお読み頂き、ありがとうございます。

マネジメントでお悩みの方、
管理職になって日が浅い方、
上司の考えに「?」と思っている方、
カッチカチに古い体制の会社に疑問を持たれている方、
などなど。

お仕事でそんなお悩みを持たれている方に向けて
発信していきたいと思います。

 きのした

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